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第2回R-wars Second Seasonレポート(Week4)

こんにちは。デコリンと申します。
noteを開いていただき、誠にありがとうございます!

今回、noteの告知ツイートと「RT」もしくは「いいね」やnoteに「ハート」、「コメント」を送っていただけると今後の執筆活動の励みとなりますので、何卒宜しくお願い致します!!

さて、今回は現在開催されている[R-wars Second Season]のWeek4のデータの集計が終わり、各テーマの分析のまとめを皆さんに公開したいと思います。

何故、今回R-warsのデータをまとめようと思ったのかを簡単に説明させていただくと、単純に「強いプレイヤーが集まるR-warsで活躍しているテーマが知りたい!!分析をしてみたい!!」という好奇心から今回分析をすることにしました。
私自身、情報を集めて分析をすることが好きで、KC前に[環境分析]として各テーマの採用スキル/採用札などの分析をしていました。

デコシート(サンプル)

この資料は11月のKC前に作った資料になります。
このような感じでスキルの採用率や採用札の構築枚数などのデータを各方面から集め、統計を取り、各テーマごとに資料をまとめてKCに臨んでいます。
※資料の下にある各テーマとの相性は当時時間がなくてデータを集められなかったので、記載していません…

現在の環境はどのテーマにも可能性があり、デッキ選択をするためには各テーマの情報が必須となります。ただ多種多様のテーマが混在する中で、各テーマごとの相性などの情報を集めるのは一苦労だと思います。
今回のレポートはそういった悩みを解決する手段の1つとして使用していただければと思います。

今回のレポートではR-warsで使用されたテーマの分布をはじめ、各テーマの詳細な対面勝率の他、各テーマごとの分析を行ったデータを掲載しています。また記事の最後には今回のnoteに記載したデータを各テーマごとに1つの資料にまとめたシート 通称「デコシート」を掲載しております。
この「デコシート」をスマホなどに画像として保存しておくことで、各テーマの情報が一目でわかるようになっているため、いちいちネットで検索をする面倒も減るかと思います。ぜひご活用ください!!

今回のレポートはR-warsに出場されない方にとっても有益な情報となる内容だと思っています。ぜひご覧ください!!

では、早速分析内容を見ていきましょう!

分布

テスト

使用テーマ分布(表)

今回のWeek4の分布はこのような形になりました。
グラフ・表のデータは試合で使用されたものになります。
現環境(Week4)では1月1日のメインボックス(インフィニット・レイ)で強化された聖騎士がトップシェアの31%と他のテーマと比較して非常に多く、次いで剛鬼(14%)、サンダードラゴン(14%)が聖騎士に続いた結果となりました。
前回シェア率トップだったデスペラード・BF・サイバードラゴンはシェア率を落としたことが下記の添付資料と比較しても分かるかと思います。前回の環境は多種多様のテーマが混在している状態でしたが、今回の新パックによって環境が定まりつつあるのかなと思います。
前回のWeek1~3の分布は下記のようになります。

Week1~3分布

まず聖騎士は現環境においてほぼ苦手な対面がないほど、高いデッキパワーを持ち、以前の環境にいたカラクリを彷彿させる先攻制圧のスペシャリストとして期待値が高く、今回(Week4)、多く採用されたのではないかと思われます。
サンダードラゴンはレヴィオニアが本実装&エネアードやトレミスM7などの強力なXYZモンスターが実装されたことが追い風となり、全体的にデッキパワーが上がったことが、今回のシェア率になったと予想されます。
この聖騎士・サンダードラゴンの対策として名を挙げたのがネクロバレーを安定して展開できる剛鬼(スキル:バランス)が注目されたことで、今回聖騎士に次いで多いシェア率になったと思われます。そのため剛鬼の採用が増加することは必然的なものだったと言えるでしょう・・・
前回Topシェアにいたデスペラード・BF・サイバードラゴンがシェア率を落とした理由は聖騎士とサンダードラゴンのシェア率増加が影響していると思われます。

上記の点を踏まえて、テーマの詳細に関しては後半の各テーマの戦績表をはじめ、相性表を掲載しておりますので、そちらを見ながらお話をしていきたいと思います。

ここから先は有料部分となります。
有料部分にはWeek4の各テーマの戦績表や相性表、テーマごとに採用されているスキル・札の統計を取ったデータなど数多くのデータを公開しております。もし宜しければ、お手に取っていただければ嬉しいです!!

