【シリコンバレー訪問レポート】スタンフォードのプログラム参加と現地でのリアルなネットワーキング
AI特化型ベンチャーキャピタル「DEEPCORE」
キャピタリストの田中仁です。
先月、3年ぶりにシリコンバレーを訪問しました!
VC向けの招待制プログラムやカンファレンスに参加したり、現地のVCとのネットワーキングをしたりしてきたので、そこで感じたアメリカと日本のスタートアップシーンの違いや、今回の訪問がDEEPCOREや「KERNEL Global Startup Camp」にどう繋がっているかなどをお話します。
※「KERNEL Global Startup Camp」は、以下KGSCと表記します
簡単な自己紹介とシリコンバレー訪問の目的
わたしはDEEPCOREのキャピタリストとして、海外を含む投資業務を担当しています。過去には、日本やシリコンバレーでスタートアップを立ち上げたり、海外を含めたアクセラレーションプログラムで企画やメンターをしたりと、スタートアップに関わるさまざまな経験をしてきました。
今回のシリコンバレー訪問は、大きく3つの目的がありました。
スタンフォードのキャンパスで開催された、キャピタリスト向けの招待制教育プログラム
スタンフォード大学のキャンパスで開催された「VC Unlocked: Silicon Valley」は、キャピタリスト向けの招待制教育プログラムで、スタンフォードの教授をはじめとする、世界で活躍する起業家やメンターで構成された講師陣から授業を受けることができます。
プログラムを主催する「500 Global」はサンフランシスコに拠点があり、77か国で2,500社以上の企業に投資しているベンチャーキャピタルです。
以前に500 Globalと愛知県が共同で行ったプログラムに携わったご縁から推薦状をいただいて、プログラムに参加できることになりました。
シリコンバレーで最新の情報やノウハウを得てKGSCのプログラムにも反映させたいと考えたのが、このタイミングで参加しようと思った大きな理由です。シリコンバレーには過去に起業家として行ったことはありましたが、VCとして活動を始めてからはコロナの関係でなかなか足を運べない状況だったこともあり、ずっと行きたいと思っていました。
ちなみに参加者はラテンアメリカ系ファンドやアフリカ系ファンド、中東や北米などのファンドが多かったです。あとは、メディカルやバイオ、フィンテック、ハードウエア、DEEPCOREのようなAIといった、バーティカルに特化した人も多かったです。
プログラム期間中は、毎日午前と午後に2つずつ合計4セッションの授業を9:00〜17:00まで受講するんですが、その後にネットワーキングのために出かけてまた朝には授業なので、充実した(なかなかハードな)2週間でした。
ネットワーキングイベントや現地のカンファレンスに参加
授業以外の時間は、とにかく人に会うために出かけていました。KGSCのメンターになり得る方のリクルーティングや、KGSC参加者が資金調達を行うときのためのネットワーキングをアップデートする事が目的です。
例えば、世界最大のSaaS コミュニティイベント「SaaStr Annual 2022」のようなカンファレンスに参加したり、ネットワーキングイベントに参加したり。
あとは、サンドヒルロード。ここには軒並み著名なVCがばーっと並んでいて、現地で資金調達をするときはここを1件1件回っていくというのが伝統のような感じなんです。
今回会えてとても嬉しかったのは、起業家・メンターのクリス・イェー。シリコンバレーの起業家たちがメンターとして慕うリード・ホフマンと一緒に『ブリッツスケーリング』という本を書いた方です。この本はもう何回も読み返してますし、クリスのPodcastは初回からずっと聞いていて。KGSCのメンターにも迎えられたらいいなと思っています。
投資した企業と初めてリアルで対面
今回はVCとのコミュニケーションが多かったのですが、DEEPCOREが投資している「tippsy」という日本酒ITのオフィスにも初めて訪問しました。
倉庫で扱っている日本酒の種類やパッケージングなどを見せてもらった後、tippsyのメンバーをわたしの知人投資家に紹介したり。日本と比べてアメリカの方が、そういった紹介文化がかなりカジュアルだなと感じました。
KGSCのプレプログラムに参加したsalezilla COOのJohnnyにも初めて会いました。
コロナ禍ということもあり、オンラインでプログラムへの参加と投資を決め、投資後の支援も全てオンラインで行っていたんです。投資したとしてもリモートでみっちりサポートまでするというのは日本のVCではなかなかないんじゃないかなと思っています。
アメリカと日本の起業家の違い
現地の方とも話していて感じたのは、見ている市場や世界観の規模の違いです。何かの1つの機能を作るのではなく、「そのサービスがあることで本当に世界が変わるのか」を突き詰めて考えている、というか。そういう意志の強さを感じました。
もちろん日本の起業家も意志を持っています。なので、起業家の違いというより、投資家の視点もあるかもしれません。
アメリカの起業家はそうした意志を持って、それを強く主張するんですよね。投資家もそこを気にしてコミュニケーションしているようにも感じます。
海外進出に興味があるスタートアップへメッセージ
これを読んでくださっている方の中には、海外進出に興味があるけどまだそのビジョンは漠然としているという方もいるかもしれません。
日本人起業家でシリコンバレーに現地にいくのはハードルがあると思うので、まずKGSCに参加してみてほしいなと思います。レクチャー内容はもちろんのこと、このnoteに書いたようなリアルな現地ネットワークの話をわたしや他のメンターから聞くことも、きっと役立つんじゃないかなと思います。
わたしはKGSCをスタートアップ海外進出の登竜門のようなプログラムにしていきたいと考えています。手前味噌ですが、日本やアジアでここまでリソースを揃えているプログラムは他になかなかないんじゃないかと自負しています。
まずはお気軽に、説明会にご参加いただければと思います。みなさんとお会いできるのを楽しみにしています!
「KERNEL Global Startup Camp 2022 Winter」参加者募集中!
第1期生となる「KERNEL Global Startup Camp 2022 Winter」の参加者は10月30日まで募集しています。プログラムのスタートは2022年12月です。
プログラムの大半は英語で進行しますが、苦手意識があっても意欲があれば問題ありません。
▼応募条件や選考プロセスなどの詳細はこちらの「Program Information」をご覧ください
https://bit.ly/3LSQ7AT
プログラム説明を目的としたAMA(Ask Me Anything)セッションと事業内容の相談を目的としたOffice Hourをそれぞれ10月24日と10月28日に開催します。プログラム担当者が直接質問・相談をお受けしますので応募を検討している方はぜひご参加ください。
▼AMAセッション申し込みフォーム(参加無料/要事前申込)
https://forms.gle/tqCA6qbVCjHBdGyr9
日程:10月24日(月)14:00〜15:00
▼Office Hour申し込みフォーム(参加無料/要事前申込)
https://forms.gle/ngbnPwwA4kX1TM1GA
日程:10月28日(金)9:00〜17:00(各社30分ずつ)