見出し画像

【脱炭素】エア漏れ検知がこれまで以上に重要になる未来

エア漏れ検知は何十年も前から行われている工場保全ですが、今後数年でその必要性は飛躍的に高まります。
気候変動と人口増加により、地球の空気環境に影響が出ているからです。
世界の平均気温は2017年時点で、工業化以前(1850~1900年)と比べ、既に約1℃上昇したことが示されています。このままの状況が続けば、更なる気温上昇が予測されています。
エア漏れは、気候変動の発生を早める原因となります。
大気中の二酸化炭素が増えれば増えるほど、私たちはこの地球と共に生活することが難しくなります

工場のエアコスト

エア漏れは実際にエネルギーの損失を引き起こしています。
一般的な工場では約30%がコンプレッサによって電力消費されています。
この内、工場で発生する空気の約30%が空気漏れによって失われ、適切にメンテナンスされていない工場では、エア漏れ1箇所で1日あたり数百円、年間では数万円のコストがかかっています。
私はエア漏れ診断で工場に訪問することがありますが、1箇所で終わるはずなく、数十箇所~数百箇所の漏れが発生していることがざらにあります。

気候変動に立ち向かうために、いま行動を起こす必要があります。
工場のエア漏れを点検し、十分に補修することです。

エア漏れで脱炭素

気候変動に立ち向かう最も重要な方法のひとつは、二酸化炭素排出量を減らすことです。エア漏れ検知は、最も効率的で費用対効果の高い方法の一つです。私たちはみな環境を保護する責任があり、エア漏れに注意を払い、修理、補修をしていくことは素晴らしい出発点です。

エア漏れ検知、補修は、二酸化炭素排出量の削減に役立つだけでなく、長い目で見れば経費削減にもつながります。

空気漏れの検出にかかる費用は、ビジネスの規模や種類によって大きく異なる場合がありますが、ほとんどの工場では、数ヶ月以内に投資に対する見返りを得ることができます。この割合は、様々な要因によって上下しますが、その大きな要因の一つは、工場インフラにどれだけ投資しているかということです。

エア漏れ検知を成功させるためには、目標と求める結果を明確に理解することが重要です。これにより、工場のあらゆる漏れを迅速かつ効率的に発見し、できるだけ早く対処できます。

次回の記事は「エア漏れの検出方法について(仮)」を予定しております。

【備考】中小規模事業者のための 脱炭素経営ハンドブック

(1)では同社の電力消費の特徴を踏まえ、主に
①空気圧縮機の漏れ防止によるエ ネルギー効率の向上
②エアーブローノズルの小口径化によるブロー量の削減を通じたコン プレッサーの電力使用量の削減、
③屋根に遮熱塗料の塗布による空調負荷の軽減といっ た省エネ策について検討を実施しました。
これらの施策の導入により同社のエネルギー消費 量を 6.4%削減することが可能となります。

https://www.env.go.jp/earth/SMEs_handbook.pdf

中小規模事業者のための 脱炭素経営ハンドブックが環境省から発行されています。ご参考ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?