「静かな退職」を増やさないために (2022/9/10)
記事の長さはおよそ1,000文字。2〜3分程度で読めます。
記事のポイント
米国で「静かな退職(Quiet Quitting)」と呼ばれる考え方が広がっている。
実際に仕事を辞めるわけではなく、必要最低限の業務はこなすものの、仕事への熱意が低く会社への帰属意識も薄い会社員を指す。
調査会社ギャラップが6日公表した調査によると、こうした従業員の割合が半数以上を占めた。
在宅勤務の広がりで、会社とのつながりが薄くなったことが背景にある。
6月に1.5万人の米会社員を対象に調べた。
「エンゲージメント」が高い会社員の割合は32%。2021年の調査(34%)より低下し、7年ぶりの低水準。
一方で会社への不満を強く持つ人は18%と、前年比で2ポイント増加。
ギャラップは残りの半数を「静かな退職者」とみなした。
とりわけ35歳以上以下の若手社員の間で、帰属意識の落ち込みが目立つ。
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こんなふうに考えた
「静かな退職(Quiet Quitting)」
これまでも何度かご紹介したギャラップ社のエンゲージメント調査で、
「Not engaged(エンゲージされていない)」と定義しているものの
別称のようですね。
もとの資料を読んでみると、
35歳以下でも、特にフルリモートやハイブリット勤務者の
「エンゲージメント」の落ち込みが顕著なようです。
2019年から2022年で「エンゲージされている」が6%ポイント減少。
同時期に「不満」は6%ポイント上昇。他者からの成長支援や学びの機会を感じている人が10%ポイント以上ダウン。
フルリモートやハイブリッド勤務者ではさらに悪化。自分が仕事で期待されていることを明確に理解しているのは、
フルリモートやハイブリッド勤務の若手のうち10人中4人以下。
元記事へのリンク(英語):
ところが4/25付の同社の調査によると、
アメリカの労働者全体では、完全出社者より
フルリモートやハイブリッド勤務者のほうが
「エンゲージされている」割合は高いようです。
完全出社:29%
フルリモートやハイブリッド:37%
4/25の記事へのリンク(英語):
リモート環境への適性でいえば、
デジタルネイティブな若手社員のほうが
ありそうなのに逆の結果なんですね。
若手=リモート環境に強い。
これも「思い込み」です。
「思い込み」で「静かな退職」者を増やさないように、
柔軟な職場環境や多様なコミュニケーションなど、
新しい環境下に相応しいマネジメントスキルの習得が求められますね。
本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。
みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
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ディアログ 小川