では主要テーマの勝率と相性表を見ていきましょう!!


主要テーマの勝率および相性表

お買い上げいただき、誠にありがとうございます。
それでは、お話を続けていきたいと思います。
まずはWeek4の各テーマの戦績表をご覧ください。

戦績表

※黄色:勝率60%以上 緑:勝率50%以上 60%未満 赤:勝率50%以下

【聖騎士】
まずトップシェアの聖騎士ですが、勝率47%と勝率を伸ばすことが出来ず、非常に苦しい盤面が続いたことが予想されます。理由として挙げられるのはまず聖騎士のミラー対面が多かったことが挙げられます。ミラー対面が31試合と他のテーマと比較して断然多いことが見て分かります。前述しましたが、現環境において聖騎士の明確なメタとなるテーマが存在しないことで聖騎士に対して聖騎士をぶつける盤面が多かったのではないかと予想されます。この影響は聖騎士の構築にも及んでおり、その点に関しては後半の各テーマ分析の際にお話をしたいと思います。
理由の2つ目はメタとなるネクロバレーを採用した剛鬼に勝ち越せていない点です。同様にネクロバレーを採用できるBFに対しては勝率55%と勝ち越せていますが、剛鬼に対しては勝率46%と結果が出ました。これは妨害する罠を多く採用している剛鬼がネクロバレーを展開しつつ、罠を構えられる点がBFと違い勝率に影響を及ぼしたと思われます。ただし、ここで「?」と思われた方も多いと思います。

本当にバランス剛鬼が有利なのか・・・

聖騎士 vs 剛鬼の対面に関して非常に興味深いデータが取れたので、皆さに公開したいと思います。

[聖騎士 vs バランス剛鬼]
サテライト:聖騎士側の勝率 25%
シティ:聖騎士側の勝率 65.3%

サテライトとシティで対面勝率に40%の差がありました。
もともと聖騎士 vs 剛鬼は聖騎士が少し有利を言われています。その理由は
①剛鬼モンスターにアロンダイトを装備して剛鬼側の伏せを剥がせることができ、また剛鬼の打点を下げる
②剛鬼側の汎用罠で1:1交換できる弩弓部隊の採用率が減少傾向にあり、妨害後にキルが取られにくい
上記2つの理由が挙げられます。その点も踏まえて、今回の勝率にどのような影響が及んだのかを分析しようと思いました。まず構築に違いがあるのではないかと思い、各方面の分析を行いましたが、確信を得る情報はありませんでした。
ここで考えられる点は「対面の理解度」「プレイング」にあるのではないかと思われます。聖騎士のプレイングはRWの試合を観ていても非常に難しいことが分かります。対面によってどの聖剣を装備するのか、エクシーズはするのかなど数多くの分岐点があり、その選択1つで強い展開にも弱い展開にもなることから、構築面ではなく「理解度」が影響しているのではないかと予想されます。今回の結果を得て、聖騎士の採用に関して疑問を持つ方も出てくると思います。次週聖騎士の分布や戦績表にどのように影響するのか注目です。
また聖騎士でもう1つ興味深いデータを取ることが出来ました。それは炎王との対面勝率です。今回マッチアップ数は少ないものの[0-5]で聖騎士がストレートで負けています。ここでも「?」となる方が多いのではないでしょうか。それは

炎王は聖騎士に対して不利とされているため・・・

その理由は
①先攻ガネーシャをモンスター効果を使わずに栄光の騎士団で聖剣を装備して上から殴ることが出来る
②天命の聖剣による破壊耐性
上記2点が挙げられます。その点も踏まえてまず炎王側の分析を行ったところ、天命の聖剣を装備しているモンスターに対して禁じられた聖槍を打ち、その後にガルドニクス効果で盤面を処理するプレイングやアロンダイトケアで狡猾な落とし穴を採用せず、カイトロイドやBKベイルで盤面を耐える構築によって徐々に捲られるシーンが多く、一般的な構築ではなく炎王が聖騎士の対策を取っていたことが結果に結びついたのかと思われます。ですが、聖騎士側のプレイングに少し工夫が必要かなと思った盤面がいくつかあったことも踏まえると炎王が聖騎士対策として一般的な構築から外れた汎用罠などの妨害札を用意していれば、相性が変化するかなという印象です。この対面に関してはもう少し研究が必要かと思われます・・・

