簡単そうに見える基本DJ技術、単純なカットインとミックス
材料(一人分)
例の本
推奨機材
My Gear
まずは基本から
単純なカットインとミックス
ここで言う「単純なカットインとミックス」とは、間にエフェクトなどを挟まず、単に曲の速さとタイミングを合わせて次の曲に移る、というだけのもの。
本を読み、推奨機材の操作方法を所有している Party Mix LIVEと djayPROに置き換えながら、とりあえず単純なカットインとミックスの手順を覚えた。
「手順を覚えた」と言うのは、意識しなければならないポイントが多くて変なつなぎ方をしてしまう、2曲間はつなげても3曲目が間に合わないなど、実戦ではまだまだ通用しないという状態。
意識すべきポイントはたくさんあって、
つなぐ曲の音量を合わせる
つなぐ曲の速さ(BPM)を合わせる
つなぐ曲同士の雰囲気(キーやテンポ)を意識する
つなぐ曲同士の流れやフロアの盛り上がりを意識する
今流れているのは一小節の何拍目か?
つなぐタイミングはキリの良いところでスムーズに
ミックスの場合、何拍かけてつなぐか?
と、手作業以外にも、ある程度の音楽的な知識と感覚(BPMやキー、テンポなど)、今かかっている曲の流れ、次の曲の展開やフロアが盛り上がりそうなポイント、曲と曲をどこでつなぐか等、脳内で同時並行的に処理せねばならない情報が多い。
しかもこれらの情報を、つなぐ2曲分だけ覚えておけば良いわけではない。
例えば実戦で30分間の持ち時間を与えられたら、1曲5分くらい使うとしても、6曲ほどのこうした情報を脳内メモリ上に保持しつつ、手を動かしながらフロアの様子も見ておかねばならない。
単純に今の曲が終わりにさしかかったら、用意しておいた次の曲をかける、というだけでは済まなそうだ。
とても大切な準備:音量合わせ
昔、TVを見ていて CMに入った瞬間に突然音量が大きくなり、驚いたり不快な思いをしたことがある。
最近の TVはそのあたりをうまく吸収してくれるようだが、同じようにフロアを驚かせたり興覚めさせないため、曲と曲の音量変化が問題にならないよう、DJがきちんと下準備をしておかねばならない。
本から学べる準備手順
今後の説明でデッキ番号は、左デッキを [1] 、右デッキを [2] とする。これは推奨機材でも僕の Party Mix LIVEでも、djayPROの画面でもそのように書いてあるので、おそらく業界標準なのだろう。
両デッキに曲が入っておらず、左デッキからスタートする場合の準備手順は、本によるとザックリこうだ。
左デッキのチャンネルフェーダーを一番下へ
[BROWSE] ジョグダイヤルで選曲し、左デッキ側の [LOAD] ボタンを押して左デッキに1曲目を読み込む
クロスフェーダーを左端へ寄せる
左デッキの [PLAY/ PAUSE] ボタンを押す
左デッキのチャンネルフェーダーを一番上へ
左デッキのレベルメーターを見ながら、メーターがレッドにかかるかかからないかくらいに左デッキの [TRIM] ツマミで音量を調整
フロアに音楽が流れている間に、[BROWSE] ジョグダイヤルで選曲し、右デッキ側の [LOAD] ボタンを押して右デッキに次の曲を読み込む
[CUE] ボタンと [2] を押し、[HEADPHONES LEVEL] を上げる
右の [PLAY/ PAUSE] ボタンを押し、右のチャンネルフェーダーを一番上まで上げると、ヘッドホンから次の曲が聞こえてくる
手順 6. と同様に、右デッキの [TRIM] ツマミで音量を調整する
落ち着いてやれば何とかなるかもしれない、実際に自分の環境で手を動かしてみるまでは、そんな風に思っていた。
本と推奨機材とMy Gear
些細な違いと思いきや
本では画像などもあわせて掲載されてはいるが、
PCDJソフトが異なり、画面がそのまま参考にできない
DJコントローラーが異なり、操作パネル上のツマミやボタンの名称、配置などがそのまま参考にできない
Party Mix LIVEには存在しないボタンがあるらしい
Party Mix LIVEでは操作方法が異なるらしい
djayPROでは操作方法が異なるらしい
という、ただでさえ不慣れな初心者が、何度か変換しないと読めない難読地図を渡されたような状態だ。
DJコントローラーのボタンなどの配置や名称、とくに操作方法の違いを吸収するには、結構な想像力が求められる。
Pioneer DJ DDJ-SB3におけるそれぞれの配置は、下の写真をタップして拡大してみてほしい。
Numark Party Mix LIVEの場合
Party Mix LIVEの大きなサイズの写真がメーカーサイトでは見当たらず、僕が撮影した微妙な写真で申し訳ないが、細かな配置は写真をタップして拡大してみてほしい。
また、それぞれの名称や機能などはメーカーサイトからダウンロードできる取扱説明書 PDFの 4・5ページに説明がある。かなり見づらい図と説明だが PDFのせいではなく、購入時についてきた取扱説明書でも見づらい。
今回の「音量合わせ」の手順で言えば、
手順 2の [LOAD] ボタンは、「[BROWSE] ジョグダイヤルの下の [1] ボタン(パネル上のLOAD表記の上の丸いボタン)」に該当する
手順 6の「左デッキの [TRIM] ツマミ」は、「左デッキの [LEVEL] ツマミ」に該当する
手順 6のレベルメーターは Party Mix LIVE上には無く、PC上の djayPROの画面で確認する
手順 7の [LOAD] ボタンは、「[BROWSE] ジョグダイヤルの下の [2] ボタン」に該当する
手順 8は「画像中央に2つあるヘッドホンマークの丸いボタンの右デッキ側(わかりやすくするため写真では赤く光らせているが、パネル上に文字表記はない)を押し、その上の [HEADPHONE] ツマミで調整する」となる
手順 10も手順 6同様、[TRIM] ではなく [LEVEL] ツマミを操作する
といった具合で脳内変換しながら手を動かす必要がある。
突然の体育会系?
それぞれの場所は大まかには似ているが、DJコントローラーのゴチャゴチャしたボタン配置の中で、操作だけに集中する事なくとっさに狙った操作ができるようになるには、ある程度は身体で覚えるしかない。
ただ僕の年齢と今後の勉強を考えると、身体で覚えるにも限界がある。だいたい、身体で覚える系で楽しかった記憶は少ないし、楽しくないことは続かない。
急がば回れと言いまして
せめて Party Mix LIVEの機能と djayPROで出来ることをある程度把握していないと、本の説明文の翻訳ができない。
説明書を、特に djayPROの説明書をちゃんと読もう。
一瞬でも「DJコントローラーがあれば何とかなるかもしれない」とか思った過去の自分を恥じたが、これからは練習と座学を両立させていくしかない。
まだ、沼の浅瀬でチャパチャパしているだけだ。
今日のまとめ
実際に手を動かせば何とかなるだろう、と DJコントローラーを買うまでは思っていましたが、どうやらそうは簡単に進めそうにないですね。
練習は大切ですが、当然の基礎知識として「道具の使い方」を知っておく必要を感じました。