ぼんぼん
公園が騒がしい。
我家のすぐ前は小さな公園になっている。
8月の夕方、その公園で子供たちがブランコに乗ったり、わいわいしていると、あぁ、またこの時期が来たな、と思う。
松本市内だけだろうか。詳しくはわからないのだけれど、8月の頭に「青山様」と「ぼんぼん」という、子供の行事がある。
先日の松本ぼんぼんとは全く関係ないのだけれど、お盆がらみの行事なのだと思う。いまだに意味はわかっていない。
家の地区の「青山様」「ぼんぼん」の集合場所が、家の前の公園なのだ。
男の子は「青山様」。
おみこしをかついで、一軒一軒家を周り、
青山様だい わっしょいこらしょ
青山様だい わっしょいこらしょ
と、よくわからないことを言って、各家からお金をもらう。200円くらい。
そのお金は、地区の子供会の何かに使われる。
女の子は「ぼんぼん」。
浴衣を着て、謎の歌を歌いながら地区を歩き回る。
その歌がこんな感じ。
ぼんぼん とても 今日明日ばかり
あさっては お嫁の しおれ草
しおれた 草を やぐらにのせて
下から見れば 牡丹の花
牡丹の花は 散っても咲くが
なさけのお花は 今ばかり
なさけのお花 ほいほい
歌い継がれているので、歌詞はところどころ違いがあるようだけれど、だいだいこんな内容。
動画を見つけたので見てみたら、呪いのビデオのようで恐ろしかった。 https://www.youtube.com/watch?v=_MtvT-QeqXc
初めて見た人にはちょっと不気味な風景だけれど、私たちは小学生のころから、当たり前のように毎年「ぼんぼん」をやってきた。
浴衣を着れることがうれしくて、わくわくした。
頭には薄紙で作ったお花をつけた。
ちょうちんを持って歩くのだけれど、毎年誰かしらちょうちんを燃やしてしまう。私も一度燃やしたことがあった。
当時はなにも考えずにやっていたけれど、こういうわけのわからないことが今も続いていることはすごいことだと思う。
話はそれるが、ブラタモリが大好きで毎週欠かさず見ているのだけれど、どの土地にもいろいろな物語があるのがとても見ていて面白い。
いつか松本にも来てほしい!と思うけれど、松本なんて何もないんじゃないかと消極的に思ってしまう。
でも、きっと、私の知らないところにいろいろな歴史があって、それを守ってきている人がいて、今ここに人々が住んでいるということは遠い昔から繋がっているんだと思う。
そう思うと、「青山様」や「ぼんぼん」にも意味があって、昔から続いているということにも大きな意味があると思う。
伝統や文化というものを深く知っているわけではないけれど、昔があって今がある。
そんなことをふと思ったので面白くもないものを書いてしまいました。
それにしても、「なさけのお花 ほいほい」って、「ほいほい」はないだろ、とずっと思っています。