元いた場所から離れていく
昇った太陽が薄雲に覆われているので、しっかりと直視することができる。
私から見ると、太陽は親指と人差し指で円を作るくらいの大きさの、白光りする丸でしかないけれど、実際には時速1,600キロの速さで超高速移動し続けてるのだから、本当に不思議な気分になる。
私は光を食べてエネルギーにはできないけれど
地球の山ほどの植物と、山ほどの微生物は、太陽の光をたべて育つ。
その光合成できるものを、動物が食べて、命をつなぐ。ベランダにゴーヤがなったので、食べた。
光と水だけで、ゴーヤが育って私の命になった。
起きて窓を見ると当たり前に朝なのが、ありがたいなあと思え、子供のころから変わらぬ見慣れた朝に、さも初めて体験したような、気持ちいい気分になる。
2020年はとにかく新しい価値観となる年だと言われているけれど、私も変化が大きい。
コロナのおかげで、国民に10万円支給され、今週介護従事者慰労金で5万円支給を手にした。
また、日曜日にヘルパーさん不足による夜勤の手伝いをしているおかげで、この夏は臨時収入がある。
そのお金をまとめると、私がずっとしたかった部屋のリフォームができそうだと思い付いた。
お金の算段だけで、手元に現金はまだないけれど、思い付いたらワクワクしてきて次の日曜日の午前に、リフォームの見積もりに来てもらう手配をした。
ソーシャルディスタンスの確保で、ケアマネージャー三人が事務所の二階に引っ越すことになった。
これまで、訪問介護のスタッフと同じ空間で10年過ごしてきたけれど、皆と場所を分けることになった。
電気工事の関係上、急に今週バタバタと決まって
ちょうどカンファレンス予定があり出勤するので、土曜日にデスク回りの引っ越しをする。
併せて、リモートワークに比重がおけるように、仕事で使っていたソフトもクラウドサービスに変更する。
よいサービス会社の情報を得たので、早速、来週に営業マンに来てもらうことになった。
すぐ契約となる期待をしている。
パソコンでする作業は自宅でも行えるようにして、引っ越し先の事務所二階では、書類の整理と保管、書類の印刷、書類の郵送とファックスの作業が主になってくるだろう。
私は自分の家が好きで、娘達が家を出てからはより家が『巣』となり、ここへ帰ることが一番のエネルギー補給となっている。居心地よく理想的なリラックス空間にしたいと思っていた。
私は行ってきますとただいまを本気で部屋に伝えているくらい、この家が好きだ。
このたび、同時進行で事務所移転、クラウドサービス移行、部屋のリフォームがすすむ。
2020年に自分の方向性、生き方を見直していた。それは自分の働き方を見直すことにもつながっていた。その通りに流れが進んでいる。
自分の価値観を掘り下げた内容を7月10日にメモしている。
1 全てつながっていること、願いが叶うとは、いったいどういうことか知りたい
2 落ち着いていること
3 ジャッジしないこと
4 気を使わない状態
5 機嫌がいいこと(ガマンしない)
と書いていた。
欲しいもの、行きたい所は淘汰されて残っていない。エネルギー効率よく生きたいという目標通りになんか知らんけど、その方向へと流れている。
そして、急に今週私が感じている、空気感。
人間関係でしくしくと引っ掛かりがある。
なんだか、モヤモヤする。
なんのアクシデントもない。誰と何を話したでもないので、誰が何とは言えない。
なんだね、これは。
と思ったら『寂しさ』だった。
ケアマネージャーだけ二階に引っ越すこと
クラウドサービスで事務所から距離をおけるようになること
私はどうやら寂しさを感じているということが分かった。
生まれ持った性質で、かなり表面的な人間関係しか築かない自分だけれど、ちゃんと周りの人に対して寂しさを感じているんだなあ~と発見した。
クラス替えみたいなもんやね、と自分に言う。
『こうしたい』と意図して決めたから、そういう流れがきたのだ。
少し感傷を見つめたら、より覚悟が決まると思う。
ヨチヨチ歩きの子供の自分を想像した。
太陽は降り注ぎゴーヤは実る。
ヨチヨチ歩きの私とゴーヤしか目の前に実感できないけれど、実はこの地球は太陽と超高速で動き、ぐんぐんと銀河のなかを進んでいる。
超スピードで、知らぬ間に
元いた場所を離れて行っているように
目には見えないけれど、全然わからないけれど、太陽の光と微生物と植物が、ヨチヨチ歩きの私を育ててくれている。
この世界が不思議でたまらない。