圧迫面接とは?実態とその対策を解説
「圧迫面接」という単語を聞いたことがあるでしょうか。SNSが普及している現代において、圧迫面接を行うことは企業のイメージを落とすリスクがあります。そこで今回は圧迫面接について、行われる理由や対策などを解説します。
目次
1.圧迫面接とは
2.圧迫面接が行われる理由
3.圧迫面接への対策
4.企業が圧迫面接をするべきでない理由
5.圧迫面接を防止して有意義な面接にする方法
6.まとめ
1.圧迫面接とは
圧迫面接とは、応募者に対して過度なプレッシャーをかけたり、行き過ぎた質問や指摘をしたりする面接のことで、応募者の本質や真の性格、ストレス下での対応能力を見ることを目的とした面接手法です。突拍子もない質問を投げかけたり、突然の批判や反論を行ったりなど、応募者を心理的に圧迫します。
2.圧迫面接が行われる理由
企業が圧迫面接という手法を採用する背景には、以下のような理由や考え方があります。
・真の性格の把握
応募者が普段見せる表面的な態度や答えではなく、プレッシャー下での本当の反応や性格を見ることを目的としています。
・ストレス耐性の確認
職場では多くのストレスが伴います。圧迫面接を通じて、そのような状況下でどのように対応するかを確認する狙いもあります。
3.圧迫面接への対策
求職者が行う圧迫面接の対策には以下が挙げられます。
・冷静な姿勢の維持
面接官につられて自分自身も感情的にならず、冷静な心を保つことが重要です。例えば面接官に否定されたり厳しいことを言われたりしたとしても、冷静に「なぜそう思うのか」を面接官に質問してみるのも一つの対応方法です。面接官の考えを聞き、相違があれば説明し直す、もしくは説明を足すことで面接官も理解する場合があります。
・事前のリサーチ
可能であれば、企業の面接手法や過去の面接体験談をリサーチすることで、ある程度の準備や心構えをしておくと良いでしょう。SNSや就活サイトなどで情報を探して、事前に対応について考えておきましょう。
・質問に対して深く考える
即座に答えるのではなく、少し時間を取って考えてから答えてみましょう。①でも述べたように、感情的になるのではなく面接官の質問に対して少し考えてから答えるのも一つの対応方法です。
4.企業が圧迫面接をするべきでない理由
SNSが浸透している現代社会では、企業にとって圧迫面接をすることは以下の理由からマイナスの影響しかありません。
・企業ブランドの損傷
求職者の中には、圧迫面接の経験をSNSなどで共有する人もいます。これが広まると、企業のブランドやイメージ、評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
・応募者のモチベーションの低下
多くの応募者は、圧迫面接を受けた後、その企業に対するモチベーションや期待を失う可能性があります。内定をもらったとしても悪い印象があるため内定承諾、入社する可能性は低いでしょう。
・真の能力の見落とし
企業にとって面接は自社に合う条件の人物かどうか判断するための時間ですが、プレッシャーの中での反応だけを重視すると、その人の真の能力や適性を見落とすリスクが高まります。
5. 圧迫面接を防止して有意義な面接にする方法
企業は圧迫面接をしないためにも、以下の方法で面接の質の向上をしていく必要があります。
・面接手法の見直し
定期的に面接手法を見直し、より建設的で対話的な面接方法を導入することを検討すると良いでしょう。面接を受けに来る求職者は緊張している人が多くいます。面接官は求職者の話を聞く態度や表情など言葉以外の部分にも注意して、求職者がリラックスして話せるようにしましょう。
・面接官の研修
面接官自体の研修や教育を行い、効果的なコミュニケーション能力を身につけさせることが重要です。圧迫面接になってしまう原因の一つに面接官の知識不足や能力不足も挙げられます。研修では、面接官として面接を行う心得や臨む姿勢をしっかり認識するようにしましょう。
・フィードバックの収集
面接を受けた応募者からのフィードバックを収集し、それを基に面接手法の改善の取り組みを進めることも一つの予防となるでしょう。面接官も完璧ではないため、客観的なフィードバックをもらうことで気づくことや改善できるところもあります。
6. まとめ
圧迫面接は一時期、求職者の真の性格やストレス対応能力を探る手法として注目されました。しかし、その方法は必ずしも正確な評価をもたらすわけではなく、多くの問題点を抱えています。企業は良質な人材を確保するために、双方向のコミュニケーションを重視した面接方法を採用することが求められます。また、面接官の研修やフィードバックの収集を通じて、常に面接の質を向上させる努力が必要です。