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よくある質問集/ハンガリー国立デブレツェン大学医学部医学科(ヨーロッパ・海外医学部)
渡航準備、ハンガリーについて、予備コース・本コースについて。よく聞かれるQ&Aを書き出してみました。またちょくちょく書き足していきます。
デブレツェンの人間が書いているので、''ハンガリーでは''と書いていても実際デブレツェンのみの話だったりするやもしれません。ご了承ください。
(2024年2月追記→この記事は私が在学中に書いたものです。コロナ禍やウクライナとロシアの戦争の影響もあり、ハンガリーは近年のインフレが凄まじいです。2015年に渡航した時の物価と2022年6月に帰国した時の物価は感覚的に1.5倍〜2倍くらい違います。物価が安くて過ごしやすいとの旨で書かれているのはコロナ禍以前の話です。現状とは大きく差がある可能性がありますがご了承ください。)
日本からハンガリーまではどうやって行けますか?
ハンガリー〜日本の直行便はありません。周辺国で乗換えます。中継地点はフランス・フィンランド・ドバイ・イギリス・オランダect...色々。私は何時も検索してその時最安値のに乗るのでバラバラです。
航空券はシーズンによって値段もピンキリなのですが、ハンガリー発のチケットは日本発よりも何故か少し安めです。往復6万で帰れる時もあれば15万くらいかかる時も。
ハンガリーのリストフェレンツ空港からブタペストの街までは約30分くらいです。
私が住んでるのはデブレツェンなので、空港からは小さなシャトルバスに乗るか、またはバスと電車を乗り継いでデブレツェンまで移動します。
シャトルバスは料金が少し高めですが家の玄関まで送ってくれるので荷物の移動が楽です。(トイレとかはないので途中でガソリンスタンドによってもらう)
空港に到着してからすぐに迎えがくる訳ではなく、相乗りする人の都合で数時間待たされることもあります。最終的なデブレツェンへの到着時間は読みにくいのでお気をつけください。
電車は安いですが1時間に1本しかないです。荷物の個数次第ではめちゃくちゃ大変ですが、1号車ならwifiもあります。
時間は両方約2時間半です。
《生活編》
生活費はどれくらいですか?
私の例ですが……
家賃約5万
光熱費 6000円〜14000円(ガス水道電気込、季節・暖房器具の種類による)
wifi 1200円
携帯 5GB 2000円/月のプリペイド
定期 1500円/1ヶ月定期バス乗り放題
合計約7万、これに加え日用品+被服費+食費+教科書代がかかります。(個人で外国人のチューターなどをお願いする場合はチューター代も)
食費は本当に人によって違うので……エンゲル係数問題……。
毎日3食めっちゃ安いりんごとパンとかなら1日数百円もかかりませんが、そういうわけにもいかないので😂
外食がメインなら食費は日本よりやや安いくらいかと。
授業は先生が作ったpdfのスライドに沿って行われるので、自習に不可欠な教科書というのは実はそこまで多くはないと思います。(予備コース生物教科書と解剖学のアトラスだけは高くても不可欠かな…?)データでなら人脈を駆使したらすぐ手に入ります。紙の本も先輩から貰えたり、Facebookに生徒間の中古品売買グループのようなものもあるので、教科書代は抑えようと思えば結構抑えられます。紙で勉強するのが好きな人はスライドの印刷費が結構かかるかもです。
ハンガリー人の英語はどんな感じですか?
例えばスーパーの店員さんなどは大体英語喋れません。留学生の客が多いカフェとかの定員さんは普通に喋ります。
アメリカ英語でもイギリス英語でもなくハンガリー人独特のクセがありますが、クラスメイトも色んな国から来てる分色んなアクセントの英語を生活の中でかなり聞くので理解するのに支障があることは段々無くなっていきます。
全世界の英語話者のうちネイティブは25%、残りの75%にとって英語は母国語では無いとされています。ハンガリーの大学ではぶつかり稽古のように様々なアクセントの英語を毎日聞かされるので、非ネイティブの英語への適応力が異様に鍛えられる所はあるような。
ハンガリーの治安はどうですか?
