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顎変形症治療体験記#1~自己紹介~
はじめに
はじめまして。2024年夏から顎変形症の治療をしています、TKです。顎変形症の治療レポートはネット上にたくさんありますが、上顎前突、下顎前突、開咬、ガミースマイル等、その症例は一人ひとり様々です。同じ症例であっても、骨格、歯や歯茎の状態、本人の希望、矯正歯科医や手術を担当する執刀医の方針などによって、治療の内容や結果が異なります。
顎変形症を治療するにあたり、せっかくなのでnoteで治療過程を公開してみることにしました。顎変形症を治療中の方や治療しようか迷っている方の参考になればうれしいです。
テキトーな発信をするつもりはありませんが、私は医療従事者ではありませんので、内容に医学的な正確性を期すことはできません。御了承ください。
なお、通院している矯正歯科医院と手術を行う病院を公表する予定はありません。
自己紹介
20代、社会人、男性、東京都在住です。
顎変形症の症状は「下顎前突(いわゆるしゃくれ)」です。健康保険の適用を受けて治療しています。
2024年夏に術前矯正を始め、2025年春に骨切り手術する予定です。
治療を決めた理由
治療を決めた理由は「見た目」と「嚙み合わせ」を改善したかったから、自由診療で歯列矯正するよりも費用が安いから、手術を受ける時間ができたからです。
見た目に関して、高校生になった頃から自分のあごを気にするようになっていました。きっかけは親戚からの一言でした。久しぶりに会ったおじさんから「そんなにあご出ていたか?」と言われ、初めて自分がしゃくれていることに気づきました。当時は思春期真っ只中でひどくショックを受けたことを今でも覚えています。
顎変形症という病気があることを知ったのも高校生のこの時期で、学校の歯科検診で歯科医師から高校を卒業するころには骨の成長が終わるから治療できるよと伝えられました。
それから高校、大学と卒業し、社会人になると見た目のコンプレックスは以前と比べてさすがに薄れていきましたが、心のどこかで自分の顔に負目を感じずにはいられませんでした。
これまでに面と向かって嘲笑してくる人は少なかったですが、それなりに嫌な思いをしてきました。そのような不快な記憶は簡単に忘れられるものではありません。
嚙み合わせに関して、骨格的な影響もあり、前歯がきちんと噛み合いません。特にベーコンやイカが噛み切れない。ピザも食べにくいですね。
それから犬歯が外側に飛び出ている歯並びだったので、よく唇の内側を噛んで血を出していました。ひどいときは、噛んだ傷口が口内炎になり、またそれを噛む→口内炎になる→噛む→口内炎になる→・・・と無限ループ状態で大変でした。
顎変形症の影響かはわかりませんが、顎関節症にも悩まされていました。常にではないのですが、あごの関節部分(耳の下のあたり)が口を開けられないほど痛くなることがありました。
費用に関して、顎変形症の治療で保険が適用されると40万円~50万円程度ですみます。歯並びを治す場合、通常の歯列矯正であれば自費診療となり100万円ほどかかりますので、手術の負担はありますが単純に安いというのは大きなメリットでした。
手術を受ける時間に関して、社会人になった当初は仕事もそれなりに忙しく、まとまった休みはとれなかったので難しかったのですが、最近は融通が利く立場になったことでこの点が解決されました。
顎変形症の治療と美容整形手術
以上、見た目と嚙み合わせの改善を目的に治療を検討しましたが、実はなかなか踏み出せませんでした。
周囲に「美容整形手術を受けて顔を変えた」と思われないか心配だったからです。
顎変形症は病気です。その治療には他の病気と同じように健康保険が適用されます。顔貌だけでなく、嚙み合わせを含めた口腔機能の改善を目的とした顎変形症の治療は、見た目が第一の美容整形手術とは目的も方針も異なります。また、美容整形手術は骨格に問題がなくても受けられますが、顎変形症の治療には専門の歯科医師による診断が必要です。
「整形したの?」と聞いてくる人にこのとおり説明することはできますが、その説明で誰もが理解してくれるとは私にはあまり思えません。それは、私にとって嚙み合わせがどうこうよりも見た目の問題のほうがはるかに重要であり、その見た目を良くしたいと考えている点では、美容整形手術を受ける方と私は同じだからです。
正直なところ、嚙み合わせについては多少ものが噛めなかったり、あごが痛かったりするぐらいで、治療しないと生きていけないほど辛いというものではないです。(顎変形症による身体への影響には他にも様々な不都合がありますが)
「結局顔にコンプレックスがあったから手術したんでしょ」と言われれば返す言葉はありません。
とはいえ、顎変形症の治療が美容整形手術と同じとは思いません。その理由はやはり顎変形症は病気である、この点に尽きると思います。骨格的な歪みがある、そのために健康を損なっていることを専門の歯科医師が証明してくれているので、素人が理屈をいろいろと考える必要はなく、治療して何の問題もないのです。
改めて、なぜ治療に踏み切ったかですが、上のように割り切ることができたことに加え、周囲の目を気にしなくなったからです。(見た目にコンプレックスを持っているから治療するのに周囲の目を気にしなくなったことが治療のきっかけなのは矛盾では?)
他人は自分が思っているほど自分に興味がないのだとこの年になってやっと気づきました。また、社会人になり、以前の知人とは会う頻度が減り、新しい人間関係が次々にできていったことも大きかったのだと思います。
今、美容整形と思われるのが心配で顎変形症の治療を迷っている方にアドバイスするとしたら「誰も気にしないからさっさと治療を始めましょう」ですね。
おわりに
ここまでお読みいただきありがとうございました。初回から長々と書きすぎた気がしますが、気ままに更新していきますので、よければ次回も読んでいただけるとうれしいです。