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Vol.10富良野市山部地区のアンケート調査と町のこれから

こんにちは!富良野市山部地域おこし協力隊の加藤です。

先日朝早く起きたら家の前に雲海が発生していました!
サムネがその時の写真です。まさか雲海をこんな間近に見られるとは山部の素晴らしさをまた一つ知った日でした。

さて、今回はその山部地区で住民にアンケートを配布し、町の課題や今後どうしていくべきか調査を行いました。そして、その結果が出たので報告します!

アンケート概要

アンケートは町の振興協議会が主催で、北方建築総合研究所に協力いただきながら実施しました。富良野市山部地区に在住の高校生以上、約1550人を対象に調査を行いました。
アンケートをとった背景としては、山部地区の人口減少、町の商店街の縮小はもとより、決定的となったのは地区唯一のスーパーマーケットとJR山部駅が今年の3月という同時期に撤退したことです。このままでは、いよいよ町がなくなってしまうという危機感から今回のアンケート調査に至りました。

アンケート内容

内容としては、主に3つです。
1.山部地区の移動の問題を解消したい!
2.皆が集える拠点づくりを進めたい!
3.山部でみんなが夢をかなえ、魅力を高めたい!

これらの3つのテーマに沿って、今の課題感や現状の質問、コミュニティカー制度(※1)について、地域資源やその活用アイデアの募集、山部で実現したい夢などを聞きました。

※1:コミュニティカーとは山部地区内の自宅からバス停まで、又は自宅から診療所まで限定的に運行するタクシーのようなもの。山部地区外に出ることは不可のため、市街地まではそのまま乗って行けない。住民は申請をすれば誰でも利用可能。

集計結果

最終的に457名がアンケートに回答し、回収率としては約3割でした。これは一般的なアンケート回収率と同程度だそうです。
回答者の年齢は60代以上が非常に多く、半数以上を占めていました。
アンケート結果の公表はできる限り結果をわかりやすくするため、以下のような概要版を作成しました。

結果は見ての通りですが、今回アンケート調査をしたことで、今まで住民がなんとなく課題として感じていたことや、抱えていた不満などを改めて明らかにできた思います。
課題としては地域内外の移動が不便であったり、地区唯一であったスーパーが閉鎖し、日常的な買い物が困難。また、地域内での働き口が限られているため、若者が流出傾向にあるという喫緊の課題が目立ちました。

一方で、ポジティブな要素としては誰かの夢や目標に対して、関与の仕方はわからないが何らかの形で協力したいという意見が多く、山部地区らしい人の良さがよく現れているなと感じました。

今後の方向性

この結果を踏まえ、交通利便性や生活利便性上の課題についてはできるところから解消していくと同時に、地域に新たな拠点作りが必要だという結論になりました。新たな拠点作りとは、交流人口を創出する起点となる場所です。
今の山部地区の状況では、先に挙げた交通・生活インフラの課題の解消は難しいです。なぜならスーパーが閉鎖したのも鉄道が廃線したのも利用者が少なく、利益を上げられないからです。
例え今それらのインフラを再整備したとしても結局利用者が少ないままでは、またすぐに撤退することが目に見えています。

そのため、今の山部にはまずは交流人口獲得と人流促進することが必要です。そうすることで、山部地区一体に経済的波及効果が生まれることで、この地で働きたい人や事業を起こす人が増え、定住人口の流出が止まり、やがて交通・生活インフラ整備の促進にも繋がります。

もちろん決して簡単なことではないし、すぐに結果が出ることでもないかもしれませんが、これを目指し交流人口獲得をしなければ町はさらに衰退していきます。

そして今後の僕の活動はその計画づくりになります!
具体的には、アンケートの「山部の魅力や活用できる資源について」というで設問で圧倒的に回答の多かった「太陽の里」という自然公園を起点にした交流人口を創出する計画を作成します。
住民の皆さんや行政とも相談やすり合わせをしながら共創していきます。
今後もご注目ください!

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