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フジテレビ問題のその後~系列局とスポーツ中継に影響あり?

今回もご覧いただき、ありがとうございます。

先日、私なりに「フジテレビの不祥事」に関して、見解を述べさせていただきました。
以前の私の「note」を貼ります。

「個人的な見解」フジテレビの不祥事に思う|とくろう

1/27の前代未聞の10時間記者会見を経て、現在どうなっているかを調べましたが、影響はかなりあります。
既に、「大相撲トーナメント」の協賛や中継断念などはありましたが、今後もこのような状態に陥ることはほぼ間違いないと考えます。

現在どうなっているかを私なりに調べました。(報道ベースではありますが、お付き合いのほどよろしくお願いします。


フジテレビ、フジテレビ系列の現状

「note」でも取り上げられている方がいらっしゃいますので、ざっくりとまとめます。
・フジテレビに対するCM出稿の取りやめは100社前後
(そのため、公益社団法人ACジャパンのCMが流れています)
・CM出稿の再開は、第三者委員会を見守ってからの企業が多い。
・日枝相談役が1/27の会見に出席しなかったことで、「生まれ変わる気がない」と言った厳しい声もある。

今回の問題で、フジテレビは広告収入が前年比233億円減、3月期決算では営業利益、純利益とも赤字が確実、親会社「フジ・メディア・ホールディングス」も3月期決算では純利益が前年290億円だったのが、66億円と70%前後減という厳しい決算となります。

実は、4月以降の番組制作に影響が出ています。
スポンサーの目途が付かないという理由で「FNS歌謡祭」の春版が中止。

夏の大型特番「FNS27時間テレビ」も制作が困難。

大晦日などSP版が放送、昨年は映画化もされた「逃走中」もロケ先やスポンサーの目途が立たないため、製作が困難、打ち切りの可能性。
「ここ数年、「逃走中」は製作スタッフ絡みのトラブルが多く、騒動前から評判はいまいちでしたが・・・」

更には、「サザエさん」もノンスポンサーに転落、放送を心配する声が見られる。

このように看板番組などにも影響が出ている今回の騒動、系列局にも影響があります。
系列の関西テレビ、東海テレビなどでもCMの差し替えが相次いで発生。
新潟の事例を貼ります。

系列局でもCMの差し替えが発生しています。
先日行われた「大阪国際マラソン」、関西テレビ制作でしたが、一部がACジャパンに差し替えられました。
(わざわざ、実況アナが「この番組は関西テレビが制作して全国ネットでお送りしています」と発言するなど、気を遣う場面が見られました)

私の地元局「福井テレビ」がフジ系列ですが、地元企業でのCM差し替えは現在ありませんが、やはり全国セールスではACジャパンに変わるケースが見られます。

今回の騒動で、浮き彫りになったのは「地方局の東京キー局頼み」です。

系列局にとっては、キー局が全国で放送するネットタイム広告の分配金が大きな収入源。フジテレビの広告が減れば、そうした分配金も減り、売り上げは大幅に減少する。その割合は局によって異なるが、「1〜3割程度」(業界関係者)といわれている。影響は甚大だ。

フジテレビ「CM枯渇の懸念」に系列局で募る危機感 「10時間超え記者会見」の先も続く異常事態 | メディア業界 | 東洋経済オンライン

多くの系列局の場合は、スポンサーや番組制作が難しい為、東京発の番組を放送することがあります。(例:めざましテレビなど)
なので、放送する代わりにキー局から分配金をもらいます。
その分配金が入らないと、系列局は非常に苦しいです。

また、フジテレビのここ最近の売り上げなどを見ると、テレビなどのメディアではなく、不動産(サンケイビル)などがフジ・メディア・ホールディングスの経営を支えていることが分かります。
関連記事を貼ります。

 これに関しては、TBSHD(TBSテレビ、ラジオの親会社)、中部日本放送(株)「CBCテレビ、ラジオの親会社」、朝日放送グループホールディングス(株)(ABCテレビ、ラジオの親会社)などもテレビなどメディアでなく、不動産が経営を支えています。
 幅を広げると、朝日新聞や中日新聞も新聞購読者は減少していますが、不動産で経営を支えています。

しかし、多くの地方局は不動産を持っていない放送局が多い為、キー局からの分配金で成り立っていましたが、キー局の不振で分配金が入ってこないので、売上や利益が悪化する恐れがあります。
 フジテレビが経営が悪化しても、余程の事がない限りつぶれることはありませんが、真っ先にまずいのは末端の系列局になることをこのブログではお伝えします。

さて、系列局などの現状を説明しましたが、スポーツ中継にも影響が出てくる恐れがあります。
次の項で説明します。

あの駅伝もピンチ?~フジが放映権を保有するスポーツ中継

現在、フジテレビで中継しているスポーツ中継ですが、既に影響は出ています。
・日曜3時に放送している競馬中継では、フジテレビ・BSフジでは主催のJRAはCM差し替えでJRAのCMは流れていません。
更に、3/16開催の「フジテレビ賞スプリングステークス」の協賛を辞退。「スプリングステークス」としてレース自体は開催。

・決勝のみ地上波中継がある「ルヴァンカップ」、予選含めフジが放映権を保有しているが、Jリーグは対応を協議中、2/16時点で放送の有無は未決定。

・2/9開催の「大相撲トーナメント」スポンサーが辞退したことから、中継断念。

今後、影響が出てくる恐れがあるスポーツ中継を簡単にまとめました。
・フジサンケイ・クラシック(9月開催)
・フジサンケイ・レディース(4月開催)「両大会とも日清オイリオが協賛、現在CM差し止め中」

・ルヴァン・カップ(フジが放映権を保有)

・ヤクルト主催のプロ野球中継(フジが放映権を保有、更に映像制作も行う・神宮球場にもフジテレビの看板あり)
余談ですが、ヤクルトの親会社はフジ・メディア・ホールディングスの大株主です。
・西武主催のプロ野球中継(フジCSで放送中)
2/16時点では「野球中継の公式HP」が存在するため、行う可能性が高いが、4月以降に影響が出てくる可能性があります。

現状、直近のお話はまとめました。
しかし、騒動が長引き、CM差し止めが相次ぐと影響が出てくる恐れがある事柄もあります。
・「中日対巨人」「阪神対巨人」のBS中継断念(地元局とは別にBS中継がありますが、フジが制作している為)
・日本シリーズ等の中継断念

・出雲駅伝と富士山女子駅伝の中継断念

・フィギュアスケート中継

・春の高校バレー

これがフジが保有している競技です。
地上波中継は、貴重な露出機会であり、放映権収入が莫大の為、競技団体からすると、運営費にも影響があります。
(ちなみに、ルヴァンカップ決勝の放映権料は10億円程度と言われています。)

頭が痛いのは、出雲駅伝と富士山女子駅伝です。
駅伝中継、私はかなり見ますが、放送が無くなるのは非常に困ります。
更に、日テレの箱根駅伝特番でも出雲駅伝の映像提供はフジテレビです。

今後、どのような影響があるかは3月末にまとめられると言われている「第三者委員会」の調査結果です。
果たして、膿を出し切れるのでしょうか?

今回は、ここまでです。
ありがとうございました。


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