ゆるりゆるりの日
お盆でもゴールデンウィークでもない、この連休。オリンピックが延期になった今はエアポケットのような不思議な期間だ。
春以降は在宅時間が増えているけれど、1番変わったのは休日の過ごし方のように感じる。最低でも週に一度は行っていた食料の買い出しがなくなった(生協にほどんとお願いすることにした)。買い物ついでにふらっと寄っていた書店にも雑貨店にも行かなくなった。必要なものはオンラインでほとんど調達出来るようになってもこの「ふらっと」寄って意外なものを発見することは出来ない。この意図してないけど何かに出会うドキドキがないのは生活の潤いが足りなくなる感じだ。これは今の私の何かに似てるぞ?と思い返したら、そうだ、スクワットをするとギシギシ言い始めた私の膝のようだ。ああ、結構ヤバいのかもしれない。
そんなことを思う連休2日目。目覚ましをしなくても「いつもの時間」5:30AMに起床。朝が早いと家族に邪魔されずにTVを独占出来る(これ、重要)ので、今朝は、少し前に話題になった「パラサイト〜半地下の家族〜」をparaviで鑑賞。
ポン・ジュノ監督の映画は話が進むにつれてその世界の渦に飲み込まれて苦しくなる。ソン・ガンホさんの演技も自然だけど引き込まれる。どのシーンも心に刺さって痛いのだけど中でもキムさんが言っていた言葉は頭にこびりついている。(心に残ってるままを書いてるのでもしかしたらちょっと違ってるかも)。
「絶対に失敗しないコツは無計画でいること。計画を立てると必ず計画変更しなければならないことが出てくる。無計画でいれば失敗しない」
みたいなセリフだったと思う。無計画でいることが失望しない事だと家族にもそして自分にも言い聞かす主人公。計画を練っていても日々の暮らしを保つことで精一杯、希望を持つことは生活に余裕がないと出来なくて、「持っている」人たちは必死にならなくても「自然に」豊かな暮らしを持つことが出来る。何ともし難い境遇の差はこびりついていて取れない。それを「におい」が象徴しているようだった。同じにおいの中にずっといるとそれが「自然」で慣れてきてしまう。でも全く違う世界からの人にはその「におい」に気づいて心の中で線を引く。臭覚という感覚に社会的階級差を感じさせたところが何とも秀逸だった。
朝に観た映画だったのだけど、いつもは鎮まっている心にたくさんの石が投げつけれたような印象で夜になった今でもまだ思考がざわつく。
そんな映画を観てその後はネットカバン(かぎ針)の続きをしたりする休日。今日は食べるものも結構食べ隙間時間もゴロゴロ過ごすという、ゆるゆるな日。体重計は怖いけどこんな日もアリだ。こういう日は「ふらっ」とどこかに立ち寄るような潤いの日になるはずだから。
....でも明日はちょっと部屋の片付けせねば.....
告白します。
180秒は数回の休憩を挟みながらこなしてるけど、その180秒中の数秒はあまりの苦しさに膝をつけてしまっている。それでもやらないよりはマシだと自分に言い訳しながら....(笑)。