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顎変形症治療体験記#5~術前矯正①~


 今回は、術前矯正を始めたときの感想について書きます。
 前回の記事で書いたとおり、正式に顎変形症の診断が出たので、ついに術前矯正が始まりました。

 ここから1~2年かけて、手術に向け歯列を整えていきます。

矯正器具を装着

その前に!

 矯正器具をつける前にやっておくべきことを2点お伝えします。

一般歯科で歯科検診を受けましょう。
 矯正器具を一度装着した後は原則として治療が終わるまで外すことはありません。もちろん一時的に外すことはできますが、その分お金はかかりますし、通院も必要になり、矯正期間も長くなります。
 大きな虫歯がある場合、矯正器具を外さないと治療できないこともあるので、矯正器具を装着する前に、検診に行って虫歯があれば治療しておきましょう。
 私も装置をつける前に歯科検診で虫歯がないか見てもらい、結果問題なしでした。

矯正器具を装着する前に好きなものを食べ貯めしておきましょう。
 矯正器具がつくと、今までどおりに食事を楽しむことはできません。しばらく固いものは痛くて食べられないし、術前矯正が進むと嚙み合わせが合わなくなるので、前歯で噛み切れなくなります。特に麺類は絶望的ですね。細い面は噛み切れないし、飲みこもうにも矯正器具に引っかかってのどに詰まりそうになります。慣れれば食べられないわけではないですが、今までどおりにはいきません。
 自由に食事ができるうちに好きなものをたくさん食べておくのをおすすめします。

装着した矯正器具

 初回は下の歯に矯正器具が着きました。

 使用しているのはマルチブラケット装置です。歯の表側に四角い金属のブラケットを装着し、そこにワイヤーを固定するという、歯列矯正で一般的にイメージされるものです。
 私は前歯(1~3番)のみ透明なクリアブラケットを使用しています。このおかげで想像していたよりも矯正器具が目立たずラッキーでした。(クリアブラケットを使用するかは歯科医院によります。)
 ブラケットに通すワイヤーは最初は細い、柔らかいものから使用していきます。私の場合、0.016インチのニッケルチタンワイヤーからスタートしました。矯正の進み具合に応じて、ワイヤーをより太く、硬いものに変えていきます。
 矯正で使用するワイヤーについては、以下のHPがわかりやすいです。

 矯正器具を装着する流れは以下のHPがわかりやすいです。(私はダイレクトボンディング法でした。)

痛み

 ブラケットを装着するときは、そこまで痛みはありませんでした。ワイヤーをブラケットに固定するためにゴムや針金を使用するのですが、このときに少し気になるかなぐらいでした。
 歯科衛生士から、装着してから1週間ほどは痛みが出るので柔らかいものを食べてくださいと説明されました。

 会計を終えて矯正歯科を出るときも特に痛みはなかったので、全然余裕ではないかと調子に乗っていたのですが、一応説明どおり柔らかいものをと、帰りにうどんを食べました。


 めちゃくちゃ痛い・・・・・

 あまりに痛すぎて、これ歯が抜けてない?もしかして失敗されたか?ヤブを引いてしまったか?と疑ってしまいました。(ゴメンナサイ)
 痛みのタイプとしては、本当に歯が抜けてるのでは・・?というぐらいズキンズキンとくる感じです。何もしていないときは痛くないのですが、食べているときなど何かが触れると激痛が走ります。痛かったのは特にこの黄色矢印の歯です。

下の歯にブラケットを装着

 ワイヤーの曲がり方からもこの歯が他よりもかなり舌側に傾斜していることがわかると思います。ワイヤーが歯を引っ張る力が大きくなり、痛みが特に強くでたようです。
 ちなみに他の歯についてはワイヤーをゴムで固定しましたが、この歯のみ針金で固定しました。おそらく、歯が傾きすぎてゴムでは留められなかったのでしょう。
 傾斜している歯ほどではなかったですが、前歯もそれなりに痛みました。前歯が使えないとものを噛み切れないので、最高に食べ辛いです。
 2~3日ぐらい痛みのピークが続きましたが、その後は徐々に和らいでいきました。痛みが完全になくなったのは、歯科衛生士の説明どおり1週間ほどたったあとでしょうか。

異物感

 ブラケットの体積は米1~2つぶ分ぐらいです。それがすべての歯に着くので、最初はかなり違和感がありました。また、ブラケットが唇やほほの内側に刺さって口内炎にもなりました。
 異物感は慣れるしかなかったです。というか気づいたら慣れていました。
 ブラケット刺突問題は、矯正歯科からワックスが処方されたので痛みが出たらそれをブラケットにつけて対応していました。


カウンセリングから矯正器具がつくまでは約1か月

 最初に矯正歯科をカウンセリングで訪れてから、下の歯に矯正器具が装着されるまでは約1か月かかりました。
 おそらくですが、この1か月というのは顎変形症の治療としてはかなり早いほうなのではないかと思います。
 人によっては抜歯をしたり、手術を行う病院でも検査したり、青ゴム(矯正器具をつける隙間を確保するために歯と歯の間に挟むもの)を使用する期間があったりなどで数か月かかる場合もあります。
 また、私の場合は最初の時点で下の歯全てにブラケットが着けられましたが、極端に飛び出している歯がある場合など、状態によっては一部の歯のみにブラケットを着けて矯正を進めていき、全てに着くのは半年以上後になることもあるようです。

おわりに

 お読みいただきありがとうございました。
 これを書いている時点で術前矯正を半年以上続けていますが、やはり最初にブラケットを装着した日が一番痛かったですね。初めは異物感もすごいし、全然食べられないしで、矯正を続けていけるのか不安でした。
 とはいえ、何事も慣れるものですね。
 次回は術前矯正の経過などについて書きたいと思います。



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