Official髭男dismの3rdMejorAlbum『Rejoice』の収録内容の解説・感想
こんにちは、蜂です。
遂に私たち髭団(髭男のファンダムネーム)が待望していたアルバム『Rejoice』が発売となりました!🎉嬉しいですね!
今回はその楽曲の魅力や歌詞の内容について話していこうと思います。
M1.Finder
アルバムの始まりを飾る曲は『Finder』。
「見つける者」を意味するこの曲はイントロがMejor2ndAlbum『Editorial』のラストナンバーである『Lost in my room』のアウトロになっているという粋な演出!為すすべもなく取り残され、途方に暮れていた日々から互いを見つけ合って新たな旅路への幕開けを宣言します。
絶望的なピアノの重苦しいリフレインから脱却して、多種多様なビートと重厚なコーラスが響き合う。作詞作曲を担当した藤原聡さんは、2023年に声帯ポリープを発症したことを明らかにし、療養のためライブ活動などを停止していました。そんな苦難や我慢の日々から脱却し、高らかに歌います。
M2.Get Back To 人生
所謂リードナンバー的な位置に置かれた楽曲『Get Back To 人生』。
思わず踊りだしたくなるポップな曲調ですが、歌詞を読むと、藤原さんの本音が吐露されています。何らかの問題に対して明確な答えを出すよう強いられて、非難を浴びないように世間体を守りながら窮屈に生きてきた今までを振り払うように満身創痍で踊り狂うことで「自分の人生」を取り戻そうともがく、力強い楽曲になっています。
M3.ミックスナッツ
2年前のデジタルシングル『ミックスナッツ』。
アニメ『SPY×FAMILY』の第1クールOP主題歌として制作されました。
他のナッツとは異なりピーナッツは地面の下で育つので厳密に言えば「木の実」ではないという事実から着想を得て、「普通ではない」ことに苦しみながらも、仮初で誤魔化した偽物の日常だとしても大切にしたいという思いが込められています。楽曲としてもホーンセクションやアディショナルドラムが ふんだんに取り入れられたクラシカルロックとなっており、個人的には、懐かしさを感じることもできます(いやまだ高校生)。
M4.SOULSOUP
去年のデジタルシングル『SOULSOUP』。
『劇場版SPY×FAMILY CODE:White』の主題歌として制作されました。
藤原さんが声帯ポリープから回復して初めて発表した楽曲で、その苦難を絶望味のスープに喩えています。確かに生きていれば災厄や自己嫌悪に見舞われ苦しむことが多いけれど、諦めたくないから、一滴も残さず飲み干してまた立ち上がるために自身を鼓舞させるための楽曲ともとらえられます。こちらもホーンセクション多めのファンクな楽曲です。
M5.キャッチボール
ポップな大人の青春ソング『キャッチボール』。
藤原さんは運動がてら最近キャッチボールを初められたそうですが特段上手ではないと仰っています。もう若くはないけれど柄にもないことに挑戦できる青さはまだ残っていると自分に言い聞かせる曲だと思います。
M6.日常
去年のデジタルシングル『日常』。
『news zero』のEDテーマソングとして制作されました。
日々心に抱え込む傷や痛みを誰かに打ち明けられずひっそりと誤魔化す中でそれぞれの日常を生きる人に贈る優しい楽曲です。コードの移行がエモーショナルで細かく演奏されるギターサウンドも涙を誘うものです。
M7.I'm home(interlude)
次の楽曲『Shron』に続くインタールード楽曲。
『Shron』のイントロに誰かが階段を登る時の靴音が重なり、鍵を回す音が収録されています。まさに「ただいまの代わり」となる楽曲です。
M8.Sharon
先行配信シングル『Sharon』。
ドラマ『マウンテンドクター』の主題歌として制作されました。
歌詞の内容は自分の帰りを待って我慢してくれている最愛の人に対する感謝と謝罪の思いが込められています。音楽業界は険しい山岳のようでライバルも沢山いて何時に帰宅できるかはっきり言えない生活を送る藤原さんの思いが窺える楽曲です。ギターサウンド中心のバラードになっています。
M9.濁点
ループが目立つポップナンバー『濁点』。
歌詞を読む限り、藤原さんの楽曲制作に対する思いが綴られているように思えます。世界を敏感に言葉や音にして切り取っていく中で、非生産的な音楽の甘い感覚に浸ることは自分にとって本当に意味があるのか、いやあるんだと濁った感情をはきだす楽曲です。
M10.Subtitle
二年前のデジタルシングル『Subtitle』。
ドラマ『silent』の主題歌として制作されました。
言葉を雪の結晶に喩え、綺麗なくせして時間が経てば溶けていき夢中になるほど形骸化してしまう言葉にどうすれば愛情を託すことができるのか悩む、ギターリフ全開のウィンターバラードです。
M11.Anarchy(Rejoice ver.)
