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ハヌマーン山田亮一と大麻と逮捕



2024/7/23の昼頃に、ミクちゃんからDMが来た。


ミクちゃんは、2年ほど前に地元で出会ったキャバ嬢である。色白ですらっとしていて目鼻立ちもハッキリしており、左腕に無数のリスカ痕を携えている。
ミクちゃんは今も僕の地元に住んでいるので、帰省した際に遊んでいる。
最近は居酒屋を3軒ハシゴしてセックスした翌朝に、コメダ珈琲のモーニングに行った。こちらの関係は良好である。

さて、元カレが逮捕されたようだ。
実は最近、ミクちゃんから「元カレにストーカーされてて大変」と相談を受けていた。
当時は半信半疑だったので、「警察に相談したら」と適当にアドバイスしておいた。
実際に警察に相談したようだが、"メンヘラ女の妄言"だと思われて相手にされなかったらしい。
僕もそう思ったので、警察には同情の余地がある。

そして今日になって、その元カレが大麻取締法違反容疑で逮捕された。

自宅で大麻を所持したとして、関東信越厚生局麻薬取締部は23日までに、大麻取締法違反容疑で、ミュージシャン山田亮一容疑者(40)=大阪市北区=を現行犯逮捕した。
山田容疑者は「ハヌマーン」というバンドでギタリスト兼ボーカリストとして活動していた。

時事通信

ニュースになるような男だった。さすがミクちゃんである。
そしてこの山田亮一こそがミクちゃんの元カレ兼ストーカーだったので、ストーカー問題も自動的に解決された。警察のお手柄だ。半信半疑でいてすまなかった。

そもそもどのような経緯で山田亮一と出会ったのか、ミクちゃんに聞いてみた。
ことの発端は、山田亮一のツイキャスライブにミクちゃんがコメントしたことであった。
配信後に山田亮一から、「可愛いね。女の子と話すリハビリしたいからLINE教えて」とDMが来て、関係が発展したようである。

どうなんだこの誘い文句は。山田亮一でなければ許されない。普通の男だったら無視されるか晒されるだろうが、ハヌマーンのファンであったミクちゃんは断りきれなかった。

山田亮一が住んでいる大阪と僕の地元はかなり離れているが、2024年1月から大阪の家とミクちゃんの家の二重生活を送っていたようだ。
そうやって自然と付き合うこととなり、半同棲生活が始まった。ミクちゃんによると、山田亮一は常にパキッていたらしい。後述する。

普段ミクちゃんが帰宅すると、玄関まで山田亮一と飼い犬が迎えに来てくれるのだが、ある冬の晩にミクちゃんが帰ってくると、現れたのは犬だけであった。
部屋が真っ暗だったので、電気を点けながらリビングを進んでいくと、窓際でしゃがんでいる山田亮一を発見した。

「何をしているの?」とミクちゃんが尋ねると、「ミクちゃんの家に住まわせて貰っているから、そのお礼がしたいと思って!」と山田亮一は答えた。
よく見ると窓が2cmほど空いており、サッシの部分を激落ちくんで磨いていた。犬が外に出ないように窓は2cmしか開けなかったらしい。気遣いのできるいい男である。
ベランダには、使用済みの注射器が転がっていた。怪しいどころか限りなく黒に近い。
今回は大麻取締法違反容疑で逮捕とのことだが、余罪が出てこなければ奇跡である。

前述したとおり山田亮一は常にパキッており、言うこともコロコロ変わっていた。

「いつになったら俺と恋人になるんだ?」

「ミクは俺とどうなりたいんや、結婚か」

「俺はミクとは一緒に居られない」

さすがに付き合いきれなくなり、半年ほどでミクちゃんの方から別れを告げたが、山田亮一がストーカーと化した。
大阪から何時間もかけて来て、家の前で何度か待ち伏せされていたらしい。逮捕されるまで続いたので、凄まじい執着である。僕は女性にそこまで本気になれないから、羨ましくもある。

「今、ハヌマーンの山田亮一とセックスしてるんやで」

というのが、彼の行為中の口癖だったらしい。
ちなみに「亮一さん」のようにフルネームじゃないと怒るらしい。さすがアーティスト、溢れ出る自信、細部への拘りがすごい。


これがハヌマーン山田亮一と僕の出会いである。
1人の女性を通じて出会った僕たちだが、そういえばまだハヌマーンの音楽を聴いたことがない。
今晩は、親愛なる穴兄弟の音楽を聴きながら酒を飲もう。

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