【サンダー・ドラゴン】
次は環境復権を果たしたサンダー・ドラゴンを見ていきたいと思います。
ここで注目したいのは vs 聖騎士になります。今回シェア率Topの聖騎士に対して勝率60%と高い結果を出しています。これはサンダー・ドラゴン側が聖騎士に対してある程度対応できる点がポイントではないかと思います。例えば、先攻時はフォーカスフォースを場に出すことで聖剣が付いたモルドレッドの効果を無効にすることができるため、後続のボールスにアクセスできなくなります。後攻時はレヴィオニアやトレミスM7などで盤面を処理しつつ、展開することが出来る点が今回の結果につながったのではないかと思います。基本聖騎士側の妨害札は弩弓部隊や因果切断、サンダーブレイクのため、サンダー・ドラゴン側に対して展開を100%妨害できるわけではない点も関与していると思われます。そのため上記の点を今回は踏まえて聖騎士に有利を考えますが、今後対面理解が深まることでこの相性も変化する可能性があります。今後のマッチアップに期待です。

【剛鬼】
次は今回環境Topと言っても過言ではない聖騎士とサンダードラゴンのメタとして注目され、多く採用された剛鬼を見ていきたいと思います。
剛鬼は全体勝率51.3%とまずまずの結果となっています。聖騎士との対面については前述していますので、サンダードラゴンとの対面を見たいと思います。今回は勝率64.7%とサンダードラゴンに対して高い勝率を出せていることが分かります。これはサンダードラゴンの展開中に剛鬼の罠で妨害をされてしまうことで思うように展開出来ず、ネクロバレーを処理するまでに手数が足りない状態になることが理由に挙げられるかと思います。そのため、サンダードラゴンのメタとしては剛鬼は有利といっても過言ではないかと思われます。ただしサンダードラゴンの構築にここ最近変化が出てきているようなので、この相性も少し変化が起こる可能性があります。それについては後半の各テーマ分析の際にお話したいと思います。

【BF】
前述した剛鬼と同様にネクロバレーを展開できるテーマ BF にも着目していきたいと思います。
BFは全体勝率47.2%と非常に苦しい盤面が続いたのではないかと予想されます。聖騎士には勝率45%、サンダードラゴンには勝率50%と剛鬼と比較すると罠での妨害が出来ない点が今回の勝率に影響したのかなと思われます。また後半に記述しますが、ネクロバレーを展開できる山・狩場型は合わせて72%の採用と極端に多いわけではありませんでした。その点を踏まえると剛鬼とは異なり、聖騎士やサンダードラゴンへのメタとして採用する場合は剛鬼と比較するとあまり有効的ではないと言えるかなと思います。

【その他】
その他のテーマですが、ここでは特筆することはありませんが、1つ1つを見ると不利とされている対面に対して勝ちを取れていたりなど非常に興味深い点はいくつかあります。ただし、マッチアップ数が少ないため、今回ここに記述せず、次週のR-warsに期待をしたいと思います。

さて、次は上記の戦績表を基にデコリンが独自のTierリストを作成したので、そちらを見ながらお話していきたいと思います。

Tierリストおよび環境テーマの採用スキル

主要テーマの勝率と相性表を基にTierリストを作成しました。また同時に採用されているスキルを一緒に見ていきましょう。

今回はR-Warsの戦績およびシェア率を参考に、各テーマの構築や採用札の傾向を分析し、Tierリストを作成しました。リストを作成する時にかなり厳選をしたため、リストに入れたかったテーマがいくつもあります。その点を踏まえた上で、今デコリンが分析をした上で環境をこう捉えていると思っていただければと思います。また冒頭でもお話しましたが、今の環境は採用札や構築によっては相性が変わりますので、あくまでも参考程度に見ていただければ幸いです。
では早速見ていきましょう。

Tierリスト(1. 10 )

主要テーマ(Tier1~3)の採用スキル一覧

採用スキル一覧

今回はTier4までを作成しました。この理由としては、今後青眼強化やセレクションBOXが実装されることで環境次第で活躍しそうだなと思うテーマを自分自身の願望も含めてTier4としました。そのため、今回はTier3までの各テーマを分析したデータがあるため、それを基にTier1~3までの選出理由を一緒に見ながらお話していきたいと思います。
※採用札の傾向に関しては直近の非公式大会のデータも含めて広く分析をしております。あらかじめご了承ください。またSampleデッキは環境や採用札の傾向を基に作成してみました。ぜひご活用ください!