ヨーロッパの中でもイタリアやスペインのような緊張感は無く、治安はかなり良い方だと思います。
ブタペストでタクシーのぼったくり(いっても短距離だったので500円とかですが)にあったことは何回かあります。野良のタクシーを拾わずに専用のアプリでタクシーを呼ぶとこんなことは防げます。
デブレツェンに関しては、夜道何度も帰ったことありますが野犬・野良猫・ハリネズミくらいしか遭遇したことはないです。日本と比べても不審者の数がかなり少ない気がします。
1番多い犯罪は自転車泥棒で、自転車丸ごとでなくサドルだけ・ライトだけなど微妙な盗まれ方することもよくあります。(写真は大学前でみつけたハリネズミ。掌サイズというより両掌サイズ。かなりでかい)
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(これは人数あたりの盗難発生件数を比べた図です。英仏西と比べてもハンガリーなど東欧・中欧はかなり低め。イメージと逆かも🤔)
人種差別はありますか?
授業で先生に雑談の一環としてその話を振られたことあります。『普通にこの国で生活してて、人種差別的な意味で嫌な目に遭ったことがある?』との質問だったのですが、アフリカ系・中東系の人間は結構あると言ってました。(子供に指差されたりいきなり編み込み触られるの嫌、とか) 他の東アジア人は正直あんまりピンと来てなさそうでした。トイレ掃除のおばさんから『ハンガリー語しゃべれないの?生活してるのに?』みたいなヘイトスピーチもどきを食らったことは1度ありますが、道で何か差別的な言葉を投げかけられた事とかは一切無いです。そこまで存在を気にされてないというか脅威に思われてない気がします。
私は以前アイルランドに1年ほど住んでいたのですが、その時の方が余程風当たり強かったです。(男子高に通ってた友人はJap呼びでいじめられてたりしてた)
通学手段は何ですか?
私は自転車で5〜10分。市街地に住んでる人はトラムで片道20分くらい。大学内がかなり広いので、教室移動が結構大変です。徒歩だと1日1万歩ザラに歩きます。
《寮・アパートについて》
この記事↓を参照
食事などはどうしてますか?
自炊してたり外食が主だったり人によって様々です。私は朝晩は家で何か食べて、昼は学内で食べることが多いです。
『お水に塩コショウでスープになる?😌』『キャベツとレタス、牛豚鶏肉はそれぞれどう見分けるんですか?🤔』みたいな料理スキル0な方もチラホラいるのですが……流石にアレなので、出発まで台所に張り付いて最低限の事をお家の方に教えてもらってください。(ちなみにネタではなく実話です)
試験期間などは出前ばかりです。ハンガリーは出前文化が発達してて、多くのレストランで家までのデリバリーをやっています。お店で食べられるものと同じものがお家で食べられます。みんなが利用してるVisitmeというサイトはこちらです。
携帯とかどうしてますか?
日本の携帯は番号だけ保持しつつ止めてます。ハンガリーの携帯は日本で買ったSIM freeのiPhoneにvodafone(Telecom,UPCなどいくつか会社があります)で買ったSIMカードを入れて使っています。そこまで高くなかったような。1枚でEU圏大体何処でも電波が繋がるのでかなり便利です。日本に帰国する際は日本の空港で旅行者向けのSIMカードを買うか、またはモバイルwifiを借りています。
日本でSIMフリーのスマホを買うのが難しければこちらでファーウェイのスマホ、電話用にNokiaなどのポンコツ携帯を買うのもありはありです。けどやり取りは殆どmessangerやWhat'suppで行うので、スマホの方が便利です。ちなみにiPhoneなどは勿論ハンガリーで買えますが、日本で買うのが最安値です。こちらで買うと数万高い代わりにシャッター音がなりません。
《進学・勉強編》
どのくらいの英語力が必要ですか?
日常生活が出来るくらい、がまず渡航に必要だと思います。お店で買い物したり注文したり道を聞くレベルです。そこから英語研修や予備コースなどで''英語で''勉強するスタミナをつけていけば良いと思います。個人的には
(最難関)日常会話(ネイティブとクラブとかでも英語で雑談が出来る)・映画などを字幕無しで単語熟語スラングが9割5分わかる>>>(大きな壁)>>>日常会話(非ネイティブと英語で雑談が出来る)≧集団講義をちゃんと聞いてその場でノートが取れる≧口頭試験に最低必要な英語力>>少人数の授業についていける>>>英語で意思疎通が出来る>>筆記試験が英語で解ける>>店で注文が出来る(最易)
などと本当に細かく壁があるように感じてます。ちなみに雑談≠意思疎通です。
学費はいくらくらいですか?
