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8/7放送分「おもちゃ花火について」(線香花火多め)

今日8/7は「おもちゃ花火の日」だそうです。8月7日で「ハ(8)ナ(7)ビ(日)」と読む語呂合わせから、2017年(平成29年)に制定されました

「花火」は世界に誇る日本の芸術文化のひとつですが、その中でも手軽に楽しめるススキ花火や線香花火、ねずみ花火などの「おもちゃ花火」をもっと多くの人に遊んでもらうとともに、マナー向上を目的に定められました。

皆さんそれぞれに「おもちゃ花火」の思い出があると思います。でもおもちゃ花火に詳しい人は少ないのでは。おもちゃ花火の日が放送日ですし、私もどんなものか知りたいと思い調べてみました。

「おもちゃ花火」は、誰でも手軽に楽しめるように、火薬の量を少なくして安全性を高めている花火です。コンビニやホームセンターなど、身近なところで売られています。

おもちゃ花火は「火薬類取締法」という法律で規格が定められています。種類は26種類あり、商品1個当たりの火薬の量が決められています。手持ちのススキ花火、噴き出し花火は15g以下、スパーク類と打ち上がるものは10g以下、ロケット花火は2g以下などと決まっているそうです。
ちなみに、大量の火薬を使う打ち上げ花火は、花火師しか取り扱うことができません。

手持ち花火の代表格は「ススキ花火」「スパーク花火」「線香花火」の3タイプ。ほかに「変色花火」や、地面に置いて着火する「噴き出し花火」、「ねずみ花火」、「へび花火」、「ロケット花火」などもおもちゃ花火の仲間です。

それぞれの特徴ですが、ススキ花火は火薬の入った細長い筒状の紙の管を、竹棒に巻きつけています。火をつけるとススキの穂のように「シューッ」という大きな音を立てながら、前方へ明るい光を放ちながら噴き出すタイプです。

スパーク花火は、「スパークラー」「スパークル」と呼ばれています。火花の形はススキ花火とちがい、雪の結晶のような形の細い火花が、四方八方へパチパチと飛び散るのが特徴。持ち手が針金のタイプはけむりが少ないので、屋内でケーキやパフェに刺して、誕生日のお祝いの演出などに使われています。

ススキ花火とスパーク花火、形状の違いから見分けることができます。ススキ花火は火薬が紙に包まれていて、スパーク花火は火薬が直接棒に塗られていてむきだし状態になっています。この花火はどっちかな?と思ったら、上記の特徴を見比べてみてください。

変色花火は「カラーチェンジャー」と呼ばれていて、比較的歴史の浅い新しい花火。燃えている途中で火花の色が変化していく花火で、10変色するものや20変色、25変色をするような花火もあります。色の変化は、いろいろな種類の金属粉を使うことで実現しているそうです。

フリー素材サイト「ぱくたそ」より

線香花火は古くから日本で楽しまれてきた花火で、ススキ花火やスパーク花火のような派手さはありませんが、儚くて風情があっていいですよね。

この線香花火、東日本と西日本で、別のタイプが存在しているのをご存知ですか?東日本ではカラフルな和紙で作られた、長い「こより」のような姿をした「長手(ながて)」と呼ばれるもので、西日本では持ち手が「藁」で作られている「スボ手」と呼ばれるものが多いそうです。

西日本のスポ手は300年変わらない線香花火の原形で、ワラスボの先に火薬を付け、それを香炉に立てて火をつけて遊んでいたことが始まりだそうです。

なぜ地域差があるかというと、江戸時代に米作りが盛んだった関西地方には藁が豊富にあったので、「スボ手」が親しまれていました。一方「スボ手」が関東に伝わったころ、関東では米作りが少なくて「紙すき」が盛んでした。そのことから、和紙が藁の代用品として使われ「長手」が作られました。長手は関東地方を中心に親しまれ、その後、スタンダードな線香花火として全国に広がったそうです。

線香花火の燃え方ですが、4段階で変化し、それぞれつぼみ、牡丹、松葉、ちり菊と名前がついています。

【つぼみ】点火から次第に大きくなっていく火の玉。花を咲かせる前に見立てて「つぼみ」と呼ばれます。

【牡丹】パチパチと力強い火花が、一つずつはじけ始めます。

【松葉】「牡丹」から勢いを増し、次々に火花が散る段階。まるで「松葉」のように沢山の火花が四方八方に広がります。

【散り菊】勢いのあった火花が、一本、まだ一本と落ちていきます。火の玉がだんだんと色を変え、光を失い、線香花火はその一生を終えます。

言われてみれば、牡丹とか松葉とか、そのように見えますね。昔の人は美しく表現していたのですね。それだけ心が豊かだったのでしょうか。

ところで線香花火の火の玉が、すぐにポタッと落ちてしまったことはないですか?東日本の「長手」タイプは「斜め下」に傾けて持ち、西日本の「スボ手」タイプは、「斜め上」に向けて持つと火の玉が長持ちしやすいそうです。真逆な持ち方で長持ちするのは、なんともおもしろいですね。

これから線香花火をする予定があれば、関東の長手か関西のスポ手かどっちか見分けて、長手なら斜め下に傾ける、スポ手なら斜め上に傾けて楽しんでみてください。ちょっと長持ちするかもしれませんよ。

線香花火を調べているうちに、一箱1万円以上する高価なものを見つけました。ひとつひとつ手作りで桐箱入り。花びらのような見た目で、めっちゃ美しくてもはや美術品…!こんなのを贈り物でもらったらうれしいし、センスの良さを感じますよね。

燃えるのに1万円はもったいない気もしますが、ものづくりの思いや心意気を感じられそうだし、こういうお金の使い方は有意義な気もします。
上手に保存すれば通年楽しめるらしいので、季節ごとに花火をして燃え方の違いを検証するとかおもしろいかも。お手頃価格のもあるので、誰かにプレゼントしてみようと思います。

ちなみに、国内で線香花火を製造している会社は2社しかないそう。めっちゃ貴重ですよ…!

以上、今日の日替わりコーナーは、おもちゃ花火のあれこれをご紹介しました。


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