聖騎士(Nobel Knight)

Sampleデッキ

採用札

聖騎士は前述しましたが、以前の環境にいたカラクリを彷彿させる先攻制圧のスペシャリストで先攻を取ってしまえば、ほぼ苦手な対面がないほど先行制圧に優れています。聖騎士は天命の聖剣による破壊耐性アロンダイトによるバック除去をはじめ、今回実装されたコルネウス相手の盤面を触れる(バウンス)ことが出来るため、苦手なネクロバレーも手札に戻すことができます。またコルネウスは戦闘または効果で破壊された場合、Ex.デッキからXYZモンスターをXYZ召喚扱いで特殊召喚できるため、バウンスと盤面維持を兼ね備えたコルネウスは聖騎士の「エース」と言っても過言ではありません。その点を踏まえて今回Tier1としました。

コルネウス


今回のメインボックス(インフィニット・レイ)で追加されたのはコルネウスだけではありません。Sampleデッキにもあるように、今回のボックス追加によってコルネウス以外にも新規で追加されたカードが2つありますので、分析した内容も踏まえて説明していきたいと思います。

①ぺリノア

ぺリノア

ぺリノアはトリスタンと効果は似ており、自身に装備された聖剣を破壊し、相手の表側モンスターを破壊した後、デッキから1ドローできる効果があります。これにより聖剣の付け替えが出来るだけではなく、トリスタンが場にいる場合、ぺリノア→トリスタンと聖剣を付け替えることでトリスタンの効果も連続して使用できます。トリスタンと効果は似ていますが、トリスタンが止められてもぺリノアで後続を続けることが出来る点が優秀かなと思います。また三兄弟を入れるメリットと同じなのですが、導く未来から出せる下級の枠が増える点も選択肢が広がることになります。ただし、ぺリノアのデメリットがあり、
①効果使うためには聖剣がついていないといけない
②トリスタンと違い、相手ターンに妨害出来ない
③スキル(バランス)により素引きしたくないカードが増えてしまう(トリスタン、ギネヴィア、ぺリノア)
上記3点を踏まえるとぺリノアいらないのではと思う方も多いと思います。そのため、ぺリノアの採用率を分析してみました。ぺリノアの採用率は全体の53.3%と非常に微妙な数値ですが、まだ入れるかどうかを研究段階なのかなと感じます。その影響か以前採用されていた三兄弟の採用率は全体の20%にとどまり、ぺリノアと枠を交代した感じとなりました。

②迅雷の騎士ガイアドラグーン

ガイヤ

ガイアドラグーンは聖騎士モンスターではありませんが、最近Ex.デッキに採用されています。ガイアドラグーンは自分フィールド上のランク5・6のエクシーズモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚が出来ます。これを利用し、ランク5アルトリウスの上に召喚すると装備している聖剣が外れるため、聖剣の付け替え目的で使用されます。また今の環境ではデモンズ・チェーンが流行しているため、止められたアルトリウス上に重ねて、再度展開することも出来るため、積極的に出すわけではないですが1枚あると嬉しいカードかなと思います。

では続いて汎用魔法・罠を見ていきたいと思います。
まず汎用魔法ですが、前環境で採用されていた局所的ハリケーンやコズミックサイクロンの採用はメインデッキから採用されることはなくなりました。以前は苦手な後攻盤面を捲るために採用された傾向にありますが、単純に先攻を取った時に事故要因となる点を考えたのですが、他にサンダードラゴン(レヴィオニア)が増えた関係で罠ビが少なくなったことも影響していると思われます。また現環境で罠を構えるのが剛鬼くらいなので、アロンダイトでも対処できることから採用がなくなったと思われます。
ここでアロンダイトの話題が出たので、アロンダイトについてお話していきたいと思います。
ここ最近、アロンダイトの採用枚数に変化が出てきています。今までの傾向では多くても2枚採用でしたが、最近では3枚採用が全体の40%と増加傾向にあります(2枚採用率は46.7%)。これはミラー盤面や剛鬼対面が増えると見越しての採用かなと予想されます。特に後攻盤面では相手の聖騎士や剛鬼に装備することでバックを除去しつつ、展開することが出来るため需要が高まるのではないかと思われます。
次に汎用罠ですが、前回採用されていた天罰はほぼなくなり、因果切断・サンダーブレイク・弩弓部隊・カナディアがメイン構築で固定化されてきました。特に最近ではサンダーブレイクの需要が高まり、3枚構築が57.1%と需要が高まっています。これはメタとなるネクロバレーを処理する1つの手段として採用率が増加していると予想されます。また因果切断やサンダーブレイクの採用により手札コストとして導く未来の採用も2枚⇒3枚採用へと変化している傾向があります(3枚採用率47.6%)。この背景にはぺリノアの採用によって出す下級の数が増えたことも影響していると思われます。またボールスの採用率にも変化があり、以前の環境では2枚構築がメインでしたが、分析によると3枚構築が60%と増加傾向にあるようです。これはデッキの圧縮以外にも採用枚数が増えている導く未来を墓地に落としたいためだと思われます。

