ターニングポイント at 2024.11.8
新卒から12年勤めた会社の最終出社日。9月上旬に会社を辞めると直属の上司に伝えてからのこの2か月間あまり、なぜ辞めるのか?次に何をするのか、という点について社内外の多くの人と話をした。
この12年間あまりでいかに多くの人に気に掛けてもらってきたことを改めて実感した。そして、その想像以上に自分の決断を尊重し次のステップに進むことを応援してくれる人が多かった。一方で、今回の選択を必ずしも良く思わない人の声も直接聴いた。その通りだと思った。
自己認知としては、できるだけ誰かと衝突しないように、寄せられた期待にはなるべく添うように、生きてきたつもりだった。しかし、ある人の立場からすれば、わがままに思えるような選択もそれなりにしてきたな、と今に思う。何かを得るには何かを手放さなければならない、という点については、ここ数年ずっと考えてきた。
このテーマについて考えるとき、私の脳裏には「今の職場から出るか否か」という選択肢がずっと張りついていた。先の記事を書いたのが2018年8月。それから6年間に渡って、この分岐点の前で行ったり来たりをしてきた。
では、なぜこのタイミングなのか?それは「時は満ちた」という感覚の訪れとしか言いようがない。きっかけとなる具体的なマイルストーンはいくつもある。この春に2年間通った大学院(ビジネススクール)を卒業したこと。この5年間ひたすらコミットしてきたプロジェクトが一つの区切りを迎えたこと、自社内でマネージャーポジションに向けた研修が始まること、ずっと興味のあった会社が海外進出を決めたこと等々。私のなかでは重要な意味を持つイベント(=点)がつながっていき、向かうべき一本のキャリア(=線)が急に目の前に現れたのだ。
過去の体験から何かを見出すのは常にいまの自分であり、自分が変化すれば、見出されるストーリーもまた変化する。自分にとってのターニングポイントが人生のどの瞬間になるのかは、あくまで事後的に、その時々の自分の状態やモノの見え方によって大きく変わりうる。点と点の結び方を変えるだけでまた全然違った線/絵が浮かび上がってくるだろう。
だが、今回の一連のイベントに関してはある程度の期間を渡って影響を持ち続けるであろう点になる、という予感がある。そこで、その象徴的な一日をここに記録しておく。