
ライトコイン(LTC)とは?特徴と将来性を紹介
暗号資産の時価総額ランキング14位(※2021年11月16日現在)となっているライトコイン(LTC)。2021年の年始頃から価格が上昇し、5月上旬あたりに突如急落しているにも関わらず、注目を集め続けている暗号資産です。今回はライトコインの特徴や今後について紹介していきます。
1.ライトコインの特徴
ライトコインはビットコイン(BTC)と同様に決済通貨としての普及を目指しているコインです。そのためライトコインの特徴を説明する際には、よくビットコインとの比較が挙げられます。暗号資産の時価総額ランキング1位であるビットコインと比較してライトコインはどのような特徴を持っているのでしょうか?
(1)処理速度がビットコインより速い
同じ決済通貨として注目を集めているビットコインとの違いの一つは、トランザクション(取引の記録)の承認時間の違いです。ビットコインのトランザクションはおおよそ10分に1ブロックが生成されますが、対してライトコインは約2.5分に1ブロック生成されています。ビットコインと比較すると、ブロックが作られる速度が4倍速いということになります。
ビットコインよりもトランザクションが短いということは、それだけ決済スピードが速いため、より実用化されやすい日常の生活で実用的に使われやすい暗号資産です。このことからも、ライトコインは決済に特化している暗号資産と言うことができます。
ではライトコインはなぜビットコインよりも処理速度を上げることができたのでしょうか?
(2)Segwitの導入
ライトコインがビットコインと比べて処理速度を速めることができた理由は、Segwit(セグウィット)を導入したからです。
SegwitとはSegregated Witnessの略語であり「分離された署名領域」という意味を持ちます。
ビットコインを中心としたブロックチェーンへの書き込みは、これまで「どれくらいの取引量で、誰が誰に渡すのか」を詳しく記録する必要がありました。しかしSegwitを導入することで、書名領域「誰が誰に」という記録を別の領域に記録することが可能となりました。
そのため、これまでのブロックチェーンの書き込みと比べて容量を節約することができます。これがSegwitを導入しているライトコインの処理速度が速い理由です。
(3)発行数量がビットコインよりも多い
さらに、ライトコインがビットコインと比較して違う点は発行数量です。ビットコインの発行上限数は2,100万となっていますが、ライトコインは8,400万です。ビットコインと比較すると約4倍の高さを誇ります。ではなぜ発行数量が多いのでしょうか?
最も大きな理由としては、実用化を前提に作られたライトコインはそもそもビットコインの補完目的で作られているからです。今後ビットコインがインフレ化を起こしトラブルが起きた際、ライトコインが決済通貨としてカバーできるように、ビットコインよりも多くの枚数を発行できるようになっているのです。
2.今後のライトコインはここに注目
(1)ライトニングネットワークの本格導入
ライトニングネットワークとは、取引を一時的に別のブロックチェーンに記録し、取引処理結果のみを元のブロックチェーンに戻して記録する仕組みです。
ライトコインは2018年ライトニングネットワークの運用実験を行っています。ライトニングネットワークが本格的に導入されると、手数料の引き下げや決済をさらに高速で行うことが可能になると言われており、決済手段としての実用化がさらに近づくと期待されています。
(2)ミンブルウィンブルの本格導入
ミンブルウィンブルとは、簡単に言うと取引を「匿名化」することです。ビットコインは基本的に全てがオープンになっておりすべての取引を確認することができるので、「プライバシー」という観点から疑問を抱く人もいます。
匿名化することによりプライバシー保護を観点とした取引、例えば企業間の取引なども実行しやすくなります。
ライトコインは非常にアグレッシブにアップデートを目論んでおり、ここは今後とても重要なポイントになるでしょう。
ユーザーが利用しやすいように常にアップデートし続けているライトコイン。今後の動きに注目したい暗号資産のひとつです。