戦績表の分析の際にもお話をしましたが、聖騎士のプレイングは非常に難しいです。対面によってどの聖剣を装備するのか、エクシーズはするのかなど数多くの分岐点があり、その選択1つで強い展開にも弱い展開にもなります。またミラー対面が増えているため、より聖騎士の理解度やプレイングがないとミラー対面を取ることが出来ません。そのため、今後聖騎士のシェア率は減少傾向になると予想しています。


サンダー・ドラゴン(Thunder Dragon)

Sampleデッキ

採用札一覧

サンダー・ドラゴンは前述していますが、レヴィオニアが本実装&エネアードやトレミスM7などの強力なXYZモンスターが実装されたことが全体的にデッキパワーが上がったことで環境に復権しました。基本、XYZモンスターでバウンス・バック除去・モンスター効果無効など出来るようになったことを評価してTier1としました。ただし、サンダー・ドラゴンといえば「事故率」との闘いになります。構築によっては初動率が様々なので、今回はあえて触れませんが、代表的な初動は以下のようになります。

初動リスト

では、現在どのような構築になっているかを分析していきたいと思います。
まずは下記に掲載したスキル分布をご覧ください。

採用スキル

分布をみるとレベルコピー(Level Duplication)が採用率70%と流行していることが分かります。サンダー・ドラゴンの構築には様々な型が存在しますが、現在の主な構築は①黄金櫃採用型 ②光の援軍採用型の2パターンになります。現在の環境ではそれぞれこのような採用率になります。
黄金櫃採用型:13.3%
光の援軍採用型:86.6%

となりました。今の環境は光の援軍とライデンによって墓地肥やしをしつつ、カオスモンスター(レヴィオニア・カオスソーサラー・カオスベトレイヤー)で素早く除外して相手の盤面を触りつつ、XYZモンスターを高速展開することが主流になってきていると思われます。また最近の傾向では30枚構築よりも23・4枚構築の薄型が多い傾向にあります。この理由としては以下の理由が考えられます。
①トレミスM7などのXYZモンスターで盤面を処理してから速攻ワンキル出来るようになった。
②今までチューナーで補っていた(ブリューナク・ブラックローズドラゴンなど)点をXYZモンスターだけで出来るようになった
③上記の点から速攻ワンキルを狙うため、太陽電池メンの採用がなくなった

この3点になります。

太陽電池メン


太陽電池メンの話題が出たので、ここで「何故採用がされなくなったのか?」「採用されている理由」を簡単に解説したいと思います。
太陽電池メンは召喚・特殊召喚に成功したときに電気から雷族モンスターを墓地に送る効果があります。孤高除獣と同様に召喚成功時の効果なので、ライデンと違って罠を踏むことができます。ライデンの方がアド稼げるのではと思う方も多いと思いますが、太陽電池メンはフィールドにいる時に雷族モンスターが召喚・特殊召喚されると「トークン」を特殊召喚する効果があり、肉壁としてはとても優秀な効果ですが、速攻ワンキルを狙う構築であるからこそ、「トークン」が邪魔になってしまう関係で構築から外れるようになりました。
今のサンダー・ドラゴンの構築を考えると太陽電電池メンが構築から外れるのは必然的だったのかなと思います。

さて次は採用されている札に少し注目したいと思います。
サンダー・ドラゴンの環境復権の立役者となっているXYZモンスターですが、最近の傾向ではヴォルカザウルスが抜け、アドレウスが採用されてきています。これは苦手なネクロバレーを処理するために採用が増えてきていると思われます。またシンクロモンスターも複数採用が見られ、最近の傾向ではヴァーミリオンやオニマルの採用が多い傾向にあります。