私が作ったものでは無いのですが、ヨーロッパ・東欧医学部での比較がされているこの表がとても分かりやすいと思います。金額の多少の変動あれど大まかにこんな感じです。
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(引用元 https://t.co/AIHee36sCy?amp=1 )
★日本の医学部に行くか海外の医学部に行くか迷っています🤔★
私は基本的には日本の医学部に進学する(のを目標とする)ことをすすめています。
単純に医者になるだけならば時間的にもかなりの遠回りになるし、こちらで求められる労力に見合ったリターンが将来帰ってくるかは正直今の私にはわかりません。
日本の医学部と違って入学したら8〜9割はほぼ確実に医者になれるような世界でもないからです。
様々な理由により日本の医学部入学までのハードルが高い人には良いかもしれません。
が、それでもかなりの努力が求められるし凄く不確かな道です。
日本では考えられないようなアンフェアなことも多いし、運が響く場面も多いです。口頭試験が多く、これもかなり得手不得手分かれます。
人によっては日本の受験勉強(浪人)の方が遥かにマシだと思うかもしれません。
学費もドル払いなので世界情勢などによっては6年間レートが安定しているとも限りません。
少なくとも、わざわざ日本の医学部を蹴ってまでくるような場所では無いと思います。
医者になりたくてこの記事を読んでらっしゃる方は、時間がある時に
・国立医(都会)
・国立医(地方)
・私立医(都会)
・私立医(地方)
・海外医学部
・他学部(国内外問わず)
など、思い浮かぶ進学の選択肢を親御さん(保護者もしくはスポンサー)と相談しながら優先順位をつけて並び替えをしてみてください。
(お金が無いから私立の医学部には……😥と言っても、ちゃんと探せば貸してくれるような病院や銀行はいくらでも見つかるはず)
お金・時間・住む場所・将来の展望etc、自分にとって何が大事なのかしっかり考えてからこちらへの進学を決めることを私は勧めます。
こちらへ進学するメリットは見えやすいけどデメリットや現実はなかなか見えづらいと思います。
英語で医学を勉強出来ること、世界中から年間200万の学費が払える人間が集まってる環境。良い点は沢山ありますが、アルバイトをしたり部活やサークル活動や純粋に大学生活(や20代)を楽しむなど、こちらを選ぶ事により失うもの・得られないものも沢山あります。
自分にとって本当にリスクとベネフィットが釣り合ってるのか考えてみてください。
私は総合的に考えてこの選択が合っていたし、過去の自分の理想の条件を(思い返せば)全て満たしていたと思います。
しかし自分の身内や子供に薦められる道かと言われると正直わからないです。
もし万が一試験落ちまくって退学になったらどうやって自殺しようかなぁ〜🙄と考えてたような時期もかなり長くあります。(大体最悪の事態の考えすぎでそこまでの危機的状況になったことは無いのですが、心身にかかるストレスとしてはこれくらいです)
住めば都ではあるが本当に気軽には来てはいけない所である、というのがこちらの人間の総意です。
それでも行くと決めた人のお力にこれらの情報がなれたらなと願っていますし、出来るだけこちらの良い所もnoteなりTwitterなりに書いていこうと思います。
高学年になった今は、やっとハンガリー生活が日本生活よりQOL高くなったけど(あくまで私の場合)、低学年時の先の見えなさは気合と根性で臥薪嘗胆💪どころじゃなかったし万が一もう1回やり直しになったら割と真面目に死を選ぶと思うので無理です🙅♀️
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) October 10, 2019
もうマジ日本で暮らすの無理アンド無理オエッ舌噛んで死ぬ方がマシ🤯って人間にはハンガリーの医学部すすめますけど、こっち来ても試験期間は毎度舌噛んで死んだ方がマシって思います👅🏴☠️💥
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) October 1, 2019
編入などは可能ですか?
