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“大人の学び”の学びかた(1) 「知らない」

この記事は約2,100文字。3〜4分で読めます。

前回までの振り返り


過去3回の投稿で、
”大人の学び”で意識する3つのポイントについて
詳しくお話ししてきました。


【再掲】“大人の学び”で意識するポイント

 ◉ 始めかた
 ◉ 時間の使いかた
 ◉ 学ぶ単位(個人・複数)


“大人の学び”で意識するポイント(1)へのリンク


“大人の学び”で意識するポイント(2)へのリンク


“大人の学び”で意識するポイント(3)へのリンク


今回から、
“大人の学び”ではどのような組み合わせが最適か。
学びのステップごとに最適な方法を考えていきます。


“大人の学び”の学びかた(サマリー)


学びのステップごとに、
“大人の学び”で最適な学びの単位をまとめました。


いちばん上、左から右に向かって学びのステップを記載し、
その下に「学ぶ単位」として、ステップごとの”大人の学び”に相応しい人数、
いちばん下に学ぶ際の「コツ」をまとめました。

これからステップごとに詳しくみていきましょう。


ステップごとの望ましい「学びの人数」


「知らない」

学び始める前、「知らない」段階では、
やはり「ひとり」で考えるのがいいですね。

繰り返しになりますが、
”大人の学び”には2つの自由があります。

  • 学ばなくてもいい「自由」

  • 何を学んでもいい「自由」


・学ばなくてもいい「自由」
 
”大人の学び”は「義務」教育ではないので、
無理にやる必要はありません。

「自分満足」な人生を送るために必要だと思えばやればいいし、
必要ないと思えば”イヤイヤ”やる必要はありません。
 
それでなくても大人は、
仕事や家事、育児、介護などで時間に追われている方が多いです。

学びは短時間で終わるものではないので、
ちゃんと学ぼうと思えば、忙しい時間をやりくりする必要があります。

心から学びたいと思っていないことを始めたとしても、
「時間がない」といって途中でやめてしまいがちです。

思い当たることがありませんか?


・何を学んでもいい「自由」

”大人の学び”には
全員に「共通のカリキュラム」はありません。
 
「自分満足」な人生を送るために必要だと思うことであれば、
どんな目的で何を学んでも構いませんし、好きなときから始められます
 
自分にとっての必要性や重要性を考えずに世間の流行に乗っかって、
例えばプロミングや資産運用を学び始めとしても、
途中で「なんでこんなことしてるんだ?」と考えはじめて、
「学び」が止まってしまうことが往々にして起こります。


この2つの自由を無駄にしないためにも、
学び始める前に、
学ぶ意義や目的を「自分ごと」として「納得(腹落ち)」するまで、
ひとりでじっくりと時間をかけて自問自答することが大切です。


J•S•ミル『自由論』(斎藤悦則 訳)より抜粋

自分の知性がどんな結論に達しようと、とにかく最後まで自分で考え抜く、それが思想家の第一の義務である。自分の頭で考えず、世間に合わせているだけの人の正しい意見よりも、ちゃんと研究して準備して、自分の頭で考え抜いた人の間違った意見のほうが、真理への貢献度は大きい。

(P84)

人生の設計を自分で選ぶのではなく、世間や自分の周辺のひとびとに選んでもらうのであれば、猿のような模倣能力のほかには何の能力も必要ない。しかし、自分自身で選ぶのであれば、自分に備わる能力をすべて用いなければならない。すなわち、ものごとを眺める観察力、ものごとを予測する推理力と判断力、ものごとを決めるために必要な材料を集める行動力、ものごとを決める分別力、そして決めた後には、熟考の成果であるその決定を守り抜く堅固な精神力と自制力を用いなければならない。

(P143)

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 「壁打ち相手」にオススメのタイプ


J•S•ミルはこう言っていますが、
でも実際問題として「ひとり」で考え抜くのは大変です。

思考が堂々巡りしてしまったり、
行き詰まってしまうことがありますよね。

もしひとりで考えてもうまくいかない場合には、
考える相手を見つけるのもいいかもしれません。

いわゆる「壁打ち相手」です。


「壁打ち相手」選びはとても重要です。

考える主体はあくまで「自分」なので、
「壁打ち相手」には、
「答え」を教えようとするタイプの人はふさわしくありません。

  • 話しを聴いてくれる

  • 思考の枠を広げてくれる

  • 考えを引き出してくれる

  • 気づきを与えてくれる

こんなタイプの人がいいですね。


まとめ

  • 「知らない」の段階は、「ひとり」でじっくり考えるのが望ましい。

  • 学ぶ「意義」を「腹落ち」させるために、時間をかけて自問自答する。

  • 「ひとり」で行き詰まるようなら「壁打ち相手」を見つけるのもアリ。


次回のテーマ


次回は、
2つ目のステップ「知る(覚える)」について、
最適な方法を考えていきます。

今日の投稿は「マガジン」にも保存しています。


ぼくの「学び」についての考えへの感想や、
みなさんの「学び」についてのご意見など
聞かせていただけると嬉しいです。

ディアログ合同会社 小川剛司(つよし)
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」


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dearlog(ディアログ)
美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。