吹奏楽講座(5)練習しなくても上手くなる方法
楽器はマシンだ!
公営ギャンブルの競艇という競技を知っていますか?おそらく知らない人のほうが多いと思います。競艇では同じ規格のエンジンを抽選で各選手に振り分けられます。同じ規格だから同じ性能のはずですが、実際は良し悪しがかなりあるようで、振り分けられたエンジンを受け取った選手は、レースに間に合うように必死で調整に励みます。エンジンの調子が良ければそれだけ勝つ可能性が上がり、稼ぎが増えます。それだけ選手にとってエンジンは重要なアイテムです。吹奏楽で使う楽器は、競艇選手のエンジンと同じです。みなさんのエンジンである楽器は仕上がり最高でしょうか?
今回の内容はメーカーや楽器店など営業的に利益、不利益となりかねない内容を含んでいます。あくまで、個人的な感想ですのでご理解ください。
エピソード
楽器に恵まれた学校に赴任した時のお話です。ある生徒の楽器を手にした時、なんとなく違和感を感じました。よく確認してみると、上部管と下部管が同じ楽器のものではない事に気が付きました。他の生徒の楽器も確認してみると、やはり上部管と下部管が違うのです。生徒からよくよく話を聞いてみたところ、前任の先生に楽器の不調を訴えると、使い方が悪いとか、修理代にいくらかかると思ってるんだとか言われていたそうです。そのせいもあって先生のお小言回避の目的もあって修理をお願いするのではなく、使っていない楽器の中から状態の良いものをこっそり入れ替えて使用していたようです。
別のエピソードです。夏休みに入った頃、コンクールに向けた意気込みや応援を練習場所である教室の黒板に書き込んで練習しています。ちょっとした黒板アート作品がどの練習場所の教室にも描かれています。それ自体は昼休みなどの練習時間外に描かれたものなので特にお咎めはないのですが、楽器の調子が悪いと言ってくるので見てみると、トーンホールの中にチョークの粉が付着していました。
もう一つのエピソードです。トランペットのレッスンに伺った時です。楽器の音抜けが悪く、悪くというより鳴らない。違和感だらけなので、マウスピースを見せてもらっても見た目には異常なし。それでも何かおかしいので、マウスピース吹かせてもらいました。そうしたら、私が吹いても鳴らない。見た目には異常なっかたマウスピースですが、内部で割れてしまっていたようです。いつか落としてしまったことがあったけれど、見た目に異常がなかったので壊れていたことに気づかなかったようです。
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