見出し画像

敏感で繊細…HSPの私が転職してよかったこと

私が会社勤めを続けるにあたって地味に必要なもの……それは耳栓。

HSP(*1)のため、周りからの刺激を過剰に受けやすいからです。職場がガヤガヤしていると仕事に集中できないし、イライラしている人が側にいると居心地が悪くなります。結果、内臓が雑音にまみれているんじゃないかと思えるほど、疲れが溜まってしまうんですよね。

私の周りにうっすらと繭のようなバリアを作るため、耳栓は欠かせません。

そんなバリアをドーンとぶち壊すような事件が、昨年の秋に勃発しました。勤務先の事業再編です。会社の規模が縮小し、わずかに残された人員だけで業務を回すことに。ただでさえ賑やかな職場が、ますます騒がしくなり、不平不満の声も飛び交っています。両耳をふさいでも堪え切れないような騒音が、怒涛のように襲いかかってきました。

「これ以上ここで働けない!」……自分の身を守るために転職活動したところ、ありがたくも約3か月で2社から内定をいただきました。この3月から新しい職場に通っています。以前の職場に対しても誇りを持っていましたが、今の職場はとても素晴らしく、転職して心からよかったです。

敏感で繊細なHSPの視点から、転職したメリットをまとめますね。

*1 HSP…Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の頭文字を取って、HSP(エイチ・エス・ピー)と言います。非常に感受性が強い人のことです。


転職した3つのメリット

1.通勤が楽になった

通勤が片道約90分から60分に短縮し、満員電車における辛さが軽減しました。

実は、前職がおととしの秋に遠方に移転してから、身体的な負担が増大していたんですね。都心部では約90分の通勤時間は平均かもしれませんが、HSPにとっては命取りです。電車の走行音やアナウンスの音などは、結構脳内に響きわたります。

以前、スマホのアプリで通勤中の騒音を測定したところ、80㏈くらいでした。救急車のサイレンやパチンコ店と同じくらいのレベルなので、延々と聞いていると、そりゃ疲れますよね……

2.テレワーク制度を利用できるようになった

自宅でひとり気兼ねなく働けるようになって、ありがたいです。

前職でもテレワーク制度はあったのですが、書類を扱うことが多く、出勤せざるをえませんでした。現職ではペーパーレス化が進んでいるので、紙1枚に押印するために電車に乗る必要はありません。まだ現職ではテレワーク制度を利用していないのですが、仕事に慣れたら徐々に試してみる予定です。

「テレワーク制度ができて楽になった!」と、私と同じHSP体質の人が言っているのを何度も耳にしています。言い方が適切でないかもしれませんが、テレワークはコロナ禍が生んだメリットなのかもしれませんね。

3.職場が静かで落ち着いている

現職は前職と比べると、穏やかな雰囲気です。1か月間いても、愚痴や悪口を言っている人が見当たりません。オトナで成熟している人が多いんでしょうね。経営状況が悪化していないことも、大きな理由だと思います。

前職では事業再編した10月から11月にかけて、ずっと耳栓をしなければ働けないほど過敏になっていました。フルタイムで残業もしていたので、朝から晩までずっと、です。ちょっとした音に刺されても水風船のように破裂しそうな危うさが、当時の私にはありました。10月中旬にうつ病と診断されて、現在も服薬治療中です。(お陰さまで、回復傾向にあります)

HSPにとって安心できる環境がいかに重要か、身をもって実感しているところです。

※うつ病の体験談については、こちらをご覧ください↓

自分らしく安心できる環境へ飛び出そう

HSPの視点から、転職したメリットをまとめました。

1.通勤が楽になった
2.テレワーク制度を利用できるようになった
3.職場が静かで落ち着いている

自分らしくいられる環境って本当に重要です。環境から影響を受けやすいHPSは特にそう。環境の大部分は自力では変えられないので、どうしても適応できないときは奥の手として、飛び出してみるのもアリだと思います。

視界がパッと広がって、思いがけないキャリアを歩めるかもしれませんよ。


【お知らせ】
※発達障害とコミュニケーションについての本を出版しました。


いいなと思ったら応援しよう!