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【毎日広告賞 優秀賞】光文社新書



2014年、毎日広告賞で優秀賞を受賞した広告。

何を言い得ているのか

映画映像を無断で使用し、短くまとめた違法動画が問題視されている「ファスト映画」の「短縮されている」という特性を、「タイトルを短くまとめる」という手法で端的に表現している。

評価されているポイントは?

映画タイトルをただ短縮するだけではなく、ビジュアル面でもシンプルき削ぎ落とし、「省略する」という文脈に一貫性がある。
例えば「ショーシャンクの空に」や「犬神家の一族」では、パッケージのグラフィックの背景トーンのみを反映して表現していたり、「ゴットファーザー」は、マフィアのボスのスーツを型取るなど、メジャーな映画を最低限のグラフィックととロゴタイプで直感的に映画を想起させている。
さらに、複数の映画がタイル状に並ぶことによって、映画館や配信アプリ、レンタルビデオ店のような世界観も醸成されている。
「映画を早送りで見るな」と説教するよりも、省略されたビジュアルと「それは、映画か。」という投げかけによって、見る人にファスト映画の価値を問い、考えさせられるビジュアルに昇華されている。

どういったロジックでこの表現に至ったのか?

※あくまでも想像です。

ファスト映画の「短縮する」という課題を、ビジュアルでどう表現するか考えた際に、「映画」の文脈を映画のパッケージに、「省略する」文脈をタイトル省略という2つの表現方法を使うことで、直感的にファスト映画ということを認識させることができるのではないかというアイデアを落とし込んだのではないかと思われる。


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