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2024年7月に遊んだゲーム感想

去年まで2ヵ月もあった夏休みが5日しかなくなって、とても悲しい思いをしています。サマーセールで買ったゲームをやりこむ時間はどこに用意されていますか。


ダンジョンアーティファクト

ストラテジー+デッキ構築ローグライク。要するにフィールド移動のできるSlay the Spire。当然に面白い。ハードで両キャラクリアまで遊んだ。

だいたいどんなゲームか伝わる画像

デッキ構築ローグライクというジャンルのゲームは、緻密なバランスの上に成り立っているものも良いし、ヤバカードにあふれたものもまた良い。どちらも兼ね備えたものが最も良いのではあるが、ともかくこのゲームにはヤバカードがたくさんある。

コストを下げる手段に富むキャラでは、0コストのバーストでありダブルタップでもある

アーティファクト(いわゆるレリック)が重複するのも気持ちよくなれるポイント。エナジーを生み出すアーティファクトでさえ複数取得できるので大変なことになる。

こんなカード重なったらドローソースだけでループしちゃう!
ダメージとドローソースを供給するカード
すでに無限ループの雰囲気

ゲームを壊す方向の話ばかりしてしまった。ゲームバランスの良いところも紹介します。移動のコストについて。初期キャラクターのリディアの場合、毎ターンコスト1の「移動」カードが生成され手札に加えられるのだが、これが「他のカードを使用する度にコストが1上がる」という効果を持つ。そのため、「移動してから攻撃する」ことは容易だが、「殴ってから移動して相手の攻撃範囲から逃げる」ことは難しくなっている。カードを切る順番が肝要なのだ。

とは書いたものの、マス目の移動を伴うゲーム(ストラテジーと総称するのか?ゲームのジャンル名はよくわからない)ではターン最後の移動を高コストにするのが普通なのかも。あるいは移動は最初にしか行うことができないようにするとか?

一応ストーリーもあるが

キャラクターはかわいいが、掘り下げはかなり控えめ。この点は以前遊んだクロノアークがすごすぎたせいか物足りない。本来この類のゲームでは立ち絵がかわいいねで満足するべきなのかもしれない。

ネガティブな感想で終わるとおすすめしていないみたいに見えるかな。面白かったですよ!!!


Ring of Pain

ストアページがホラゲーすぎる

リング状のダンジョンを進むローグライク。敵やフロアの出口、アイテムなどすべてのオブジェクトが輪っか状に配置されたカードで表現されている。

たびたび現れるフクロウ(フクロウ…?)に導かれるように下層へ進む

プレイヤーにできるのは左右に進むこととカードにインタラクト(攻撃、アイテム取得など)すること、使用型のアイテムを使うことのみ。シンプルで高難易度、すばらしい。

直感的にわかりやすい画面

カードゲームらしき雰囲気ではあるが、いつものデッキ構築ではない。プレイヤーの強さはイベントで上下するステータスと、12種類まで持てる装備品+2種類の使用アイテムによって決まる。

装備品はステータスに影響を与えるほか、特殊効果を持つものもあり装備同士でシナジーを組むのが楽しい。いわゆる「ゲームを壊す」感覚です。

たとえば、敵は基本的にプレイヤーが(手動で)攻撃したときに反撃してくるのだけれど、

移動の際に自動で攻撃する装備
攻撃が当たると敵を1枚分後ろにノックバックする装備

このような装備が揃えば、ほとんどの敵を移動しながら弾き飛ばして完封することができる。

初クリア時の思い出のコンボでもある

総じて派手さはないが堅実に面白いゲーム。「こういうのでいいんだよ」という言葉に今までしっくりきていなかったけれど、このゲームを遊んでその言わんとするところがわかった。こういうのでいいんだよな。


VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action

自分が間違いなく好きな名作ゲームを遊ぶタイミングの難しさ

サイバーパンクバーテンダーアクション(ビジュアルノベル)。サイバーパンクで治安が最悪な街「グリッチシティ」のとあるバー「ヴァルハラ」に勤めるバーテンダーとしてさまざまな客と交流しよう、というゲーム。

連休前の夜にこんなこと言ってくるゲーム、最高すぎる

普段はいいちこ(麦の焼酎)ばかり飲んでいるのですが、なんか世界観に合わないかな~と思い電気ブラン(なんかちょっと甘くておいしいやつ)を買ってきて遊びました。名前がおしゃれで好きなんです、電気ブラン。安いし。(お酒を飲まない人でも、世界観に惹かれるなら楽しめますよ!!!)

ゲームの話をします。主人公のバーテンダー、ジルはクールな印象を与える人物でありながら、猫とアパートに暮らしており、27歳でツインテール。

ゲームの進行としては、客の(わかりやすかったり難解だったりする)オーダーを聞いてカクテルを作って提供する。わざと間違えてもいいし、「適量」と言われているアルコールをこれでもかと突っ込んでも良い。出したカクテルによってストーリーが分岐する。このシステムおしゃれですよね。

レシピはいつでも参照できるが、頻出するものはだんだんと覚えられる。レシピを開かず提供できると、グリッチシティの住人になったようで楽しい。

個性豊かな客たちは好き勝手に自分の話をしてくるが、そのおかげでだんだんこの世界のことが分かってくるし、何よりみんなキャラクターとして魅力的。

愉快な客たち

中でも一番好きなキャラはリリム(ほぼ人間のアンドロイド的な存在)のドロシー。この子、みんなも好きなんじゃないかと思います。幼い容姿で感情表現が豊かでありながら、妙に思弁的になったりする。なによりジル(主人公)のことが大好きでかわいい。

