現代版の男らしいとは?キーワードは『包容力』
「男らしく」という言葉に違和感を覚えるようになって数年が経ちます。
昭和生まれの筆者でさえ、この言葉に対する時代遅れ感は否めません。
今では「男らしく」「女らしく」の言葉が、時にハラスメントとなるケースもあり軽々しく口にできないようになりました。
それでも、物理的な問題として男女の違いがあるのも事実。
今回は、今の時代における男性のありかたを「包容力」の観点から考察していこうと思います。
「男らしい」とは、どのような事を指すのか?
男らしい要素として、最も認識されているのは「強くあること」ではないでしょうか?
単純に強いだけでなく、自分を貫いたり人に優しくできるのも強さの1つ。
嘘をつかない誠実さも、男らしい強さを象徴する要素だと言えます。
しかし、男女が平等になっている今の時代では「別に男に限ったことじゃない」と感じる方が多いかもしれません。
今ではこの「男らしさ」が迷走してしまっているとも言えます。
男女平等に潜む男性のジレンマ
仕事や立場、待遇など色んな面で男女が平等になっている中で「男らしさ」を出すのが難しいと感じている方は多いでしょう。
ちょっと認識を間違えると「ハラスメント事案」にもなりかねません。
女性を敬う行為が、決して男らしさを失うことにならないはずが、何故か男性自身が引っ込んでしまっているように感じます。
男性の魅力を存分に発揮することが、今の時代においては必要とされていないのでしょうか?
「包容力」が男らしさ最大のポイント
今の時代でも受け入れられる、男らしさの象徴ともいえる要素が「包容力」です。
包容力とは、精神的に包み込めるキャパシティのようなもの。
女性が怒っても慈しむ気持ちで接したり、落ち込んでいるときには優しくサポートしてあげる包容力が「現代版男らしさ」のポイントです。
しかし、この包容力がなぜ重要なんでしょうか?
「包容力」は自己肯定感が少ない時代にとって必要不可欠
日本人は先進国の中でも、特に自己肯定感が少ない人種として知られています。
特に若年層もおける自己肯定感の低さは、他の先進国と比較してもダントツの最下位。
「自分はだめだ」と感じている人が、大半を占めている悲しい実態があるんです。
包容力のある人は、自己肯定感の低い人をありのまま包み込める器を持っています。
今の時代だからこそ、包容力のある人が求められるのが分かりますよね。
男性に比べて認められる機会が少ない女性
雇用機会は男女平等になってきた社会ですが、他者から認められる機会については平等とは言えない部分もあります。
そうならない仕組みを進めてはいますが、個人の意識が追いついていないのが実情。
これから結婚や出産を考えなければならない女性にとっては、いつか社会的キャリアが止まってしまうことを意識せざるを得ません。
一方で男性は、未婚既婚問わず存分に社会で活躍することができます。
こうした背景から、男性に比べ女性は他者から認められる機会が少ないと言えるでしょう。
今こそ男性の包容力を発揮する時
こうした背景から、世の女性たちは自分を認める存在を求めていると言えます。
ただでさえ自己肯定が低い国に生まれているのに、社会的な承認が乏しければ精神的にも疲弊しやすくなるのは当たり前。
だからこそ「包容力」を発揮して女性をサポートする役割を果たすのが、現代版の男らしさと言えるのではないでしょうか。