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YEAR OF THE DRAGON 2024

新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

オフィスランチの箸で作るリサイクルアートの挑戦

製作記①
オフィスでの昼食はスタッフ各々ですが、ランチを買ってオフィスで食べるスタッフが多い。例えば5名のスタッフがコンビニランチを割り箸で食べるとして、1日=箸10本。週5日で50本。ひと月で200本強の箸がゴミになる換算。
その箸を洗って残しておき、同封の爪楊枝と余りものの爪楊枝、土産物の蓋などを用いれば”ドラゴン”を作れるのでは?が始まり。

周知しても癖付いて箸をすててしまうスタッフもいるが換算まで数は行かなくとも充分な箸は集まったので、粛々と骨格から作り出しました。…骨格、胴体〜尻尾をカットした割り箸をトラス状に組んで“背骨”にして、その上にカットした爪楊枝を貼り付ける。基本は顔・手足・羽も同様です。羽の“帆”の部分は土産の「赤福」の蓋。

フードトラックの木製スプーン、真夏に食べたアイスキャンディーの棒も口の中や補強に活用。作り出すと色んな普段のゴミが応用出来る事がわかりました。

とはいえ、長い胴体を製作中は「いぶりがっこ」の様な固まりにしか見えないので、周りは「これ何??」という状態が続きました。

普段の仕事との両立で進めていくのだが、1日=15分と決めてもなかなか時間が作れない。とはいえハマると1時間くらいは集中したり、「ここぞ」は持ち帰りで作ったりしてます。設計図はなしで“なるがまま”“こうなるからこう”の作りです。「骨」としては恐竜/Tレックスがとても参考になりました。

「いぶりがっこ」な胴体に、ニワトリの骨の様な手足に粛々と爪楊枝を切っては貼りを繰り返したスタッフに感謝!
基礎から下地、手足、首、顔が付いてひとつになったところから『出来上がるかも!』が見えてくると感動するものです。

▲箸と爪楊枝などで製作した原型

大抵のプロジェクトもベース/ファンデーション作りは先が不透明で到達点が読み切れないこともあるが、具体化すると途端にテンションも上がり周りの反応も見えてくるもの。
…同じ感じです。

2023年末は日本伝統のゴ◯ラが世界的にも脚光を浴びました。そんな雰囲気も出せたら面白いと思い背中は触発された角を背中につけました。羽はコウモリ風に。西洋系のドラゴン+珠玉の日本VFX系を目指して。

表面処理/塗装はすべて水性系で環境配慮とオフィスが極力匂わないようにしました。すべての作業工程は単純なことの繰り返しです。ハサミで切る・木工ボンドで貼る・筆で塗る・スプレーを吹く・表面を撫でる/擦る…。普段の生活でみな普通にしているような事に「ドラゴンを作る」の目標を掲げて応用し、最後まで作り上げる=やり切る事で作品が仕上がるという事です。

▲筆で塗る作業風景

大それた、志し高過ぎな目標は、聞こえはカッコ良いが実際に成し遂げるのは難しい事が多いと思います。
風力発電、太陽光発電、代替燃料やリサイクル…。と言いながら普段はどんどん捨てているものや無駄にしている事に気が付かない事は残念に思います。何もいろんなものを買う必要はない場合もある「ものを大切する」と云う事だけでも新しいもの=人目を惹くものを産むことは出来るというひとつの例として。
そのような想いを込めて作ったドラゴンです。

…それを伝えるべく、作った「モノ」。

塗装して完成したドラゴン

製作記②
割り箸で製作されたドラゴンをベースにして完成形をイメージしながらグラフィックのカンプを制作し、 そのカンプを元に完成形のドラゴンを撮影して制作しました。 今年の干支として年賀状制作という形を取りながらも、企業プロモーションの一部という側面もあるため、 二つの目的の両立が損なわれないように注意を払いながらの制作となりました。 カンプ制作にあたっては割り箸で作られたドラゴンの骨組みを用いて撮影をして、どのような角度、どのくらいの近さがより迫力が出る構図にできるのかを探っていきました。

写真からのインスピレーション、タイポグラフィとの組み合わせなど、 実際に写真をグラフィックに落とし込みながら グラフィック全体のイメージを徐々に固めていきます。 塗装が完了したドラゴンを用いてこれまでサンプルとして使用してきた骨組みのドラゴンと差し替えて グラフィックを完成させます。来年へ向けての希望や、躍進、上昇といったイメージをドラゴンに重ねた時に どういったグラフィックが印象深く表現できるかを考えながら制作を行いました。

制作されたいくつものグラフィックパターンから選考し、制作過程のドラゴンを使ったビジュアル案、完成形のドラゴンを使用して作られたビジュアル案、それぞれを組み合わせることが決定しました。
また、会社ロゴをアレンジして干支の漢字「龍」の文字を表したタイポグラフィを、二つのビジュアルをつなぐ橋渡しとして加えて完成させることができました。

▲2024年 年賀状①
▲2024年 年賀状②