「老化」しない世界 (2022/7/18)
記事の長さはおよそ1,500文字。2〜3分程度で読めます。
記事のポイント
私たちは年を重ねるにつれて老いていく。それは自然の摂理で、生命の宿命ともいえる。ところが、その運命から逃れ、老化とはほとんど縁のないカメの一群が見つかった。
「人間には無理でも、カメならできる....」。南デンマーク大学は6月の米科学誌に載った分析結果をこんな表現で伝えた。新発見をもたらしたのは、世界から1200以上の動物園や水族館が関わる非営利組織「スピーシーズ360」が管理する飼育記録だった。
同大学のチームと同組織が調べると、生活環境が整うリクガメなど52種の75%で、老化が極めて緩やかか、無視できる状態だった。
カメでも加齢で死亡リスクは上がるようだが、極めて遅くて傾向がつかみにくい。「特定の年齢間隔でみると死ぬ割合は同じ」。事実上、老化は無いのだ。
一般の生物は大人になると成長をやめる。繁殖にエネルギーを注ぐためだ。それと引き換えに体内で痛んだ細胞の修復作業がおろそかになり、老化が進む。カメは成熟しても成長が止まらない。
カメとヒトは全く違うが、新発見に対して「カメは特別」という冷めた見方は感じない。その理由に、過去に見つかった「老化しない哺乳類」の存在がある。アフリカに住むハダカデバネズミも米国の研究で死亡率が一定だといわれている。
カメも永遠に生き続けるわけではない。敵の攻撃やケガ、病気に見舞われたら命を落とす。老化を回避できるようになった以上、早死にしたら元も子もない。身を守る大きな甲羅を携え、飛び回らない生き方を選んだのは不測の事態を避けるために違いない。
老化という予期できる死を免れたカメの世界も、生きる苦労が多いのかもしれない。
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いつもとは少し違うジャンルの記事を取り上げてみました。
「年を重ねると死亡リスクが高まる」
生命の宿命だと思われていたことが、実はそうでもないかもしれないという研究結果が紹介されていました。
「鶴は千年、亀は万年」ということわざがありますが、少なくともカメに関してはあながちウソではないのかもしれません。
大人になると繁殖にエネルギーを注ぐため、体内で痛んだ細胞の修復作業がおろそかになることが老化が進む原因になるというのは面白いですね。
ある意味、生命のバトンを次の世代に引き継ぐために、自分の命を削っているような感じがします。
言われてみれば確かに、少子化が問題になっている国には平均寿命の長いところが多く、子沢山の国には平均寿命の短いところが多いですね。関係があるんでしょうか?
一方で、老化が進まずいつまでも若くいられるなら”モテたい”と考える方もいるでしょう。
ただそう思って”繁殖”にエネルギーを注いでしまうと、”老化が進む”というのはなんとも皮肉ですね(笑)。
まだ「老化が全ての生物で必ず起きる必須の現象ではないという新たな可能性」が示された段階で、明確に証明された訳ではありませんが、これまで当たり前だと思っていた前提が大きく変わる可能性もあります。
もし「老化」しない世界になったら、世の中はどうなるでしょうか?
皆さんは「老化」しないとしたら、どうしますか?
追伸
それにしても、「ハダカデバネズミ」ってすごい名前ですよね。
検索して見たら、ビジュアルも名前に劣らずインパクト大でした。
苦手な方もいると思いますので、あえてリンクは貼りませんでした。
ご興味あれば検索してみてください。
本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。
みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
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「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川
美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。