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卒論攻略1 ~書く順番~

卒論は、以下の手順で書くと文章作成に慣れていない方でも、わりとまとまった卒論になる可能性が高くなります。また、在校生によって見返された時に意味やデータが利用されるようにまとめることが重要です。各項目についての詳細は、別記事にて紹介いたします。

1. 図や表の作成 📊

 そもそも研究論文を読む人は、図表を見て読む価値があるか判断します。まずは、自分が研究して一番伝えたい内容を全力で図表を作成しましょう。また、図表作成に使用した生データは、この時にまとめ直して Supplement Table にしておきましょう。

2. 結果を書く 📝

 図表から得られたデータを整理し、明確な結果を示すことで論文の中心軸を形成します。すなわち、図表に関する説明コーナーが結果だと思ってください。

3. イントロ (Introduction) を書く 🔍

結果を理解するための必要最小限の背景情報を示し、研究の目的を明確にする。重要なことは「必要最小限」であること、最大限ではない。書く内容としては、研究の背景情報、問題の重要性、そして最後に研究目的とやったこと

4. 考察 (Discussion) を書く 💡

結果から得られた知見の意味を深く掘り下げ、イントロで紹介している他の研究との関係や意義を示す。また、最近の類似論文との比較も記載。技術的な論文の場合は、制約や不確定な部分も述べる。

5. 材料および方法 (Materials and Methods) 🔬

研究の再現性に必要な実験手法や材料を詳細に記述する。

6. 要旨 (Abstract) を書く ✨

卒論全体の概要を簡潔にまとめるセクションで、最後に書くことで重要な内容を抜き出しやすくなります。問題の概要ー> 目的とやったことー>最も重要な結果ー>意義と展望を簡潔に述べる。

書く順番と読む順番は違う。

文章作成に不慣れな多くの学生は、「イントロ」から書き始めがちですが、一貫性のない卒論になる危険性があります。壮大な問題提起をしたものの、「結局、しょぼい結果」 に終わる論文だった場合、読者は混乱し、論文制作者に対し不信感を抱く 可能性が高いです。あくまで研究論文は、自分がやってきた研究内容の結果を正確に記述し、第三者に伝えることが目的です。結果が中心であるべきで、結果につながるイントロ、結果をもとにした考察、結果を得るための材料および方法が記載されるべきです。

研究論文の意義

再度言いますが、研究論文は、自分がやってきた研究内容の結果を正確に記述し、第三者に伝えることが目的です。自己顕示欲や虚栄心を満たすために書くものではありません。どんなに結果がネガティブでも正確に記載することで、誰かがあなたの研究をもとに無駄な研究をすることがなくなり、または、新たな視点で研究できるようになり、大発見に貢献できると期待して書きましょう。



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