ビットコインは直近安値で揉み合いも、止まらぬドルインデックスの上昇に対し、下落は一服か?ドル円は約20年ぶりの円安水準。
前週からの動き
ビットコインはおおむね直近の安値圏である40,000ドルを挟んだレンジでの動きが続いている。
昨日午後のように、短期的に売り込まれるシチュエーションも垣間見られるが、戻しの早さも目立っており、このあたりが需給の拮抗したラインとなっているようだ。
上値も限定的なことから一見さえない展開に見えるが、米国の利上げ観測からくるドルインデックス(世界の主要通貨に対する、米ドルのレート指数)が上昇一辺倒であり、リスク資産からドルへの資金流出が続く最近の流れを鑑みると、暗号資産の下げ止まりは、アセットクラスとして一定の価値が確立されてきている証拠と言えるのではないだろうか。
テクニカル的には、日足は以前弱気なトレンドに見えるが、週足では年明けからの安値切り上げにより、100週移動平均の36,500ドル近辺が下限となりそうだ。
先行きの見えないウクライナ情勢や、米ドルの強弱など外的要因で目先の価格は上下するが、長期の現物で仕込むのであれば、期間の長いチャートも参考にしたい。
金融市場概況
米国の長期金利の上昇を背景に、引き続き円安の流れが止まらない。現在1ドルあたり128円20銭と、約20年ぶりの水準となっている。
一か月で13円近くの円安になったことで、金融市場の混乱だけでなく、仕入れ値の高騰などで国内在住の方は実生活にも影響が続々と出てきているようだ。
しかし、ドルインデックスの上昇の中でも、日米ともに続いていた株価の軟調な動きは一服してきたようだ。特に半導体不足も相まって、下げ幅の大きかった半導体製造関連企業は昨日の凪の株式相場のなか大きく反転した。
市場の注目だった先週発表の米CPI(消費者物価指数)は前年同月比8.5%上昇と、1981年12月以降、約40年ぶりの高水準となったが、市場予想(8.4%上昇)との乖離はわずかであり、相場は織り込み済みであったことで、影響は軽微なものとなった。
筆者:齊藤成芳
参照:Bitcoin日本語情報サイト
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