上記のアドレウスの採用が増加傾向にあるとともに同様の理由で採用されている札がコズミックサイクロンになります。最近の傾向ではSampleデッキにもあるようにピン刺しで採用する構築が増えています。これは薄型になったことでピン刺しのカードを引き込みやすくなったことが関与していると思います。また枚数が増えてしまいますが、元祖(普通のサンダードラゴン)を採用することで手札にサーチした元祖を雷鳥龍の効果で手札をマリガンする枚数をあえて増やし、引き込む方法もあります。今後コズミックサイクロンの採用が増えてくるかは分かりませんが、1枚あるだけでも世界が変わる札なので、増える可能性はあるかと思います。

手札誘発系ではクリボールの採用が今のところ多いですが、最近ではD.D.クロウの採用も多く見られるようになりました。これは聖騎士の導く未来やマーリン、苦手テーマの青眼では太古の白石、墓地にいった青眼の亜白龍の回収を妨害したりなど幅広い活躍が出来るため、今後クリボールの枠がD.D.クロウへと変化してくるのではないかと予想しています。ただし、より高速展開するワンキルテーマが普及してくれば、引き続きクリボールの採用がメインになるかなと思います。

またレベルコピー型以外にもとても興味深い構築を確認することが出来ました。それは「悪魔送り」(Fiend Farewell)を採用した型になります。この構築で注目したいのは罠の採用になります。

FF型Sampleデッキ

現在R-warsで確認出来ているのは上記に掲載した構築になります。若干採用札の枚数が前後している可能性もありますので、あらかじめご了承ください。興味深いのはカナディアと因果切断を入れている部分です。この構築に関して情報があまりなく、多くを語れないので構築のみを掲載します・・・。この構築が流行するかは分かりませんが、今後注目したいと思います。


ブラック・フェザー(Blackwing)

Sampleデッキ

採用札

BFは今回聖騎士やサンダー・ドラゴンに対してメタとなるネクロバレーを展開出来るテーマとして評価しており、今回Tier2としました。
採用スキルや下記に掲載した分布を見ても分かるように山・狩場型が多く採用されており、合わせて全体の72%となりました。ただし、戦績表の分析の際にお話をしていますが、メタとして用意したネクロバレーが聖騎士とサンダー・ドラゴンに対してあまり明確に有効とは言えない結果でした。そのため、今回以上にBFの採用が減少する可能性がありますが、注目したい点が構築面にあります。

採用スキル


構築自体は前回の環境と比較して変化がなく、前回に引き続きコズミックサイクロンや死者への供物が多く採用されています。ただWeek5からはコズミックサイクロンや死者への供物の枠にこのカードが採用されることで一波乱起こすのではないかと思われます。それは「月の書」になります。

月の書

月の書を採用することで例えばライキリ効果にチェーンされた因果切断やデモンズ・チェーン対して月の書を発動することでライキリを守ることができます。その後にオロシの効果を使うことで下降BFだけでなく、山・狩場BFでも1ターンに複数回ライキリの効果を使用することができます。
この月の書がどう波乱を起こすか非常に楽しみです。


デスペラード(Desperado)

Sampleデッキ

採用札

デスペラードは前回の分析ではTier1としていましたが、天命の聖剣による破壊耐性がある聖騎士や高速展開するサンダー・ドラゴンやBFなど不利なテーマが多く、本来の強みを生かせない点から今回Tier2に降格となりました。正直Tier3かなと迷いましたが、今回増加した剛鬼のメタになる点を評価し今回はTier2としましたが、実質Tier3かなと思っています。
構築面に関しては前回の環境と比較しても変化はほぼありません。デスペラードの構築自体が既に完成されているテーマなので、ここから大きな進展は現環境の状況から難しいと思われます。またBFの際にも話題に上げましたが、Week5から月の書が流行する可能性があります。そのためデスペラードや一族の結集が機能しなくなるケースが増える可能性があるため、今後さらに活躍するのが難しくなると予想されます。


青眼(Bule Eyes)

Sampleデッキ

採用札

青眼は環境Topにいるサンダー・ドラゴンに対して精霊龍で墓地効果を無効にする以外に精霊龍から蒼顔の銀龍を出すことでワンキルが取れなくなります。もちろんレヴィオニアの効果も無駄になります。そういった点を評価してTier2としました。
構築に関しては現在罠が少ないアグロ型(速攻型)が主流ですが、12日に本実装された青眼の亜白龍や青眼の双爆裂龍によって採用札とともに変化する可能性があるため、分析は次回のWeek5で行いたいと思います。
予想では青眼の亜白龍が実装されたことで以前よりも展開力が上がり、破壊耐性があるモンスターに対しては青眼の双爆裂龍で対処するような形に変化してくるのではないかと思います。Week5の分析を楽しみに待っててください!!


