「有利」を「好き」と勘違い (2022/8/19)
記事の長さはおよそ1,500文字。2〜3分程度で読めます。
記事のポイント
河合塾によると国公立大医学部は50校中31校が偏差値65以上。
工学系で65以上は東大、京大、東工大の3校のみ。
高学力層の強い医学部志向を物語るが、過熱する医学部人気は理系人材の偏在を招くとの懸念が広がる。
それでも進学校は医学部合格実績を競い合う。行政も同じ。
東京都が指定する進学指導重点校の基準の1つが「難関国立大学等の現役合格者15人以上」
対象は東大、一橋大、東工大、京大と国公立大医学部。医学部だけは一律で特別扱い。
受験秀才が優れた医師になるとは限らない。人間力も必要。
「模試の成績が良いから医学部という指導はやめてほしい。将来この生徒になら腹をさばかれてもよいと思う子に勧めてほしい」
「本当に医師に向いているか知りたい高校生は多い。不安を解消し、中途半端な覚悟の人には現実を見せる機会が必要だ」
「医師以外の理系人材のロールモデルを社会が高校生に示せていないことが根本的原因」
「高校生には、安定していて世間から尊敬され、報酬が高い職業が医師以外に見えない」
子どもたちに生き生きと活躍する大人の姿を示しきれない現代社会。医学部人気からは様々なゆがみが見えてくる。
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こんなふうに考えた
旧通産省の官僚で、経済企画庁長官なども
務められた堺屋太一さんの言葉です。
著書のタイトルにもある通り、
もとは「組織」について述べられたものですが、
今回の記事の内容にも当てはまるなと思い、
少し長いですが引用してご紹介しました。
「医学部人気」にも同様の背景がありそうですよね。
『組織の盛衰 決定版』へのリンク:
これまで医師は「安定」「尊敬」「高い報酬」が得られる職業でしたが、
今後もそうあり続けるかどうかはわかりません。
◆令和11年以降に医師が余るとの報告書もある。
厚労省の報告資料へのリンク:
https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000894411.pdf
3ページ 4.(1)
◆「AIドクター(AID)」が普及する可能性がある
4/3の投稿で、「人間の限界」からAIとアバターを使った
「AIドクター(AID)」の活用アイデアをご紹介しました。
4/3投稿「オンライン診療普及アイデア」へのリンク:
◆資格が細分化される可能性がある。
一口に「医師」といっても、担当する内容によって
必要とされるスキルは大きく異なりますよね。
(素人の考えですが)
「問診」には、IQよりも患者に寄り添うEQの方が大事。
「研究」には、新しいアイデアを生み出すクリエイティビティが大事。
「手術」には、手先の器用さや体力が大事 など。
物事は高度になればなるほど細分化していくので、
これまでの「内科」「外科」といった分け方に加えて、
「問診専門医」「研究医」なんて職業が生まれてくるかもしれません。
将来なんてどうなるか誰もわかりません。
「有利」かどうかよりも、
自分が心から「好き」で「得意」なものを見極め、
”イヤな”ものを避けて進路(人生)を決めたいですね。
本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。
みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川
美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。