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音楽とツールのお勉強


録音データの処理

マスタリングについて少し学ぶ

 せっかく FBMP初回の様子を録音したので、ビジュアライザーをつけて公開してみたかった。本当はもっとカッコよくしたいが、僕の美的センスは「機能美」に全振りしていて芸術性は皆無だ。
 録音機材は流行の「32bit float録音」に対応していて、入力調整をしなくても音がつぶれたりしないらしい。この手の機材も素人なので調整とかしなくて良いのは助かるが、せっかく録音できている音は余すところなく聴きたい。
 録音データは約45分で 2GB程度のファイルに分割されて保存される。これらの中で、イベント前後の無音を削除して1つのファイルにまとめたいと「Audacity」を使って編集作業を終えたところ、全体波形の歪さが気になり始め、知らないワードに囲まれる。
 ノーマライゼーション?
 ラウドネス・ノーマライゼーション??
 LUFS???
 それぞれのワードについて検索する中で、音量と音圧の関係など音楽に関する知識を、少しではあるが得られたように思う。

動画化にあたって

 1. Audacityではつないだwavファイルが大きすぎて書き出せない

 前回自分の Mixを初めて録って公開した時は問題なかったが、今回は 4時間近い録音データで全体のファイルサイズも大きい。まあ、僕の PCにはメモリを 64GB積んであるし問題ないだろうと作業してみたものの、つないだ状態の wavファイルは大きすぎて Audacityからは書き出せないと言われる。
 他に何か良いフリーソフトが無いか探すも、どれもトータル10GBを超えるファイルは食わせただけでグレーアウトして応答がなくなったり、書き出し作業中に落ちる。


 2. MUSIC MAKERを買う

 昔買った「MUSIC MAKER 2024」のことを思い出し、安くなっていたアップグレード権を買って MUSIC MAKER 2025のバンドルを手に入れ試してみたところ、操作は多少重いが大きな wavファイルを無事に錬成できた。


 3. MusicVisualizationGeneratorを試す

 前に一度、自分の Mixを録って公開した際に使用したのが、フリーソフトの「MusicVisualizationGenerator」だった。 あまり凝った動画にはできない分、取り扱いが非常に簡単だったので今回も試してみたのだが、これもつないだ wavファイル(約11GB)を食わせたところ、応答がなくなった。


 4. AviUtlを試す

 動画編集のフリーソフトと言えば、AviUtlですよねというくらい古くからの有名ソフトだが、更新がしばらく止まっているのとプラグイン式で初期設定が複雑そう……という理由で敬遠してきた。
 今回いろいろ検索しながら環境を整えて挑むも、やはりファイルサイズの大きさがネックになっているのか、異常終了してしまう。

 

 5. PowerDirector365を試す

 そういえば昔、PowerDirector365も 1年だけ使ったことがあるのを思い出して、有料ソフトなら……とよく下調べもせずに 1年分を支払った。
 まあ「よく下調べもせずに」などと書いている時点で結果はお察しだろうが、こちらはファイルサイズの問題ではなく、オーディオビジュアライザーの作り方がうまくいかない。
 Youtubeでそれっぽいキーワードを指定して検索してみるも、古いバージョンにはオーディオビジュアライザーの機能が無かったようで、その部分だけを別のウェブアプリで作成する方法が紹介されていた……。


 6. VSDC Free Video Editor を試す

 PowerDirector365でオーディオビジュアライザーを作る方法を Youtubeで検索している中で、かなり単純な操作でそれっぽいモノの作り方を紹介している動画を見つける。
 使っているのは「VSDC Free Video Editor」というソフトだった。
 有料ソフトの機能制限版ということで、とりあえずインストールして大きな音楽ファイルを読み込ませても特に問題はない。
 Pro版を買う必要はあるが、ハードウェアアクセラレーションの恩恵を受けることもでき、音楽との連携についてもそこそこ充実しているようだ。
 Youtube動画で紹介されていた手順は驚くほど単純だし、買い切りの動画編集ソフトとしては激安の部類に入る。
 まあ、あんまり迷うことなく Pro版を買い、それなりの動画の組み立ては出来た。


VSDCでエンコード作業開始

エンコードに66時間!!