剛鬼(Gouki)

Sampleデッキ

採用札

剛鬼は前述しましたが、環境Topの聖騎士やサンダー・ドラゴンが苦手なネクロバレーを展開出来るテーマとして評価し、Tier3となり今回環境へと復権しました。ただし、採用の理由がネクロバレーでメタるという理由以外に採用されておらず、今回の結果は聖騎士に対して明確なメタにならなかったことでWeek5からの採用は減少するのではないかと予想しています。また今後青眼が環境に一波乱起こす可能性があり、正直環境落ちは時間の問題かなと思っています・・・
構築面に関してはネクロバレーを張れるようにBalance型を採用しており、採用率が96%と占めています。

採用スキル

ここではモンスター枠以外の汎用魔法・罠に関してお話したいと思います。

汎用魔法の採用はエネミーコントローラーをはじめ、ネクロバレーがメインですが、最近早期にネクロバレーを展開するために「終焉の地」を採用する構築が増加傾向にあります。これにより早い段階で相手の展開を妨害したりなど出来るため、採用が増えたのだと思われます。

終焉の地

またネクロバレーだけではなく、アンデットワールドとの併用も確認できましたが、現環境ではネクロバレーの一択になるかなと思います。
他の魔法枠ではコズミックサイクロンのピン刺しが大半を占めていますが、中には禁じられた聖槍を採用する構築もごく少数ではあるが確認できました。
汎用罠の採用は弩弓部隊が100%採用されていますが、採用枚数が減少傾向にあります。その理由として考えられるのがレヴィオニアの存在によりデモンズ・チェーンの需要が高まっているためではないかと思われます。以前までは1:1交換できる罠として弩弓部隊3詰みの構築が多かったですが、聖騎士の天命の聖剣やBFのオニマルなどの破壊耐性が増えていることも影響し、弩弓部隊の枠をデモンズ・チェーンや底なし落とし穴、カナディアなど現環境に合わせた罠の採用に変化してきていると思われます。
今後ですが、上記に記載したように青眼の強化により採用率が減る可能性があります。Week5では剛鬼がどのように変化していくのか楽しみです。


トラミッド(Trimids)

Sampleデッキ

採用札

トラミッドに関してはこれを読んでいる方も「Tier3なの?」と疑問に思う方も多いと思います。前回の環境では高速展開するBFやHERO以外のテーマであれば、安定した勝率を出せていることから、「オールラウンダー」として高く評価をしていました。今回のR-warsではマッチアップ数が少なかったですが、全体勝率57.8%と前回に引き続き他のテーマと比較し安定感がある結果となりました。
また今回トラミッドの試合では採用が少なかったですが、「能力吸収石」を使用することで環境Topの聖騎士やサンダー・ドラゴンの展開力を著しく低下させることが出来るため、私個人も今回のR-warsで実際に使用しました。
その点を踏まえて、前回のTier2から降格しましたが、今回Tier3と環境維持をしました。

構築面では前回と比較し、あまり大きな変化はありませんが、上記の「能力吸収石」が採用されているケースを最近確認できましたが、積極的に採用されているわけではなさそうです。
汎用罠の枠ではトラミッド・パルスをはじめ狡猾の落とし穴やカナディアの採用が多いですが、最近デモンズ・チェーンもメイン構築に入るようになってきました。また今後の展開としてはつり天井や閃光・暗闇を吸い込むマジックミラーのピン刺し採用が増えてくるのではないかと予想しています。これは高速展開でかつ横展開をするテーマが増えていることとマジックミラーが現環境において効果的でトラミッドに採用しやすい点を評価しているためです。ただし、苦手とする青眼の強化やBFや月の書を搭載して一波乱起こす可能性があるため、シェア率は増加しないのではないかと予想しています。ただし、今回のR-warsにおいて「オールラウンダー」の位置づけにいるトラミッドは今後ピンポイントの採用で大いに期待できるテーマかと思います。期待を込めて今後のR-warsの推移を見ていきたいと思います。


