【DeFimans勉強会】zkRollupって何?必須知識のレイヤー2ソリューションを徹底解説!
レイヤー1とレイヤー2の違いってなに?
レイヤー1のブロックチェーンには、ネットワークの分散性、セキュリティ、不変性などの利点がありますが、トランザクション処理の速度やスケーラビリティ(処理できる容量)に大きな課題があります。これは、ネットワークに参加するノード全員がトランザクションの検証や承認を行う必要があるため、処理能力が限られることが原因です。
※ノードとはネットワークに参加するコンピュータのこと
レイヤー2ソリューションは、レイヤー1のブロックチェーンに直接書き込むことなく、トランザクション処理を高速化し、スケーラビリティを向上させることができます。これにより、ユーザーはより高速で低コストなトランザクションを実行でき、ブロックチェーン上での活動を促進することができます。また、レイヤー2のソリューションを利用することで、レイヤー1のブロックチェーンの機能を拡張することができます。
今回は、そんなレイヤー2ソリューションとして注目を集めているzkRollup(ZKロールアップ)について解説していきます。
zkRollupとは?
zkRollupは、Ethereumブロックチェーンのスケーラビリティ問題を改善するために導入された技術です。この技術では、複数のトランザクションを1つの証明(SNARKsやSTARKsと呼ばれるゼロ知識証明技術を使用)にまとめ、オンチェーンに書き込まれるデータ量を大幅に削減します。その結果、トランザクションの処理速度が向上し、ブロックチェーンのスケーラビリティが向上します。
そもそもRollup(ロールアップ)って何?
Rollupとは、複数のトランザクションを1つのトランザクションにまとめる技術のことです。これにより、Ethereumなどのブロックチェーン上でのトランザクションの処理を高速化することができます。
例えば、あるdAppのユーザーが1つのアクションを実行すると、そのアクションに関連する複数のトランザクションが必要になることがあります。それらのトランザクションをまとめることで、単一のトランザクションとしてブロックチェーンに書き込むことができ、ブロックチェーン上での処理時間を短縮することができます。
zkRollupの将来性
zkRollupは、Ethereum上で実行されるdAppやスマートコントラクトのスケーラビリティ問題を解決するために注目を集めています。将来性については以下のような点が挙げられます。
■高い処理速度:ブロックチェーン上で実行されるトランザクションをバッチ処理することができます。これにより、大量のトランザクションを一度に処理できるため、処理速度(スループット)が大幅に向上します。
■低い手数料:ブロックチェーン上での実行が不要なため、トランザクションの手数料が大幅に削減されます。これにより、ユーザーが支払う手数料が低くなり、より多くの人がブロックチェーンを利用できるようになります。
■拡張性:Ethereumブロックチェーンに基づいて構築されていますが、他のブロックチェーンとも互換性があります。これにより、より多くの開発者がZK rollupを使用し、スケーラビリティの問題を解決することができます。
zkRollupの課題
次に、課題についても解説していきます。
■構築と運用の複雑さ:zkRollupは、最新の暗号技術を使用するため、構築と運用が複雑であり、スキルのあるエンジニアが必要です。
■セキュリティ上のリスク:zkRollupでは、証明を作成するプロセスが重要であり、証明の不正や偽造があるとセキュリティ上の問題が発生する可能性があります。
■開発段階であること:zkRollupは、実装が完了しているわけではなく、まだ研究段階にある技術であるため、将来的な改良やアップデートが必要になる可能性があります。
zkRollupに注目が集まる!
zkRollupは、レイヤー2スケーリングソリューションの1つです。zkRollupは、プライバシーを確保しながら高速でコスト効率の高いトランザクション処理を実現することができます。これは、複数のトランザクションを1つのトランザクションにまとめるRollup技術を用いたもので、ブロックチェーンのスケーラビリティを改善し、トランザクションの処理速度を向上させます。既存のdAppの移植が簡単であり、Ethereumなどの既存のブロックチェーンに統合することができるため、注目されています。しかし、zkRollupにはまだ課題が残っており、取引のオフチェーン処理の信頼性などが問題となっています。
「zkRollup技術を取り入れたい」「トランザクションの改善をしたい」企業様、是非弊社までお問合せください。
(勉強会内容:北野、文:いくら)