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カレントゲーム カレントに着くアジをもっと釣りたい!

先日アジングの動画を色々見てまして「常夜灯争いに疲れた」という感じの冒頭の動画があり、おや?っと感じて続けて見ると、内容的に「暗闇アジング・デイアジングをオススメします。」というものでした。
アジングにおいて「常夜灯」というのは非常に重要なポイントです。
しかし常夜灯のある堤防は人ばっかりで、場所取りが出来るかどうかでその日の釣果が決まる…なんてもう当たり前になってます。
釣りする前にもう疲れちゃいますよね。だったらもう行かない!ってなる訳です。
常夜灯の明暗がない場所で、アジが居着いてアジングで狙えるポイント…要するに暗闇ポイントやデイアジングポイントは基本的に"ヨレ"を探すのが一番重要である…と言ってましたね。


本来アジは昼に活動する魚です。
しかし産業革命後、人間の産物である漁港の常夜灯に集まるベイトを利用して夜に捕食することが非常に多い魚となってます。
だけども近年こんなにアジングが流行してかなり年月が経つと、徐々に常夜灯で釣れるアジも減ってきている感じがします。前のようには常夜灯でバンバンアジが釣れなくなってきました。
もしかしたら光に寄ってくるアジは減ってきて、昔からの"ヨレに着く"アジは生き延びているのではないでしょうか。
更に近年の釣り場問題で漁港での釣りが難しくなると、一層釣り人のポイント競争が激しくなって悪循環となってます。入りたくても常夜灯下に入れないなんてザラです。


さて暗闇やデイでアジが着くヨレの条件は「水深・水温・流れ込み」です。
夜の常夜灯ではすごく浅いポイントでも捕食に入ってくるアジですが、ヨレや昼間の回遊に関してはある程度の水深がないとアジは定着しないです。
また水温に関しては非常に重要だと昔から言われてまして、周囲より少し冷たいポイント…深場から湧き上がる水流だったり、山からの湧き水が出ていて海藻が夏でもある場所だったりがアジが定着するポイントとなります。
そして流れ込み。これも前から重要因子と言われてまして、普段は枯れていてもコンクリ護岸がされていない雨が降ったら山の水が海に直接流れ込む場所、が近くにあるとアジの居る可能性が格段に上がります。
これら3つの条件は地形的な要因が大きいので、年中変わらない「不変要因」です。

しかしアジは年中釣れるかと言ったらそうではありません。
「水温・風向・荒れ」といった、気象条件も重要です。
アジは水中に溶解した酸素濃度に敏感だと言われます。
夏場は特に河口域に入ってきたり、冬場は安定した水温である潮流エリアに集まります。
風向は簡単に言えば「プランクトンが溜まる場所」です。
数日間の風向きを念頭に入れて、プランクトンが風に押されて溜まっているだろうと思われる、風や風で出来た流れを受け止める方角に口を開けた湾や海岸線を「プランクトンエリア」として、そのエリア内でアジが寄る地形をピックアップするのです。
最後に「アジは海が荒れると湾内に逃げ込む」と昔からの釣り人格言があります。特に日本海側の湾や漁港でこの話をベテランサビキ釣り師からよく聞きます。
沖合にいる良型のアジが、「避難してくる」と説明してますが、本当のところは分かりません。


私達ライトゲーマーが使う普通のワーム…これらのカラーやサイズ感は常夜灯ゲームを前提としてます。常夜灯の背景色と常夜灯ベイトです。
クリア系を基本としたオレンジやらイエローやらの明るい色と、プランクトンやアミ、小さなゴカイやシラスなどの稚魚を模した形…1インチから2インチほどでしょう。
こんなのを実際に食べてますのでマッチザベイトなんです。

しかしです、デイでアジが実際に食べてる魚、夜に食べてるイソメなんかは非常にデカい。速い。
以前から指摘されているように、アジは3インチあるようなロングワームもシャッドテールのワームも非常に重いジグヘッドもメタルジグやメタルバイブも普通に食ってくるんです。
常夜灯ゲームで使う小さなワームと、デイや暗闇で使うべきワームやルアーは別だと認識を改めたほうが、固定観念によって釣果が奮わない事態を避けることができます。


更に言いますと、「アピール力」は初めの一匹にたどりつく為の非常に重要な要素です。
暗闇でのアジングでは、アジにルアーを見つけてもらうのがまず最初の工程となります。
「こんな場所で釣れるだろうか…」と不安の中で始まる暗闇アジングは、最初に結ぶ「サーチルアー」が重要です。
群れの魚ですから最初に1尾が反応さえすれば群れ全体がエサの存在が意識されて普段のワームでも釣れるようになります。
ワームの場合、見つけてもらう為には「臭い」を利用する「大きさ」でアピールする「蓄光」で目立つ「ブラック」でシルエットを出す…などなど。
メタル系ジグでスピードと波動でハイアピールもアリです。ハードプラグも有効ですね。
とにかくやるべき事は多いです。
初めのサーチルアーに、絶大な信頼を置くことが大切です。信じることで、わずかなアタリを感知することができます。「こんなので釣れるのかな?」と疑念を持ったままだと、不思議なことにアタらないです。アクションや探りに丁寧さが無くなるからでしょうか。

何かしらの反応…アタリがあったような気がしたとか、違和感があったとか、そのようなときはすぐにサーチルアーから交換です。
パズルを解くように、ヒントから推理してアジを見つけ出します。
人それぞれ得意な方法があると思います。
まず重めのジグヘッドや使い慣れたメタルジグで水深や地形を把握していく人。
繊細かつシャープなロッドでカウントにてレンジを刻み、僅かなアジのアタリを捉えていく人。
そして、柔軟でいてかつバランスや反響が取れたロッドで、潮流の変化を察知して水中のヨレを把握し的確に送り込む人。
日頃の腕を充分に発揮していきましょう。


カレントゲームは「ヨレに着く魚を狙う」ということなので、ヨレに着くアジの特徴を見てみましょう。
たまにコミ七分の時など激流が走る瞬間に、表層でアジがライズし釣れる事は有ります。
しかしやはりアジは、ボトムを中心として捕食してますし釣れるレンジです。
9割がたボトムなので、先ずボトム付近をサーチしてから徐々にレンジを上げた方が手っ取り早いです。
そのボトムでの潮流の動き…目に見える表層の「横の流れ」は分かりやすいですけど、海中の潮流は「縦の流れ」の存在を意識してのボトムのヨレを探すので、表層の流れとは逆になってたりします。マイクロ二枚潮ですね。
沖にあるシモリを通過した後ろに出来るヨレは、ボトムのすぐ上に波のように連続してます。
ブレイクの付近のヨレは、ずっと続くトンネルになっていてアジがそこを通って回遊しています。
敷石で反転する岸壁底部のマイクロ反転流は上下に回転していてプランクトンが溜まっています。
このようにボトム付近の小さな上下に回転する反転流は、比重があって潮を切って沈む細いモノラインが有利です。

見えないボトムの反転流の出来方

アジはブレイクなどで局所的に出来た縦回転の渦巻きを行ったり来たりして、溜まっているプランクトンや、そしてそれを狙って集まった稚魚を捕食するのが得意な戦法のようです。
釣って楽しい食べて美味しいアジ!
なんとかカレントゲームで狙って釣りたいですね。

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