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詩『赤道闊歩』

惑星の表面に血塗られた細い道
綱渡りの要領で闊歩する光線をみる。
参考書に翳した暗記用の赤色を想う
記憶に残らない残滓をあつめる。

理解に至らない電気信号をつぶやく
最低限の常識すら守れずに吐く二酸化炭素
空間認識に戸惑うたび朧げになる緯線の刃
円環の堆積で構成される根源の夢。

貴方は脇道よそ見して光の種溢していく
雨を降らせ風を掴んで海に乱反射する影
惑星の表面に血塗られた細い道
綱渡りの要領で闊歩する光線をみる。

握り締めた拳の中で溶けた氷のつぶて
憎悪の矛先は熱を帯びて追いつけない旅の先で。

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