随所に日本のサブカルオタク要素が詰め込まれているが、製作はベネズエラのチームであるらしい。本当に詳しくてびっくりする。

続編がでるとのことで、非常に楽しみ。

お酒、オタクの恋愛、テクノロジー、そしてディストピア的バブル経済の日常をテーマにしたゲーム『N1RV ANN-A』をお楽しみ下さい。

セーブ画面がかわいい


Quantum Protocol

ローグライクデッキ構築。とはいえ(とはいえ?)Slay the Spireとはかなり異なるプレイ体験ができる。

一人用カードゲームではあるのだけれど、対人のカードゲームっぽい(カードに体力と攻撃力が書いてあるのはTCG的、という程度の浅い理解)独特のルール。

フィールドがあって、召喚とかする

通常のステージでは、初期デッキを携えて何回かのウェーブを生き残り、ボスを倒すことが目標になる。その過程でドロップしたカードでデッキをつよくする、といういつものやつ。いつもと違うのはドロップしたカードは一度ストレージにしまっておけるという点。

ストレージにあるカードは、デッキをリシャッフルするタイミングでデッキに加えることができる

これは他のデッキ構築ゲームを遊んでいる身からすると、かなり夢があるシステムである。(スフィアガーディアンの前でだけ「溶解炉」を取り出すことができたらどんなに楽だろうか)
しかし、実際やってみるとそんなに楽なものではない。まずリシャッフルが大きな隙を晒す行為なのでタイミングが難しいし、それぞれのカードが目の前の敵に対して必要かどうかを常に考える必要があるので大変!

正直なところ難しくてあんまり進んでないです。
小学生のころ、知的なキャラで通していたにも関わらず、デュエマがあまり強くないことで非常に悔しい思いをしていたことを思い出しました。誰か助けてね。

この子の果物をいっぱいならべるデッキが好き


ナツノカナタ beyond

テキストADV。選択式のアドベンチャーパートでキーアイテムを見つけると物語パートが進む形式。

主人公(あなた)が祖母の遺品である古いコンピュータを起動すると、見知らぬ少女ナツノのスマホと接続されてしまう。その少女がいるのは、人を怪物に変えてしまうウイルスが蔓延し崩壊した世界だった。
主人公は仕事(あるいは学業?)の合間にコンピュータを起動し、ナツノの旅を見守るようになる。少女の旅の先には何があるのか?少女のいる世界は何なのか?そもそも主人公は何者なんだ?

アドベンチャーパート。プレイヤーは基本的に探索を眺めるだけ(たまに選択肢が出る)

スクリーンショットを見返したらネタバレだらけだったので、代わりにこのゲームの面白いところを文章で書きます。

あらすじを読むとわかる通り、入れ子構造(使い方あってるかな)のストーリーになっている。プレイヤーは、「ゲームや映画のような世界を見ている主人公」を見ることになる。こういう構成が好きだな~。そしてストーリーにこの構成がしっかり活かされている。詳細はプレイしてみてほしい。

もうひとつ、旅の途中で出会う人たちがいいキャラクター。みんな崩壊した世界で自分の考え方と目的(ぼんやりしたものであっても)を持って生きている。いろんな種類の考え方を託されたキャラクターがいるといえばいいのか。そして、そのどれもが妙な説得力がある。怪物があふれるパンデミック世界に生きたことはないけれど、自分でもこう思うかもしれないと思わせてくる。

旅の途中で出会い、しばらく行動を共にして別れる。良いですよね。すべての旅がこうだったらいいのに。
メインストーリーの途中に(おそらくランダムで)そんなキャラクターエピソードが挟まるのがすばらしい。

そして、偶然にかつて出会った人と再会するのも良い。
メインストーリーの開始直後に出会ったキャラクターと、メインストーリー終了後に再会したときは「おい!!元気にしてたか???」となってしまった。

ナツノさんは、私と別れたあと、どんな時間を過ごしました?


It was a human.

SFサイケデリック尋問アドベンチャーゲーム。ホテルで起きたバラバラ殺人事件。その容疑者である勇魚虎魚(いさなおこぜ)(すごい名前だ)を尋問するゲーム。

いったい誰が犯人なんだ…?
いったい、誰がこんなことを…

なんだかすごいゲームだった。なんだったんだ、今のと言いたくなるあの感じ。ゲームというよりはアトラクションに近いかもしれない。

虎魚は間違いなく猟奇的な殺人鬼ではあるが、妙に魅力的なキャラだった。こちらは尋問しているのにもかかわらず、向こうは楽しいおしゃべりであるかのように受け答える。かと思えば神妙な顔で自虐を始めたりする。この記事の見出し画像のセリフなんか大好きです。もう一回張ります。

おもしろいかはわからないけれど、安価でさっくりと変な体験ができるのでおすすめしておきます。

レビューを見た感じ過去作とかなり繋がっているらしいのでちょっとやってみようかな。

おわり

8月冒頭、仕事には行けるけど帰ってからは何もする気がおきないという程度のよわい体調不良をやっていました。年を取るとこういうのって増えていくのかな、やだな~。ゲームをする体力(あるいは気力)がなくなっていくことが怖いです。運動とか、したほうがいいのかも。

最近ノベルゲー(広義)をよくやるようになっている。たまにはアクションもやってバランスをとるか、と思いずっと前にあきらめたNoitaにチャレンジしている。このゲーム、無理です。いつかクリア出来たら記事に書きます。待っててくれよな。


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