1度国内外の大学を卒業・中退してからこちらに進学してきた方は結構居ます。
医療系・生物系の大学を出ている場合は1年の単位がほとんど免除されて2年次編入になることもあります。(少なくともデブレツェンとセンメルワイスでは複数の前例を把握済)
何処の国の大学を何年前に卒業したかなどかなり細かく査定され、その年によって扱いも変わるので、必ずしもそれを約束するものではありません。卒業してから年数経ちすぎているから免除不可、科目の名前が違うから免除不可、などの例も過去にあります。
一部免除されても1年の解剖・組織・発生だけは免除されず、2年次編入した2学期に2年生の科目3つ(1つ1つが超重い)+1年の解剖組織発生の4科目をすることになり、4つ全部は終わらず結局6年在籍するケースは少なくないです🤔(ので費用などを考える場合はそう計算した方が良いと思います)
デブレツェンの場合、直接1年生になるのではなく予備コースを経由して入学してしまうとそういう免除申請が出来なくなる……?とか聞いた事あるような……🤔
過去在籍していた大学の単位を証明する資料がどの段階で必要かなどなど、 現在の詳細は事務局などにお問合せください。何度も言うように大学での扱いもケースバイケース×年々微妙に変わるのでこの件に関して私が何かを言い切るのは難しいです。
ヨーロッパでも色々な国がありますが、どこの国の医学部がおすすめですか?
私はデブレツェンしか知らないので比較する事は出来ないのですが、他の大学・国の方も結構Twitterとかブログやられてるので検索してみてください。どこも本当にキツいというのは変わらないと思います。
また、日本人が多く在籍していればいるほど蓄積&共有される情報量は多く、同時に面倒も多くなります。今デブレツェンに進学したら同じグループ(クラス)にあと1〜3人は自分以外の日本人が居るので、日本人と1mmも関わらないような生活は難しいです。
自分がどういう学生生活を送りたいか考えてみてください。
海外医学部、ハンガリーだけでなくスロバキア/チェコ/ブルガリア/ルーマニア/ポーランドectと色々選択肢あるけど、国とか街の雰囲気はやはり全然違うので、現地に行ける時間やお金の余裕があるならば絶対に行ってから決めた方が良いと思う 合う合わんが肌でわかることもあるので
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) October 1, 2019
ハンガリー🇭🇺のブダペスト(センメルワイス)・デブレツェン、チェコ🇨🇿のプラハとスロバキア🇸🇰のブラチスラバは行ったけど、観光するのに良い所と生活するのに良い所は違うし、某所に関しては割と明確にここ無理😱ってなったので本当に行かないとわからんことある(住まないとわからないことも勿論ある)
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) October 1, 2019
どうなったら留年になりますか?
これはデブレツェン大学の話です。他の国や大学とは全然違うので、あくまでデブレツェン大学の話として聞いてください。
各学年に「必修科目」のリストのようなものがあり、殆どの人がそのリストの通りに受講します。
その中でも、その科目を落としてしまうと次の学期や学年で取れなくなる科目が出てくるようなものがあります。そのように次の学期・学年に支障を与える=影響が大きい科目を我々は「必修科目」の中でも「進級科目」と呼びます。
留年というのはそれらの科目を取得出来なかった=卒業が遅れることを指します。
「必修科目」の中には次の学年に取っても良いものもあります。それらは落としても来年受ける科目が増えて少し大変になるだけで、来年無事取得出来れば卒業時期は変わりません。(例・1年1学期だとBiostatisticsは2年1学期に取得も可)
では1年生の進級科目ではない必修科目を5年生に取得出来るか?というとそういうものではなく、大体どの教科を落としても半年後〜1年後に取れない科目が出てきます。その上、その科目の試験を受けるチャンスが在学中6回、履修登録が4回というルールは全科目不変です。なので後回しに好きなだけ出来るというものでもありません。
日本の医学部によくある、【◯科目以上落としたら留年→全科目やりなおし】という仕組みではありません。
(学期あたりの取得単位数が19?を切るとダメみたいなルールも今の2年以下の政府奨学金組が受給し続ける為のルールとしてあったりなかったりするようですが、基本的にはそういうルールは無いです)
あくまで例ですが、例えば必修科目が10個あってそのうち3つが進級科目の場合、その進級科目3つさえ取得出来ていれば留年にはなりません。
逆に9科目取得出来ていても進級科目1つ落とすと留年になり卒業は遅れます。
前者の場合、来学期/年度にその残りの7つの科目を埋め合わせすら必要があり、次の学期/学年の科目+7科目取得するのは現実的では無いです。が、正直そのような極端な状況にはなかなかなりません。(科目の少ない低学年では特に)
座学は5年生までで、6年生の実習(日本でいうポリクリ)を始めるには5年の2学期までに全ての「必修科目」を終わらせる必要があります。
うちの大学において1番多いのは
「2年1学期の解剖組織発生の3点セット科目を落として留年」
いうパターンです。
ちなみに留年した次の年などで、その学期に受講する必修科目が1種類の場合は学費が半額になったりもします。
1学期あたりの科目の少ない(=1つ1つが重い)低学年は学期中からコンスタントに勉強出来ているか、また学期中にある中間試験(通称SCT)の出来によって期末試験の負担が大きく変わってきます。
科目が多い高学年(4・5年)は試験を受ける順番も鍵になってきます。自分が受けたい順番・日程で試験が受けられるとも限らないので、臨機応変な対応が必要です。
繰り返しますがこれはあくまでデブレツェン大学の話です。
大学によっては必修科目でも結構上の学年まで持ち越せたり、1科目でも落とせば休学になるような所もあります。チェコなんかは1年で1科目でも落としたら退学になったりするようです。
本当にヨーロッパ・東欧内といっても国によっても大学によっても全然違うし、同じ大学でも毎年少しずつ変わっていったりします。
自分が志望している大学についての詳細が知りたい場合はその大学に通っている(通った)人の話を聞いてください。また他国・他大の細かいルールを私には聞かないでください。
私が述べたのはあくまでデブレツェン大学の話、です。あくまで参考程度に思っておいてください。
休学する時はいくらかかりますか?
