ビットコインのドミナンスとは?見方や確認方法を解説します!
ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)にはドミナンスという言葉が存在します。ドミナンスとはどういう意味なのでしょうか?この記事ではドミナンスの意味や、確認方法、有用性を紹介していきます。
1.ドミナンスとは?
ドミナンス(Dominance)という英単語は直訳すると、「支配や権力、優位」という意味です。
暗号資産におけるドミナンスは、暗号資産市場の占有率を表します。例えば「ビットコインのドミナンス」は暗号資産市場全体に対するビットコインの時価総額が占める割合を指します。
ビットコインのドミナンスが高ければ、ビットコインが暗号資産市場で注目されている銘柄と判断できる一つの指標になります。そして、このドミナンスを利用して相場の動きを判断する「ドミナンス理論」というものが、暗号資産業界には存在します。
2.ドミナンス理論について
ドミナンス理論とは、暗号資産界隈で有名なインフルエンサーがTwitterで提唱していた、「ビットコインドミナンスを利用して相場の動きを読む理論」のことです。
既に該当のアカウントは削除されていますが、ドミナンス理論は今も広く活用されている手法です。
まずドミナンス理論には大きく分けて3つのフェーズが存在します。
① 下落期間
② 暴騰期間
③ 暴落期間
暗号資産相場にビットコインのドミナンスの数値を照らし合わせて、現在どのフェーズか判断しながら暗号資産を売買する手法です。では、それぞれのフェーズについて説明します。
① 下落期間
ビットコインのドミナンスが50%前後の時期を指します。この期間の特徴としては、ビットコイン、アルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)を含む全暗号資産が下落傾向の相場です。
② 暴騰期間
ビットコインのドミナンスが徐々に上昇してくると、それまでの下落期間から一転し、ビットコインの価格が急騰しやすい相場へと移行します。ビットコインのドミナンスに伴って価格も上昇すると、新たにビットコインに興味を持つ人が増え、その結果多くの投資家たちがビットコインを購入するため、価格がさらに上がっていきます。
暴騰後は、ビットコインの上昇が緩やかとなりアルトコインへの資金流入が始まると言われています。なぜなら、ビットコインが上昇し上値が重くなると、投資家たちによるビットコインの利益確定売りが行われその利益でアルトコインを購入するという動きが現れるため、アルトコインのドミナンスが上昇すると考えられているからです。
③暴落期間
アルトコインへ資金が流入していくことで、ビットコインのドミナンスは相対的に下がっていき、するとアルトコイン価格の勢いも鈍化して下降する動きへと転換されます。
ビットコインの利益がアルトコインへ流れることでアルトコイン価格が上昇していましたが、アルトコインの上値が重くなってくると、アルトコイン売りが始まるからです。
アルトコインを売って資金が一度法定通貨に戻り落ち着いてくると、暗号資産市場は再びビットコインを中心に動き出します。ドミナンスが低いビットコインに対して徐々に買い注文が増え始め、ビットコインのドミナンスが上昇し始める仕組みとなっています。
このようにビットコインのドミナンスを把握することで、暗号資産市場全体の相場観を判断し、売買のタイミングを把握できると説いているのが「ドミナンス理論」です。もちろんドミナンスの数値に対して逆の動きをする場合もありますが、今日まで長く活用されている理由はそれだけ的中率も高いからと言えるのではないでしょうか。
3.ドミナンスの確認方法
では、ビットコインを含む暗号資産のドミナンスはどうやって確認するのでしょうか?ビットコインやアルトコインのドミナンスを確認する方法は大きく分けて2つ存在します。
①CoinMarketCapのサイトで確認する
ビットコインなど暗号資産のドミナンスはCoinMarketCapから確認することができます。
上のチャートは、2021年の暗号資産全体のドミナンスを表示したものとなります。一番上で推移しているオレンジ色の線がビットコイン(BTC)のドミナンスです。
②TradingViewのチャートで確認する
ビットコインのドミナンスは、チャート分析ツールTradingViewからも確認できます。
TradingViewの検索画面に「BTC.D」と入力すると、ビットコインドミナンスのチャートを表示することができます。
TradingViewでは暗号資産の価格チャートを確認しながら、ドミナンスもあわせて確認することができます。
ファンダメンタル分析やテクニカル分析にドミナンス理論を加えることで、より多角的に暗号資産の動きを予測することができますので、今後のトレードにぜひお役立てください。