自動運転レース「AWS DeepRacer」がアツい9個の理由
2019年6月12日、いよいよDeepRacer Leagueの日本大会が始まります。期間は14日までの3日間。
DeepRacer Leagueとは、AWS (Aamazon Web Service)主催の自立走行型ロボットカーDeepRacerのレースリーグ。私達Deep4Driveがチームとして取り組んでいることでもあります。
そもそもなぜ私達が、こんなにもDeepRacerを面白いと思ってるのか? イマイチDeepRacerが何なのか分かっていない方もいるかと思います。そこで私達なりに「DeepRacerがアツいと思う理由」を9個、まとめてみました!
1.自動運転を自ら開発
長い間、自動運転は夢の技術とされてきていました。自動で車が走行し、人はただ、乗って行き先を指示するだけでいい。そんな未来が、ここ数年一気に近づきつつあります。道端でテスト走行している自動運転車を見かけた人もいるでしょう。
そんな自動運転技術を争うレース大会が、AWS DeepRacer League。いわば自動運転のF1。それが小型のロボカーを通し、今、すぐに楽しめるんです。自動車会社だけじゃない。自分達の手で自動運転開発ができる、触れられるんです。
2.自動運転の鍵と見られている技術:強化学習
なぜ自動運転技術に最近、大きな進歩が見られたのか? その理由の一つに、人工知能(AI)に関する技術の発展があります。中でも、強化学習(Reinforced learning)という手法を用い、走行車両が自律的に最善な走行ライン・速さ等を学び取っていくことへの応用が進んでいます。
DeepRacerは強化学習を通し、最速の自動運転車を開発する競走とも言えます。最新の技術を競うレースとも言えるのです。
3.クラウドとの融合
強化学習等でデータを扱う際に、扱う量がどうしても多くなってしまう。その課題の解決法として、クラウド環境との接続があります。
DeepRacerではAWSを利用し、クラウド環境で全ての学習を行うことができます。これは最新かつ現実的な開発モデルとも言える。そんな環境を、開発を通して楽しむことができます。
4.レースは技術開発の実験場
先ほどから何度もレースと言っていますが、レースの何が面白いのか?
もちろん、最速タイムを競う面白さはあります。でもそれだけじゃない。レースというのは、昔から「技術力を競う戦いの舞台」でもありました。車技術は、F1や耐久レースでの開発競争を通し、発展してきた部分もあります。
もしかしたら、DeepRacerから面白い技術が出てくるのかもしれない。あるいはDeepRacer開発を通し成長し、それをきっかけに新しい技術を生み出すかもしれない。そう思うと、ワクワクしませんか?
5.参加コスト
AWS提供の既にある学習モデルを利用して、ちょっとやってみる…みたいなことができます。ただちょっと参加してみるだけなら簡単で安く済む。あるいは効率的に開発すれば、その費用を安く済ませることだってできます。勝つには万単位でお金がかかりがちですが、それでも「お金をかける=勝つ」というわけじゃない。
だからこそ、アイデアを競う余地があり、そこに面白さがあるのです。
6.年齢制限もなし
そういえばDeepRacerには、別に年齢制限はありません。F1マシンなら18歳以上でないといけないけれど。笑
7.世界中で開かれる
しかもレースは世界中で開かれています。日本大会だけでなく、既に世界数か国で開かれきました。それぞれの国でベストタイムが公表され、参加者はそれをベンチマークにさらに開発を進める。
実物を使ったレースだけでなく、クラウド上でもレースが行われています。常にどこかで世界中から最速を求め、参加者が集まっています。
8.オンラインだけで参加できる
このクラウド上で参加できるレースというのが面白いなと思っていて、つまりどこからでもネットに繋がれば参加することができます。別に都市部にいる必要はない、サーキットがある場所まで行く必要もない。
場所による制限を取り去ったのは、とても大きいと思っています。優秀な開発者が、常に場所に恵まれているとも限らないです。
9.勝てばラスベガスへ、そして世界一へ。
各国のAWS Summitで開かれる大会、あるいはクラウド上で行われる各月のバーチャルサーキットで最速ラップを刻めば、2019年12月に開かれるre:Invent 2019への招待券をゲットできます。場所はアメリカ、ラスベガス。そこで世界一を決める、決勝レースが行われます。
ここで最速タイムを刻めば、世界一…。
夢がありますよね!
以上、興味を持っていただけたでしょうか?
DeepRacerに面白みを感じてくれる人が増えるといいなーと思い書きました。(ライバルが増えるのは大変ですが!笑)
まずは目の前の日本大会、頑張ります! 頑張りましょう!