なんらかの事情により休学する場合、その間の学費は支払う必要がありません。(Passive semesterといいます)(⇄普通に登校してる時はActive)
日本の大学のように半額支払えなんてことはありません。
家賃は夏休みだけ半額にしてくれる大家さんも居ますが、休学となるとどうなるかはちょっとわかりません。これに関しては大家さんの裁量次第だと思います。
ハンガリー政府奨学金組は休学する際に色々手続きが面倒で、その権利を失効せずに何semester休学出来るかは教務課に行って相談する必要があります。何にせよ''学費''、という形でお金はかからないです。
借りてる部屋など、''生活基盤の維持費''はかかる可能性があります。
1日何時間ぐらい勉強してますか?
「1日何時間勉強してますか?」みたいな質問みかけるのですが、これ私もこっち来た頃よく先輩に聞いてあまり具体的な数字で返されなくて??と思ってたんだけど、こっちの人「何をどれだけしたか(進捗)」は話しても単純に「何時間やったか」って誰も気にしてないというかマメに数えてないんよな
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) October 30, 2019
この辺本当に語学力とかバックグラウンドによってもだいぶ変わるし、授業でどれだけ吸収出来るタイプかとか、短期記憶強いタイプか長期記憶強いタイプかによっても勉強計画の組み方って全然違うから、数字で判断しても参考にならんのよね……
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) October 30, 2019
ハンガリー政府奨学金(学費全額無料・お小遣い付)が貰えると聞いたのですが?
2014年9月入学組が第1期、それから対象大学に多少の変動はありつつも毎年続いています。デブレツェン大学は2014年以来、毎年対象になっている唯一の大学です。
デブレツェン大学医学部1年に入学する日本人のうち毎年約8人強が貰えています。
(予備コースは対象外です)
期間は6年間、全額免除&お小遣い約3万付。
しかし来年もデブレ大が政府奨学金対象校かどうかはわかりません。どの学校が対象かはその時(入学年度の前年)になってみないとわかりません。
過去5年間の例を見る限り学年で1番優秀/成績が良かったら必ず貰えるようなものでもありません。
選考基準などは内部の人間からみても謎なことが多いです。貰えたら超ラッキー!程度に考え、決してそれを期待はしないでください。
また新2年の代から、受給者の学期中のハンガリー国外へ外出が禁じられたり、留年した場合即奨学金配給ストップ(以降学費自腹)などのルールが新しく追加されました。貰えることになったからといって油断は出来ません。何度も言いますが、万が一のことも考えてあてにしない方が良いと思います。
これを受け取るには大学からの承認・日本政府からの承認が二重で必要になります。
日本以外の国の人も、他学部(医学部以外)の人達も貰えているのですが、''日本人の医学部志望者(入学者)''はapplyから賞与までのステップがおそらく少し違うと推測されます。詳細はHMU事務局の方へお問い合わせください。
2020年度の例ですが、
1月までに申請、3〜5月までに受験&入学確定、6月末に結果発表というのが一連の流れです。
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[ハンガリー政府から以外の奨学金に関してですが、各都道府県や市・病院などが奨学生を募集しているのをちらほら見かけます。そちらの方を調べてみても良いかもしれません。海外の医学部対象のものもあるようです。(私個人はあまり詳しくありません。)]
ハンガリーの医学部、政府奨学金(学費全額免除と3万円のお小遣い)が貰えたら日本の国立行くより安く済むし結構すごい話ではあるんだけど、貰える基準が結構曖昧で何をしたら確実というものでも無いので、''割と高い確率で当たる宝くじ''くらいに思ってる方が良いと思います。あてにしてきてはダメ🙅♀️
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) March 15, 2019
USLMEの対策講座があると聞きましたが?
