私とふるいモノたち「アンティークチェーン」
アンティークチェーンをウェブショップにアップしたので、今日はアンテイークチェーンのよもや話を。(アンティークチェーン特集)(2022年4月公開のアンティークチェーン特集にリンクしなおしました)
大学留学から日本に帰国してしばらくして、母からイギリスで買ったアンティークジュエリーを見せてもらいました。
そのうちの1つが、シルバーのアンティークロングチェーンでした。1つ1つのパーツが手作りで、ロウ付けされていて、細工がほどこしてあってとても素敵でした。
そのころ、わたしは彫金を習っていましたが、火が怖いうえに、不器用で全然ダメだったので、ロウヅケや彫金の難しさはよくよく承知していました。なので、そのチェーンがいかに作るのが大変なのか身に染みて理解できました。
さらに、そのチェーンを着けていたら、同じ彫金教室の作家さんが、作品のペンダントトップに付けたいから、アンティークチェーンが欲しいとおっしゃるほどでした。なるほど、彫金作家さんでも、ハンドメイドアンティークチェーンは作るのが気が遠いようです。
今では到底作れないような技法のものも多く、中を空洞にした金属を様々な形に加工し、強度がでるように鍛金したりします。また、金線や銀線を細かくミル打ち加工して、ロウ付けしたり、、、と凝った作り方のものも多いのです。
帰国後もロンドンが懐かしくて、毎年夏休みに遊びにいっていたので、その夏、母が買ったお店に行ってみました。なんと同じチェーンがまだあったので、自分用と頼まれていた作家さんのために買いました。
そのアンティークチェーンは、そのあと同じモノを全く見ないので、たまたまそのときに出てきたんだと思います。学生時代、毎日のように、アンティークチェーンを首に巻いたり、手首に巻いたり、色んなアレンジで愛用したのでした。愛着がわいて、今でもそのチェーンは手元にあります。
そんな経緯があって、アンティークチェーンが好きなので、今でもゴールドやシルバーのアンティークチェーンを見るとテンションが上がって仕入れて連れて帰ってくるのでした。ほとんど同じチェーンは存在しなくて、どれも多種多様個性があって愛らしいのです。
アンティークチェーンのみならず、「アンティークはいつも新しい」のです。矛盾しているようですが、アンティークは毎回見たことがないようなモノと出会うのです。100年以上前から存在していたのに、私にとっては新しい存在なんです。それが、アンティークに飽きることがない魅力の1つなのだとおもいます。