ネイティブトークンってなに?
先日、暗号資産取引所コイントレードにて新たにMATICが上場されることが発表されました。
上記記事内でも記載されているように、執筆時点でMATICの取り扱いがある取引所はbitbank、bitFlyer、SBI VCトレード、ビットポイント、DMM Bitcoin、Zaif、コイントレードの8社であり、中でもネイティブトークンを取り扱っているのはSBI VCトレード、ビットポイント、Zaifの3社です。
そこで、ネイティブトークンとは何なのか、本記事ではメリットや注意点も含めて解説いたします。ぜひご覧ください!
ネイティブトークンとは?
ネイティブトークンとは、ブロックチェーン独自のトークンのことを指します。例えば、イーサリアムのネイティブトークンはETHであり、ビットコインのネイティブトークンはBTCです。ネイティブトークンは、そのブロックチェーンで使われることを目的として作られた暗号資産です。
ネイティブトークンは、トークンの発行によって利便性がもたらされたり、権利が得られたりするトークンであるユーティリティトークンや、投資の対象となるセキュリティトークンとは異なります。
異なるブロックチェーン間では取り引きできない!
異なるブロックチェーン間で直接トークンのやり取りを行うことはできません。これは、各ブロックチェーンが独立して運営されており、異なるプロトコル、コンセンサスメカニズム、トランザクションフォーマットを使用しているためです。
ブロックチェーンは、トークンの所有権とトランザクションのステータスを自己完結型のシステム内で管理します。異なるブロックチェーンはそれぞれ独自のデータベースを持ち、トークンの状態やトランザクション履歴を保存しています。そのため、あるブロックチェーン上で生成されたトークンは、別のブロックチェーンには直接移動することができません。
そこで考案された解決策の一つがブリッジやラップドトークンです。
ERC-20トークンとネイティブトークンの違い
前述の通り、Zaif、SBI VCトレード、ビットポイント以外の国内取引所で取り扱われているMATICはネイティブトークンではありません。実際に購入することが出来るのは、ERC-20トークンのMATICです。
ERC-20トークンのMATICは下記のポリゴン公式ブリッジを使うことで、
PolygonネットワークのネイティブMATICへ変換することができます。
ERC-20とは、イーサリアムブロックチェーンと互換性を持つ暗号資産を作るための共通規格です。ERC-20トークンは、イーサリアムブロックチェーン上に構築され、スマートコントラクトで管理されます。ERC-20トークンは、数量的で代替可能なデータを扱えるトークン規格であり、誰が持っていても同じ数量であれば同じ価値を持ちます。
また、ERC-20トークンはイーサリアムブロックチェーン上でのウォレットや取引所との互換性が高く、多くの人気暗号資産がERC-20トークンで作られています。イーサリアムブロックチェーン上でのトークンの標準化を実現し、トークンの開発や取引を容易にすることに寄与しています。
送受金の際はご注意を!
ERC-20トークンと、PolygonネットワークのMATICは同じ値動きをするもののシステム上では完全に別物です。
誤ったネットワークへとトークンを送金した場合、正しく受金処理されることはなく、GOXすることになります。取引所・ウォレット側も、回復処置をすることは出来ません。自分が持っているトークンはどのブロックチェーン上にあるものなのか、受け取り先のチェーンは送り元のチェーンと同一か、よくチェックするようにしましょう。
(GOXとは、送受金でミスをして暗号資産を失うこと。)
正しく情報収集して、リスク回避しよう
今回の記事では、ネイティブトークンと、送受金における注意について書きました。暗号資産を取引する上で、適切な情報収集は必須です。今回の記事で述べたような、異なるブロックチェーン上のアドレスに送金して、GOXをしないようにしましょう。
トークンの適切な管理や、リスティングに関するお悩みのある法人様は、ぜひDeFimansへとご相談ください。
今回の記事も最後までご覧くださり、ありがとうございました!
(勉強会:北野、文:いくら)