はい、確かにあります。これはHMU事務局などは関係無く、アメリカから先生方がきてその対策講座のホスト(会場)にデブレ大がなる、という感じです。
受講する人は4年の終わりの夏に受講するケースが多いです。しかし他校の人間も受講出来るので、これ自体はデブレツェンに進学するほどの理由にはなり得ない気も。
(他にもっと良い点がある)
(ちなみにカナダ🇨🇦のMCCQE1の講座もありますが、これは卒業まで15ヶ月以内のものとかなんか受講条件が厳しかった覚えがあります。)
受講料金が直前の成績によって変わるのですが、それでも決して安くはないです🤔
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↑学内にあったUSLMEのカプランのチラシ。
MCCQE↓

どこの国から来てる人が多いですか?
デブレツェン大学は中東系(イスラエル・イラン)、アフリカ系(主にナイジェリア)が多いです。ドバイ、韓国、日本、ベトナム、中国人、あとは結構バラバラです。ヨーロッパ人はかなり少なく、いるとすれば北欧と移民系の英国人が多いです。この内訳は大学によってかなり違うと思います。ドイツ語の医学コースがある大学はもう少しEU圏の人間も多いのかも?
デブレツェン大の入学者の国と人数の表、大学のサイトにあったー!これ全学部な上にBMCも含めた人数っぽい。世界113カ国……https://t.co/aOyfp6Sgld pic.twitter.com/jdNiSbSIat
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) April 2, 2019
ハンガリーの医学部に進学する際に持って行った方が良いものはありますか?
・タブレットがないと生きていけないです。前述の通り授業が先生の作ったpdfに沿って行われるので、それを開いてみたり書き込みするのに必要です。
無くてもパソコンで代用は出来るのですが、やっぱり持ち歩きのしやすさとハンディさ・電池の持ちなどではタブレットに敵わないです。
iPadとApple pencilを愛用してる人が多いです。以前iPad miniを使っていましたが、持ち歩きには良いのですが書き込みをするにはすこし小さかったです。容量は32GBでは足りなかったので出来るだけ大きいものを推奨。容量大き過ぎてもiPadの寿命は所詮2〜3年なので、数万多く払うならiPadの容量を増やすよりApple Pencil買う+iCloudに課金した方が良いです。64GB以上+Apple Pencilが個人的に推奨。キーボードはどっちでもいいです。パソコンみたいに使うのが好きな方はどうぞ。iPadと Apple Pencil持ってない方はこの記事を親御さんに見せて買ってもらってください。(買ってあげてください)
wifiが学内ほとんど何処でも通じるし、街やカフェにもフリーwifiがあるのでCellularモデルじゃなくても全然問題ありません。
iPad Pro12.9インチとApple pencil2を2021年夏に購入したのですが、もうこれよりスペックの低いものは使えないレベルで便利です。自炊した病みえなど大きいファイルのものを開けた時にの落ちなさが桁違いです。けど初めてiPad買うのにProは勇気がいると思うので、普通のiPadで慣れた後に2台目として買うのが良いかもです。それより前に使ってたiPadは下取りなんかには絶対に出さずに教科書開く・動画みる用として使い、新しいiPad Proと同時に使える環境にするのがおすすめです。(動画講義をみながらノートを取るようなシチュエーションが年々増えていくので)
・パソコンは授業でプレゼンしないといけない時にスライドを作る時などに使います。(デブレツェンではそんな授業は年に1回あるかないかくらいです。)
WindowsとMacbookどっちが良いねん論争はありますが、今までは好きな方でええと言ってたんですけど、6年で卒論を書くにあたりPowerPointやWordを使う際にやっぱりWindowsじゃないと痒いところに手が届ききらないこともあり発狂しかねなかったので、Appleで揃えたらどんなに同期出来て便利★とか思ってもiPadでなんでも出来てしまうだけにパソコンは保険としてWindowsをすすめます。宗教上の理由など頑固たる意思があってAppleしか勝たんとかいう人はそっちを買ってください。(※2022年4月追記)