バレットネオス(Invoked Neos)

Sampleデッキ

採用札

バレットネオスは前回のTier1という評価から大きく降格しTier3としました。それはバレットネオスの強みであるブレイヴネオスやウィンダの破壊耐性が聖騎士やサンダー・ドラゴンに対して有利とならないためです。
現状今の立ち位置では非常に厳しいかなと思っていますが、それを変えるチャンスが来ました。それは「月の書」になります。
構築のお話をすると最近ではカナディアの採用が減少傾向にあり、デモンズ・チェーンの需要が高くなってきました。ですが、月の書が実装されたことでカナディア以上の汎用性から今後メイン構築に入るようになると思われます。その他大きな変更点はありませんが、今後BFや青眼が増えることでバレットネオスに再び着目する方も多くなるのではないかと思います。そのため、今後の展開に期待したいと思います。


炎王(Fire king)

Sampleデッキ

採用札

炎王は現在の環境においてサンダー・ドラゴンに対して有利を取れることから注目されており、今回その関係でTier3としました。ただし環境次第では上位に上がれるポテンシャルを控えているため、今後の推移に注目したいです。
さて、上記にサンダー・ドラゴンに対して有利を取れるとお話をしましたが、今回のマッチアップでは2-2で勝率50%でした。今あるデータでは五分五分となっていますが、その理由を構築や採用札の分析から考察をしたいと思います。
構築に関してあまり情報はありませんが、今回のR-warsではバランス型が多く採用されていました。バランス型では罠の採用に狡猾をはじめ、カナディア・デモンズチェーン・フレンドリーファイア・因果切断を採用しているようです。また今回のR-warsでは30枚構築を確認できました。詳細について上記罠を採用しつつ、ヤクシャを採用しているようです。
また他のスキル(絆の力!/ディスティニー・ドロー)では、聖騎士のアロンダイトの3積みが多くなっている影響を受けて、狡猾などの罠が外れ、手札誘発のカイトロイドやクリボーを採用しているケースを多く確認できました。この手札誘発がサンダー・ドラゴンの高速展開によるワンキルを阻止できる点が今回2-2の五分五分の結果になったのかなと思われます。ただし、マッチアップのデータが少ないため、今回の相性に関して確証を得られませんが、今後炎王が活躍できる環境になるのか、再度注目したいと思います。


デコシート共有

序盤で説明をした「デコシート」を皆さんに共有をしたいと思います。
今回この記事でお話した内容が各テーマ1枚の資料にまとめてあります。ぜひご活用ください!!
まず資料の見方ですが、
資料の上部には採用スキルの分布やサンプルデッキの一覧、また現在の構築の特徴が記載されています。
資料の中央部にはメインで採用されている札とその他構築される候補の札がそれぞれ統計を取った結果を基に最適な採用枚数を記載しています。
資料の下部には各テーマとの勝率と相性を記載しております。

それではデコシートをどうぞ!!

聖騎士

サンドラ

画像40

デスペ

画像41

剛鬼

トラミッド

バレットネオス

炎王


まとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
今回の記事は第2回目となります!まだ執筆に慣れていないため、少し読みにくいなと思われた部分などあるかと思います。終わりまでもう少しございますので、宜しければ最後までお付き合いいただければ幸いです。

前回のWeek1~3のレポートの時もですが、記事に使用した資料は私の中でも重箱の隅まで調べ上げた内容になります。分析は大変な作業ではありますが、リンクスが上手くなるためには必要な学びかなと思っております。実際に分析をすることで見えなかった部分が明確になり、知れば知るほどプレイングにも幅が広がり、プレイングにも自信を持てるようになってきました。
今後は引き続き、R-warsの分析をしていき、次回はWeek5の分析レポートを皆様にお届けできるように頑張っていきたいと思います。
また開催後にはすべてのデータを統括したスペシャル版を出したいなと思っています。またR-warsの分析以外に毎月月末に環境レポート(仮)を投稿したり、KC前になれば環境分析レポート(仮)を定期的に発信していきたいと思っています。
この記事が皆様の有益な情報となり、少しでもお力になれたら幸いです。


では改めてお買い上げいただき、誠にありがとうございました!
今後も楽しいリンクスライフを送っていきましょう!

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