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コンフェスコ 4/n フォルテツァとギガント
ある時、コンフェスコが大きな葉っぱの木で遊んでいるとだんだんお腹が減ってきました。
大きな葉っぱの木のはすむかいには、フォルテツァと呼んでいる、空高く、西へ東へどこまでも続くかのような、大きな大きな石がいくつも積み上げられた壁があります。
フォルテツァの中から時折、とても美味しそうな匂いがするのです。
だいたい、太陽が顔を出すくらいのとき、太陽がそらの天辺にあるとき、太陽が山に隠れて月が顔を出すときの三度くらい。
継母や上の兄妹に、フォルテツァにはギガントがいるから近づいてはいけないといつも教えられていました。
ギガントはコンフェスコたちの身体よりも、とてもとても大きく、大きな木と同じくらい大きいか、もっともっと大きいもの。
ギガントに捕まえられた仲間は帰って来ない、とてもとても恐ろしいものと教えられていました。
教えられてはいましたが、コンフェスコはギガントを見たことがなかったのでそれが何なのかよくわかっていませんでした。
コンフェスコは美味しそうな匂いに誘われてフォルテツァのすぐ近くまで来てしまっていました。