・ちなみに関数電卓を予備コース、1年の医学統計で使用します。私はハンガリーで買いました。日本より安かったような?これは試験に持ち込むのでスマホとかではダメです🙅♀️
・日本でしかほぼ手に入らない個人的に必要だったのは菜箸・秒針の静かな時計・サランラップです。生きている上で実はこんなに恩恵を受けてたのね……失ってわかる大切さ……とびっくりでした😂こちらでなかなか見つからずにかなり困りました。(結局日本から送ってもらいました)
・ちなみに医学英単語みたいな本は一切不要です。骨単肉単みたいなのも不要です。はいそこキクタンメディカルを買わない!!!(笑)
みんなやる気に満ち溢れながら🤩持ってくるんですが絶対使わないので置いてきてください……どうせ重いものを持ってくるなら虎屋の羊羹とかの方がおすすめです。(心の非常食)
何故なら出てくる単語を調べて覚えるのが1番効率良いからです。(『とはいっても……』とまだ納得されてない方、釣りに行く前に魚の図鑑を買って全部覚えてから行くくらい無駄です。その場でググったら済む話です。)
英語の勉強をどうしてもしたいなら単語帳ではなく熟語集の方が使えると思います。日常会話で使えるし、わからない単語は調べたらわかるけど熟語はそもそも知らないと気付けないので。
あと医学用語がめっちゃ入ってるお高い電子辞書もあるのですが、そちらで出来ることは全てiPadで出来るのでiPadがあれば必要無いと思います。BMCとか1年の頃は使いましたが、ぶっちゃけコスパの悪い買い物だったなぁと思ってます。
予備コースに行った方が本コース入学後の進級率が高かったりしますか?
予備コースから入るのと本コースで入るの、進級率的にはあまり相関はないと思います。しかしいきなり本コースで1年生をやるのは英語が相当出来でもしない限り(インターナショナルスクール育ちだとか留学経験があるだとか)精神的にも英語力的にもかなりキツイと思うので、海外での生活に慣れる・英語で勉強していく訓練をする・自分がこっちで本当にやっていけるのか見極めるという意味で予備コースはおすすめです。(ちなみに予備コースと本コース両方受かったけど予備コースからはじめた人もたまにいます。)
あとこちらの4大学の情報収集が現地で出来るというのは大きいと思います。各々どういう大学か・自分に1番合うのは何処か、現場感覚のある人間の口コミなりなんなりとリサーチした上で受験・入学するのは入学後の納得感に関わります。
マクダニエルカレッジ(ブタペストの予備コース)とデブレツェン大学の予備コースは何が違うんですか?
[※予備コース=プレメディ=BMC(Basic Medical course)は全て同じ意味です]
マクダニエルは日本でいう予備校のようなものです。そこでの成績の良し悪しが入学に直接は関係しません。入学試験は各大学に直接受験しにいきます。
ブタペストに住める・色んな大学を受験出来るというメリットの反面、勉強の強制力が低いので自分でペースを保ちながら勉強する必要があります。(出身者の話を聞く限り)
デブレツェン大学の予備コースは大学によって運営されています。(セゲドにもあり)
1年生学期中・学期末のテストの良し悪しで入学が決まります。(詳しくは予備コースの記事を参照ください)
1年の授業をする講師陣が教えるので実質0年生のような感じです。1年に進級した際のアドバンテージになる反面、他大学を受験しにくい・毎学期12個はテストがありその全てが1年生になれるかにかかっているので勉強の強制力がかなりあります。
このように双方にメリットとデメリットがあります。
デブレツェン大学に1年生として入学する日本人は大学付属の予備コース出身者が約8〜9割です。ブタペストの予備コースことマクダニエルカレッジ出身の新入生(日本人)は学年に1〜3人いるかいないかです。複数の学校に合格した人が結果的にデブレツェンを選んでないだけやもしれませんが、絶対にデブレツェンに行きたい!!!という方は予備コースからデブレツェン大学付属のものに行くのをおすすめします。
しかし両方の経験者はデブレの方が全然キツイっていうので、私はもう1回やるならマグダニエルに行きます。
(デブレの短期集中予備コース、マジで2度とやりたくない)
(ちなみにデブレ大学予備コース→他大医学部に進学することはかなり稀です。後期の授業&テストが5月末まであるのと、定期試験で忙しいので他校に受験しに行くのが物理的にも時間的にも大変だからだと思います。)
中間業者を介さずにハンガリーの医学部へ進学出来ますか?
