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激突!+わらの犬=ヒッチャー
『ヒッチャー ニューマスター版』劇場でリバイバル公開というわけで超久々に再観しました。
今回二十数年ぶりに再観して思ったのは、主人公が付け狙われるという展開より ジョン・ライダーという暴力装置を主人公は止められるのか?という所に目が行った。ずっと『ヒッチャー』は「激突!」(の影響受けまくりなのは明らか) みたいにートラックが ただひたすら主人公を付け狙う感じの映画だったと思ってた。
ジョン・ライダー「俺を止めてくれ」
まるで「止めるには俺を殺すしかないぞ」けしかけるジョン・ライダー。
なるほどこの辺りが「ダークナイト」のジョーカー(バットマンはジョーカーを殺せない)に影響を与えたという事でしょうね。ヒロインの死とか...納得。
誰も守れない(ヒッチャーを乗せてしまった家族)、誰も守れない(ヒロイン)で 結局ジョン・ライダーによって主人公もまた暴力装置発動で漢になってしまったという「わらの犬」感。
ジェニファー・ジェイソン・リーは天使でしたねね (ある意味 都合のいい )。だってヒロインが何でこの主人公を助けるのかさっぱり分からない。この辺りの何の脈略も無い所が昔の映画だなぁ〜と実感。例えば「コンドル」のフェイ・ダナウェイとか、何度も観てるのに今だに何で主人公と一緒に行動するのかの理由が見つからない分からない。。理由を探した所で行き着く答えはヒロイン(天使)だから男前(ヒーロー)を助ける。…それで良いのだ。
映画解説で木村奈保子さんは、主人公に殺して欲しかったジョン・ライダーはホモセクシャルだったとサラッと言及
『ヒッチャー』の正当続編「ヒッチャーII 」もリメイク版も観てるけど全く記憶にない…。予告編を見ると最初からヒロイン(恋人)が車に同乗してるね。リメイク版は確かヒロインがジョン・ライダーにとどめを刺す。マイケル・ベイが制作なのでヒロインはエロくて強いのだ。
『ヒッチャー』の脚本は、The Doors の "Riders On The Storm"にインスパイアされたとの事。
嵐に乗る者たち
嵐に乗る者たち
この家に産み落とされ
この世に投げ入れられる
骨も与えられぬ犬の様な
借り出される役者の様な
嵐に乗るライダー
路上に一人の殺人鬼
奴の脳みそはのた打つ
長い休みを取って
子供を遊ばせてやりなさい
この男を乗せたら
素敵な家族が死んでしまう
路上の殺人鬼〜♪
Killer on the road, yeah
ではまた。