菩提心の称賛《宝珠の灯》第26偈
26)無上の菩提が手に入る心は、
不善の汚れを洗うので、水。
善を集めるので、手であり、
聖なる法へ向かわせるので、鞭。
「手に入る」は、自ずから得られる意味の「得る(’thob)」。
先ず汚れを取って、まっさらな白い布に戻し、
そこに善の宝珠を集める。
宝珠を集めつつ、自他ともに幸せになる方向へ、
少し厳しく進ませる。
経典では、
「成就者(仏陀)方は、罪悪を水で洗わない。」
といわれる。
これは、非仏教徒の
沐浴だけで罪悪が浄化されるとする見解に対するものであるけれど、
菩提心は、
不善、罪悪の汚れを洗い流すという。
仏陀よりも、
その人のうちにある菩提心が、
菩提へ導くのか。