FOMCまで様子見?BTCの今後の動向を占うべく要注目!!
前週からの動向
ビットコインは、12月4日以来45,000ドル台まで下落する場面があり、下げ渋ったものの、下への意識がチャート上で高まってきた。テクニカル的に地合が回復するためにも、何かニュースが欲しいところ。
ビットコインには全く影響がなかったものの、米テスラ社CEOのイーロン・マスク氏が一部のグッズ購入などを「ドージコイン」で出来るようにするとツイートし、30%超の上昇を記録。相変わらず投資対象としては疑問だが、楽しいコインっぷりを発揮。国内では取扱が難しいコインではあるが、購入したいと意欲が出た方も多いのではないだろうか!?
ビットコインにはこのようなニュースが無いというわけではなく、既存金融からの参入が増えてきている事や、ミャンマーでテザー(USDT)を公式通貨にすると宣言されるなど、規制強化の流れが見えているステーブルコインに対して新しい風となるか、注目が集まっている。
今のビットコイン価格は、「ニュートラルに近い水準」と筆者は考えているが、行き過ぎたハイレバなポジションも消化された事から徐々にポジションが詰まれて来ているとの観測もあり、FOMC次第では下落トレンドがまだ解消されたとは思えないチャート形状となっている事に注意したい。
他方のアルトコイン市場はおおむねビットコインに連動し軟調な展開であったが、イーサリアムのネットワークアップデートも無事通過しており、今後の需給に期待したい。
市場動向
一方、他金融市場では米株が昨晩反落。発表された米生産者物価指数(PPI)が予想を上回る強さ(前年比で過去最高の伸び)であったことから、ビットコイン相場に大きな逆風とされている米国の早期利上げが再び意識されだしている。FOMC声明文ではFRB(米連邦準備理事会)がタカ派に傾くと思われ、インフレ抑制へ本腰を入れ始めると考える投資家がどこまで増えるか、米長期金利・米株・金価格などのチャートにも注目していきたい。
日本の経済番組や各紙面では残念ながらビットコインを経済の一環に入れないで考えている節があるが、既に既存金融経済の一環になっているため、クリプト民も各指標や米経済の動向には目を向けた方が、今後も生き残っていけるだろう。
それほどまでに、過剰流動性の終焉には意識をすべきだろう。
ただ、一時はインフレヘッジの対象として「デジタルゴールド」と言われたビットコインだが、最高値を更新した事を忘れるにはまだ早いのではないだろうか。安全資産の一部と考えてもらえるような出来事が増えれば、その需要も取り込め、再び力強い価格上昇を見ることが出来るため「全額を出金するにはまだ早い!」と筆者は考えている。
10月28日に配信したyoutube番組でも話したように、年末550万円の予測は大きく外れず、過熱感が抜けるこの水準で穏やかな年始を迎える事が出来るかどうかを占うべく、FOMCには特に注目したい。
筆者:前田慶次
参照:Bitcoin日本語情報サイト
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