Queenを好きになったら部屋がきれいになった
2020年4月に戦後初となる緊急事態宣言が発令された。人見知りな上にもともと積極的に出歩かない私にとって、外出自粛生活はまったく苦にならなかった。それよりも収入面で心配があった。職場は長期休業となりいつ再開されるかわからず、再開されても以前と同じ待遇で働けるかわからない。もし最悪な事態が起きたとして、今の貯金でどれだけ生きていけるか。働くあてはあるのか。心配が常に頭にあった。さらに、太らないよう気を使うのが大変だった
とはいえ、そればかり考えていても精神衛生上よくない。お金をかけず気分転換したいと思った。まずは毎日近所の公園まで行き、Queenを聴きながら狂ったようにウォーキングした。そして息切れしながら思いついた。「そうだ、部屋にQueen用のスペースを作ろう」
......そこからが長かった。余っている部屋などあれば楽だったけど、そこまで優雅ではない。限られたスペースからさらにスペースを捻出するには、物を減らすしかない。少しずつ部屋の整理を始めた
最初は使わなくなったものをひとつずつ眺めて自問自答した。物に優先順位をつけよう! なーんて、断捨離の本に書いてありそうなことまで考えた。しかし、やがてそれすら面倒になりバッサバッサと断捨離するようになった。心に切れ味抜群な断ちハサミができたようで爽快だった
そしてだいぶ物が減り次はお掃除に着手した。きれいな状態を維持したいと思ってマメにお掃除するようになった。それでもまだ、Queen用スペース建設予定地は決まらなかった。元来ズボラな性格だった自分がらしくないことを始めて、少し疲れてしまった
....で、一時休止を経てQueenスペースに適した場所を思いついた。そうだ、無駄な物が一切なくなったタンスの上だ。いよいよ着工だ。そこからは早かった。使わなかった赤い布をタンスの上に置き、8月にイギリスから届いたQueenの切手をいちばん先に額に入れて飾った。切手だけでなく、今まで大事にしまい込んでいたグッズをぜんぶ出してあげたいと思った。少しずつ形になってきた。これでジョン氏がいつ我が家を訪問しても大丈夫だ。いつでもジョン氏をお招きできるぞ.....
そんな謎の高揚感をおぼえつつ完成した。気がつけばもう10月になっていた
あんなにズボラだった自分が綺麗好きになれた。物が減って少し広くなった部屋で毎日Queenグッズを眺める。悪くない気分だ。こんな言い方は不謹慎だけど、コロナによる外出自粛生活を機に、よい意味で自分の習慣が変わったと思う
なによりQueenが、私の自粛生活を有意義な時間にしてくれた
🔻というわけで最後に、完成したQueenコーナーの写真を貼っておきます。ジョンさん、いつでも遊びにいらしてください🔻