ハンガリーの4大学の医学部に関しては様々な大人の事情により不可能です。
ハンガリーやデブレツェンに限らず留学機関が関係している大学は何処も個人で行くのは色んな理由で難しいと思います。
ガツガツ英語で検索して情報収集したり、入試を受けたり現地で不動産や移民局などで手続きをしたり、そういうことを全て自分でやれるほど語学力に自信がありかつ弁護士などのツテがある人とかでない限り「個人的には」大人しく業者を介すのをすすめます…...
24時間利用出来る自習室の提供、チューターの手配など、業者を利用するメリットは少なくはないです。
デブレは日本人が多い分、上級生から下級生への過去問データの引継ぎなどが割としっかりしている方だと思う(人間関係によって情報量に差があまり出ない)のですが、それらの情報交換が行われるのも結局その自習室でが多いので……😶
業者に支払う数百万を浮かせるメリットは1留すれば吹き飛ぶようなものなので、totalの費用が気になる場合はもっと学費の安い国(の大学)への進学の検討をおすすめします。
事務局に1番はじめに払ったまとまったお金には24時間使える自習室の利用料6〜7年分+現地でのチューター代+現地の日本人&ハンガリー人コーディネーターによるサポート費などが含まれます。これに自分で調べる手間を浮かせた分+ある程度の数の先例があるという安心感も含まれていると考えたら納得しやすいかもしれません。(こんな書き方をしていますが、当方は事務局の回し者ではないです……)
ハンガリーの医学部と日本の医学部の違いは?
この辺は説明会などで結構言われると思うのであまりがっつりは書きません。
基本的には日本と同じ、
医学という内容を、
英語で学ぶ、
というだけです。
大きな違いがあるとすれば、
・低学年での留年率が異常に高い(5〜6割以上)
・試験のほとんどが口頭試問
・成績判定は万人に対してフェアなものではない
・基礎医学をガッチガチにやらされる
・3年生から病院研修がはじまる
・CBT・OSCEのようなものはない
・高学年は授業のほとんどが病院にて行われる
・完全座学0のポリクリは6年から
(外科・内科・産婦人科・脳神経外科・精神科の5つ、各科目終わり次第 口頭試問あり、落ちたら研修半分やり直し)
・卒業論文を提出する必要がある
・卒業試験(筆記・実技・口頭試問)=国試という扱い
基礎医学に関しては多分ハンガリーほどガチガチにやるとこは日本の医学部には無いと思う🤔臨床は最近はじまったばっかりだけど、とりあえず授業は集団授業(講義)とグループ別授業(実習)の2種、後者は殆ど病院内で行われ病室行ったり教室に患者さんに呼んで先生が説明するスタイル💉💊🥼
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) October 25, 2019
ガチガチにやる=部活とバイトしてる暇が無いくらい勉強して点取らないと単位来ないのがデフォ、口頭試験が多いから勉強してなかったら白い紙と口だけで説明出来ず阿呆とバレるのに1分もかからず普通に落とされる、です
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) October 25, 2019
そういえばハンガリーは病理がめちゃくちゃ強いらしいです。死んだらご遺体の臓器は自動的にドナー登録されるらしく、症例数の数が日本と段違いらしい……?🙄(聞きかじった話なのでうろ覚え)
3年の病理では毎週その日の朝に切り出されホヤホヤの臓器を実際に見て触って学びます。
ハンガリーと日本の医学部の違いに関してはちょっとまた後日、日本の医学部の人達にがっつり聞いてから書き出そうと思います。こちらの試験のやばさについては下記の記事を参照。
何回も言うけど、進撃の巨人でいうと日本語の医学部は中央憲兵団だし海外の医学部は調査兵団だから🧟♂️🧟♀️
— ねむるこ🇭🇺ハンガリーの医学生 (@Debrecen1538Med) September 19, 2019
長くなりましたがお役に立てば幸いです。
サポート頂く度に万歳して喜んでます。
どんなバイト代よりも嬉しいです。ありがとうございます😭🙌
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