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「努力は夢中に勝てない」 (2022/7/1)
記事の長さはおよそ1,700文字。2〜3分程度で読めます。
【文化】鳴き声は文章「鳥語」発見
シジュウカラを観察、単語や文法を世界で初めて証明
京都大学白眉センター特定助教 鈴木俊貴
記事のポイント
シジュウカラという小型の鳥に言葉があることを、世界で初めて証明した。実はこれまで猿などの霊長類も含めて、人間以外に言葉の存在が証明された例はない。
軽井沢の森で1年の半分以上を過ごし粘り強く観察を続けた僕の論文は、たちまち世界の注目を集めた。
きっかけは生物学を専攻していた大学時代。シジュウカラが明らかに他の鳥より鳴き声の種類が多いと気づいた。しかも状況に応じて使い分けている。興味をそそられ「鳥語」を研究すると決めた。
まず取り組んだのが単語の証明。「ジャージャー!」。ヘビが巣に襲いかかると、親鳥が聞いたことのない鳴き声をあげて警戒していた。
証明するため、100個近い巣箱を取り付け、ヘビの剥製を使って実験した。結果は思った通りだった。
とはいえ「怖い」などの感情を表しているだけの可能性もある。そこで別の天敵の剥製を見せると、タカなら「ヒヒヒ」と鳴くなど、使い分けていることがわかった。
果たしてこの観察だけで言葉を持つといえるだろうか。ごろ寝していてひらめいた。「見間違い」を利用しよう。
用意したのは木の枝。紐を使ってヘビのように動かした。同時にスピーカーから「ジャージャー」と聞かせると、鳥たちはまるでヘビを見つけたかのように近づいた。違う音ではそうならない。
これを決め手に論文にしたのが2018年。鳥は賢くて1回しかだまされないから、ここまで10年かかった。
次に証明したのが文章。語順を入れ替える実験で、文法があることまで明らかにした。
こんなふうに証明法を編み出し15年以上観察を続け、コツコツと明らかにしてきた。
研究を通じて見えてくるのは、人間が特権的な存在ではないということ。豊かな言葉の広がりを知れば、世界の見方が変わるに違いない。
小さい頃からカエルやセミを捕まえるのが好きで、東京都から茨木県に引っ越すと、ますます虫や鳥が身近になった。
好きな研究でワクワクした日々を過ごせているのは、両親のおかげでもある。
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人間以外に言葉がある。
しかもそれが霊長類などではなく、比較的馴染みのあるシジュウカラという鳥だというのが驚きですね。
この記事を書かれた京大の特定助教の方が、1年の半分以上を森で過ごし、15年以上観察を続け証明法を編み出されたのだそうです。
私は30年以上街中で出会った猫さんたちと会話をしていますが、残念ながら、いまのとろこ猫に言葉があることは証明できていません(笑)
「努力は夢中に勝てない」
という言葉がありますが、本当に好きなことだからここまで続けることができたんですよね。
いくらお金を積まれても、イヤなことだとここまで熱意を持って続けることはできないでしょう。
そもそも興味がなければ、シジュウカラの鳴き声の種類が多いことに気づくことさえなかったでしょうね。
ほんと「熱意」はすごい威力を発揮します。
京セラを創業し世界的な大企業に育て上げ、その後の第二電電の設立やJALの再建などにも手腕を振るわれた稲盛和夫さんが「人生の方程式」という考え方を提唱されています。
人生・仕事の結果=考え方 x 熱意 x 能力
6/29に投稿した「DXは『文化』」のなかで、DX成功のカギは、デジタル人材が好む企業文化への変革だとお話ししました。
6/29投稿:
いくら高い能力があっても熱意を持って取り組める場所でなければ、その能力を遺憾なく発揮し成功をおさめることはおぼつきません。
逆にいえば熱意を持って取り組めることであれば、少しぐらい考え方が甘くても、能力が低くても「熱意」でカバーできそうですね。
みなさんが熱意を持って取り組めることはなんですか?
そして熱意を持てることに取り組み、ワクワクした日々を過ごせていますか?
本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。
みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川
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