2年前のデジタルシングル『Anarchy』のリミックス曲。
前作がベースリフが目立つポップな楽曲だったのに対し、今回はロック要素強めでクワイアが取り入れられるなど派手な楽曲になっています。人の心の奥に眠る怒りや不満、隠したい事実などを鋭く歌った歌詞ですが、ロックな曲調になることで余計に狂気じみて聞こえます。
ぜひ聴き比べてみてください。
M12.ホワイトノイズ
去年のデジタルシングル『ホワイトノイズ』。
アニメ『東京リベンジャーズ 聖夜決戦編』OP主題歌として制作され『天竺編』のOP主題歌として再起用されました。
凶暴なギターサウンドが鳴り響くヘヴィメタルな楽曲で、いかなる困難が待ち構えていようと不甲斐ない心で大切な人を救うために走り続ける主人公を鼓舞するような歌詞となっています。
M13.うらみつらみきわみ
ポップでダークな歌詞を歌う楽曲『うらみつらみきわみ』。
誰かを恨み憎みながらも前向きに生きていくために、負の感情を糧にしながら不条理で許しがたい現実と対峙していく主人公の思いが綴られています。
M14.Chessboard
去年のデジタルシングル『Chessboard』。
『第90回NHK全国音楽コンクール』中学校の部の課題曲として制作されました。合唱曲としての側面と壮大なバラードナンバーとしての面を持ちます。
人生の様々なフェーズをチェスの盤面にたとえながら、どんな選択もいつか芽吹いて、見渡せば美しい緑色が広がっているはずだと教えてくれる楽曲です。ストリングなどの編成と繰り返すフレーズを変奏していくことで、まるで組曲を聴いているような気分になれる曲です。
M15.TATTOO
去年のデジタルシングル『TATTOO』。
ドラマ『ペンディングトレイン 8時23分、明日 君と』の主題歌として制作されました。髭団にとっては活動休止中の初の楽曲でもありました。
ベースリフが際立っている楽曲であり歌唱も非常に創意工夫が凝らされた楽曲です。歌詞は大切な人と関わる中で、無理に親密に接するのではなくそっけなくても静かに互いのことを思い合っていたいという内容です。
M16.B-side Blues
アルバムの最後を飾る曲『B-side Blues』。
『キリン 午後の紅茶』のCMソングとしてタイアップされています。
過去の愛おしい思い出に浸りながら、懐かしみながらもこれからの人生の続きに目を向けて変わらず生活を続けていきたいという思いが込められています。ゆったりした楽曲で後ろで流れるギターリフやピアノがハワイアンな色を見せています。
感想
まさに『Rejoice』、今を生きていることを、今音楽に触れられていることを大喜びしているバンドの力強さを体現した最強のアルバムでした。
音楽を言葉にしようとしても、稚拙な言葉しか出てきませんが、要は言語化できないくらい素晴らしいラインナップで感動しています。
これからもバンドの活躍を置い続けようと思います。
ありがとうございました!!!!
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