 画質や音質、フレームレートなどさほど深く考えもせず、GeForce RTX 4090 Laptopを信じてテキトーな設定でエンコードを開始したところ、完了までに 66時間かかると言われた。
 66時間……? Laptop版とはいえ 4090を積んでいてそれほどかかるか……?


ハードウェアアクセラレーションが有効になっていなかった

 ソフトの設定を見ていくと、ハードウェアアクセラレーションに関する設定項目で Intelの内蔵グラフィックが指定されていた。変更しようにも、選択肢に 4090が出ていない。
 おかしいと思いつつ、OS側で VSDCに対して 4090を使用するよう指定してからソフトを再起動して設定画面に戻ると、選択肢に 4090が出ていた。 試しにエンコードを始めてみると、4時間弱との表示。まあ妥当なラインか。


Norton360による妨害

 4時間弱の待ち時間、楽しみにしつつ他のタスクを処理していたところ、半分ほどエンコードを終えた時点で突然 Norton360が暴れる。誤検知で有名な IDP.genericで VSDCを停止させ、プログラム本体とデスクトップのショートカットを検疫送りに。
 VSDCは初めて買ったソフトでもあるので一応誤検知かどうかのチェックを行い、やはり誤検知であることを確認してから再起動。
 4時間は楽しいことをしていたり寝ているとあっという間なのに、ただ待ってるとか仕事とか面倒ごとを処理してると長く感じる……。


366GBのファイル爆誕

 テキトーに指定したプロファイルで無事にエンコードが完了した。 さっそくファイルチェックを行うと……

1ファイルで366GB!!

アホかと思うようなファイルサイズになっていた。
 まあでも、NASに移せば平気だし、とりあえず中身をチェック。3時間46分の動画を確認するのだから、当然同じだけの時間がかかる。倍速チェックとかは見落としが怖い。
 チェックを進めると、残りあと30分くらいの時点から急激に動画がカクつきはじめ、5分も経たない内に動画が固まって音楽だけが流れる状態になった。まあ、1ファイルで 366GBもあれば、全部はメモリに乗らないだろうしそういうことにもなりえるか。


設定を見直して再エンコード

 今度はちょっと質を落としてエンコード開始。やはり 4時間弱かかる。質を落とした分だけ早く処理が終わることを期待してみたが、そううまくは行かない。
 出来上がったファイルのサイズは、ちょっと減って 276GBほど。十分大きいが、動画チェックで異常はなかった。やれやれ、これで Youtubeにアップできるな、と作業を進めると、今度は Youtubeから「ファイルサイズ大きすぎ!」と怒られる。1ファイル 256GB以下か 6時間以下でないと受け付けてもらえないらしい。
 また 4時間弱のエンコード待ちかと少しウンザリしつつ、今度は Youtubeの基準を確認し、見合ったプロファイルを選択して実行。出来上がったファイルは約26GB。26GBに対してエラい小さなったな!と思う自分の感覚の麻痺具合に少々苦笑いしつつ動画チェック。やはりそれなりの画質に落ちている。


Youtubeへのアップロード

 まあいい。Youtubeからのストリーミングの時点で画質も音質もそれなりに削られるのだから、そんなに張り切って高画質・高音質の動画ファイルを作っても仕方ないかと思い直して、出来上がったファイルを Youtubeへアップロード開始した。
 アップロード自体は1時間もかからずに終わったが、Youtube内部での処理、特に著作権絡みのチェックに時間がかかっている。
 誰かが作った曲を良い具合に流すのが一般的な DJだし、当然個々人で許諾を取り付けたりはしていない。そう考えると DJというのは二次創作系に近いグレーゾーンの活動かもしれないが、Youtubeや Twitchで配信などの一部活動については、それぞれのプラットフォームが包括契約である程度権利関係をクリアにしてくれているだけ、ありがたい。



朝までかかって権利関係のチェックを終えましたが、本格的な「閲覧不可」は 3件。どれも「おま国」で 2件は「ロシア拒否」。これはまあ、例のアレ絡みだと解りますが、最後の一つは「結束バンド」で、なぜかかなり多くの国に対して「おま国」指定がされていました。何かあったのかな?
あとは当日の演者さんにお知らせして、今回の FBMP報告は完了。
というわけで、長文お付き合いありがとうございました。

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