DEEPCORE CFOの雨宮かすみが「日経懇話会」に登壇。Generative AI領域の動向について講演
DEEPCORE CFOの雨宮かすみが信州日経懇話会に登壇し、Generative AI領域の動向やビジネスにおいての活用について講演しました。今回のnoteでは、講演内容の一部をご紹介します。
生成AIの動きは早く、新しいサービスも続々とリリースされています。最新情報についての講演希望の企業様や取材希望のメディア様は、お気軽にお問い合わせください。
▼以前に実施したGenerative AI領域の最新動向についての勉強会レポートも併せてご覧ください
生成AIの“画像生成”について
画像生成エンジンは、画像の内容やスタイル等を指示するテキスト(プロンプト)を入力することで、指示に合った画像を生成します。
既存プレイヤーへの影響力や活用領域の広がりについて
これまで画像関係の事業を行っていた人に対する影響力というのはすごく大きく、積極的に取り込んでいこうという動きがあります。
「ShutterStock」は、これまでクリエイターを抱えてその写真を販売していましたが、OpenAIとの連携を発表しクリエイターだけではなく自動生成した画像も販売できるようにしています。また学習に利用された提供者にも、その対価を払う仕組みも整備しています。
エンドユーザーだけでなく、データ観点での活用も広がりつつあります。フィンランドのユヴァスキュラ大学では、医療AIの作成に生成AIを活用しています。医療系の画像生成AIだと希少疾患は学習領域が足りなく高い精度がでないことがありますが、生成AIを使うことで少ない症例からでもデータを増やすことができるので、希少疾患でも精度が高い画像認識エンジンを作りだし、分類AIの精度を向上させることができます。
また、プライバシー問題もあって、人の顔や動作データを大量に取得することは難しい問題があります。Datagenでは、そこに生成AIを使って学習データセットを提供しています。
大規模言語モデル(LLM)について
大規模言語モデルのキーとなる技術であるTransformerは、もともとは2017年にGoogleが発表した手法です。
従来のモデルは文章を頭から順にしか理解できないので並列処理ができなかった、また長い文章だと最初の方を忘れてしまうなどの課題がありました。それに対しTransformerは、文章全体を理解し、その上で重要なところや結びつきが強いポイントを判断するというアプローチが可能です。並列処理が可能になるということで、計算速度が向上して大量のデータ文の処理ができるようになったというのも大きな転換点となりました。
生成AIの活用状況について
帝国バンクデータの調査によると、活用まで至っている企業はまだ少数ですが、半数以上の企業が検討中であることがわかっています。また業種ごとでばらつきがあるものの、個人レベルでは30%程度が業務で活用しています。
「何ができるのか」「何が変わるのか」を体験してもらうことが第一歩です。ガイドライン・リスク管理体制を整備した上で、まず使ってみることが重要だと考えます。
開発にはリソースの課題も上がってくると思いますが、AI活用のためには自社アセットが強みになってきます。データ、ブランド資産、プロセス理解などは内部にしかできないため、内部リソースと外部リソースをうまく使い分けをすることがポイントです。
懸念点を考慮した上で革新を続けることにより、AIの可能性を最大限に引き出し、社会におけるAIの活用が進んでいくと考えています。
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