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【雑談の書】凸凹の台所・七つ道具
新生活。小さいながらも新しい台所に立つと、自炊でもするか/という気になる。最初に何を揃える?
キラキラして便利そうでクールなキッチン道具は多々あれど、ちょっと待て。
しまう棚はあるか。洗い場は十分か。そもそも洗う根性、片付ける気はあるか。そう。
最低限、揃えておくと役に立つ、凸凹の七つ道具を伝授しよう。
キッチンばさみ
底が深めのフライパン
さいばし
キッチンペーパー
ビニール袋
蓋付きのボウル
スライサ
以上の7点は、その少ない中でも、あるといい順に並んでいる。
また、以下では、だいたい同じように進行する「料理手順」に沿って、
使う順で並べてみよう。
▶洗う
蓋付きのボウル
▶切る
キッチンばさみ
スライサー
▶調理する
底が深めのフライパン
しなやかなフライ返し
▶消耗品
ビニール袋
キッチンペーパー
以上で7つ道具だ。
以下に、要らない、初めは不要、というものを挙げてみよう。
まず、秤(はかり)はいらない。
製菓が「理科」なら、
料理は「社会」である。
「理科」の実験で必要だったものを、
目分量、で間に合わせてしまうのが「社会」という授業である。
・・・ちなみに昨今の初等教育ではどちらも合わせて「生活」とされているらしいが、それはそれで言いえて妙なのかもしれない。
料理だって”生活”である。
また、便利であるが、じつは厄介な調理器具に、
金属製のおろし金 がある。
まず、洗いづらい。目が細かく鋭利であるため、しまう場所にも気を遣う。大事に奥の方へしまってしまうと、次に出すとき、しまった場所をすっかり忘れて、ここかそこかと手探りで探し、うっかり手指をおろしてしまう、ということになりかねない。
大根おろしくらいにか使わない人こそ、おろし金選びは収納場所との相性を考えてから買うべきである。意外と場所を取るのだ。
いかがであろうか。
文化人類学の延長と言っても良い。日本人が慣れ親しみ何の違和感も抱かない懐かしくかぐわしい醤油の香りは、異文化の人間からすれば、すえた危険な匂いである。