ビットコインはジリ高。今月高値をわずかに抜けるも再びの「ブルトラップ」にご注意を!!
ビットコイン価格
BTC/JPY 日足チャート
アルトコイン価格
前週からの動向
ビットコイン(BTC)はジリ高となり、一時23,000ドルに差し迫る約一か月ぶりの高値となった。7月8日の高値をわずかながら上回ったことで、レンジ脱却との見方もあるが、高値付近では依然売り圧力も強い。前回高値のときのような、ブルトラップ(価格が上方にブレイクアウトした直後に反落すること)には要注意だ。
市場では引き続き米利上げ観測に最も注目が集まっており、7月のFOMCでの利上げ幅予想による一喜一憂(75bpsか、100bpsか)が暗号資産価格に大きな影響を与えている。
7月13日に発表された米CPI(消費者物価指数)は前年同月比で9.1%の上昇と、約40年ぶりに高い伸びとなったが、FRB理事や主要メディアからは75bpsの利上げ予想の声が大きくなってきており、結果的には利上げ観測を加速させるものとはならなかったようだ。
また、先週のレポートにも記した通り、FSB(金融安定理事会)が暗号資産規制案を今年10月にもG20財務大臣・中央銀行総裁会議にて提出するとの報道が、市場心理の悪化につながり上値を押さえつける一因になっていたが、週末に行われたG20財務大臣・中央銀行総裁会議では暗号資産に対する規制強化についての言及がなかったことから、安心買いが広まったと思われる。
イーサリアムを筆頭とするアルトコイン市場も盛り返しを見せた。
ETHは、7月14日に開かれたカンファレンスコールにて、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)移行の「マージ」の実施予定が9月19日と設定された。先行きの不透明感から主要通貨の中でも下落幅が大きかったETHはこの決定が好感され、反発する展開となった。
他金融市場
株式市場もインフレ動向・金融引き締め観測に左右され、方向感に欠ける展開。上値の重たさは感じられるが、そこは固まってきた印象を受ける。やはり7月の利上げ幅が目先の焦点になるだろう。
為替市場では、引き続き米ドルの強さが目立ち、ドル円は一時139円40銭付近までドル高が進行。
ユーロ市場では、約20年ぶりに1ユーロ=1ドルの等価(パリティ)を割り込んだが、押し目買いで1ドルを再び取り戻している。
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Author: Flow Trading and Liquidity Strategy Desk
筆者:齊藤成芳
参照:Bitcoin日本語情報サイト
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