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ファッション系ECサイトの売上向上を実現した、データフィード広告の効果的な運用方法とは

<インタビュー概要>
ご担当者様は大人のための好感度ファッション通販サイト「ファッションスクエア」を運営する中でECサイトの総合的な売上改善が課題でした。
今回は、ご担当者様が感じた、売上向上を実現した効果的な施策と、代理店とより強固なパートナーシップを構築できた秘訣を伺いました。

※2020年12月に実施されたインタビューです。合併前の旧社名を含みます。

<クライアント様について>
社名: 株式会社 セレクトスクエア
設立: 2007年7月25日
事業内容:
 ・Eコマース事業(タカシマヤファッションスクエア:https://www.t-fashion.jp/)
 ・インターネットを活用したメディア事業・サービス事業

<プロジェクト体制>
広告主様:セレクトスクエア様
代理店:電通ダイレクトマーケティング(以下、DDM)
運用担当:DAサーチ&リンク(以下、DASL)

<インタビュー参加メンバーについて>
セレクトスクエア:東條成美様
弊社コンサルタント:小島達也、石塚健浚

DASLとの取り組み前の広告運用と課題感

DASL:
最初にDDMおよびDASLとの取り組みを開始する前のタカシマヤファッションスクエアの広告運用や体制を教えていただけますか?

東條様:
以前はほかの代理店様に運用をお願いしていた以外は、セレクトスクエア社内の体制は今とあまり変わりません。

DASL:
以前の体制の中で抱えていた課題感や、代理店変更を検討した背景はどのようなものだったのでしょうか?

東條様:
前の広告代理店様には日々の改善運用をお願いしていて、加えてサイトのキャンペーンに合わせて、弊社からこのブランドを強化したい、広告のTD(タイトル&ディスクリプション、広告のタイトルと説明文)を変えたいといった依頼をし、それを反映していただいていました。

しかし、新しい施策で良い成果に繋げたり、サイトの構造的な改善をすることは難しかったです。今後の成長を目指し、大きく数値改善をしたり、新規ユーザー獲得を進めるうえで、より一体となって広告を運用できるパートナーを探していました。

DASL:抜本的で大きな改善を期待されていたということですね。その体制変更にはいろいろな代理店の検討があったと思いますが、DDMとDASLに決めた決定要因はなんですか?

東條様:
基本的にはサポート体制や提案力が魅力的だったことです。具体的には、課題だったリスティングの運用に強みがあるということを伺っており、期待していました。

DASLとの広告運用での成果

DASL:
それでは、実際にDASLのコンサルタントとの運用が始まってみての感想をお聞かせください。

東條様:
結論から申し上げると、お任せしてよかったと思っています。
コロナ禍でECの需要が高まってきたのもありますが、2020年上期はすべての月で売上目標を達成していただいています。

ダッシュボードの利用やコミュニケーションツールでのやり取りもしており、日々の調整や予算の配分、キャンペーンの依頼に関してもスムーズに対応いただいています。細かい数字や分析結果なども提示いただいているので、透明性があり、非常に信頼できますね。

それに以前から課題だったリスティング広告はかなり伸ばしていただいています。根本的な策は難しい領域ですが、日々のキーワードや入札の調整などを全体的なユーザーの動きに合わせて分析いただいています。事前にリスティング広告に強みがあると伺っていた期待通りの成果でした。

それに加えて弊社だけでは、モールECということもありブランド軸やキャンペーン軸での狭い視点になってしまいがちですが、DASL様に全体的なユーザーの動きに合わせた調整をしていただいていることでサイト全体が伸びています。

個人の目標の達成

DASL:
数値目標のほか、東條様個人の目標達成にも繋がっていますか?

東條様:
私個人の目標は新規会員の獲得と新規会員の売上増加でした。2020年上期、コロナの影響もありましたが、個人目標を達成し昨対比もかなり伸長できています。特にアカウントや実績をヒアリングしていると、データフィード広告で獲得を伸ばしていると感じています。

DASL:
データフィード広告の細かい話は、弊社担当の小島に話してもらいましょう。セレクトスクエア様ではデータフィード広告をどのように運用しているのですか?

小島:
そうですね、運用は弊社DASLで代行していて、東條様の言った通りデータフィード広告は成果が上がっています。

データフィード広告はGoogleのショッピング広告とcriteo(クリテオ)を配信しており、criteoはKPIのROASを達成するために機械学習を最適化しており、Googleのショッピング広告はスマートPLA(Product Listing Ads)で運用しています。

現在、特に取り組んでいるのはフィードの改修で、ユーザーが検索したときに最適な広告が出せるように広告表示から購入までの最適化に取り組んでいます。

東條様:
自動入札のスマートPLAはローンチした直後に提案いただき、導入した当初から伸びが良かったです。

石塚:
はい、スマートPLAはローンチしてすぐに次の定例会議で提案させていただきました。

提案を受け入れていただき導入が決定してからは、データドリブンでよりそれぞれの広告の限度をしっかり評価できる設計をしたうえで導入しました。以前はショッピング広告はずっとCPCで運用していましたが、このタイミングでROAS運用に切り替え、PLAに関してはこれをきっかけにだんだんと成果が上がっていきました。

代理店との数値の共有

東條様:
確かに、ROAS運用にしてからは目に見えて成果が上がりました。それにセレクトスクエア社内での売上は Google Analytics(以降GAと記載)で見ていますが、GAの権限を解放したのもDASL様になってからです。というよりもそこに照準を合わせて調整いただいた部分が大きいです。

DASL:
GAのKPI、GAのEC化への最適化をDASLが設計したということですね。
GA自体の目標をカウント方式だったり、イベントなどの部分でDASLがカスタマイズしたところはありましたか?

東條様:
媒体数値をGAに持っていく紐づけはDASL様で行っていただきました。元々数値を見るなどはセレクトスクエアで行っていましたが、DASL様との取り組みでコンバージョンをどこに置くかなど、目標を最適化していき、成果に繋がったと実感しております。

今後の展望

DASL:
先ほど少し話に出たフィードの構築の面で、成功の要因となる具体的な施策はありますか?

東條様:
現在フィードの改修を進めていますが、細かい部分は担当の小島さんにお任せしています。

DASL:
では今後、どのようにフィードの改修をするか、担当の小島から説明してもらいましょう。

小島:
フィードの改修で軸となるのは、大きく2つです。

1つ目は、訴求できていなかった部分を訴求できるようにすることです。たとえば、通常販売価格1万円のものがセールで5,000円になっているとき、セールで5,000円に見えるのと通常販売価格で5,000円に見えるのとでは大きく異なります。

今までは通常販売価格1万円がセールで5,000円となっていても、通常販売価格で5,000円のようにユーザーに見えていました。そのため、セールで5,000円というのがユーザーに見えるよう改善していきます。

二つ目は、商品情報の順番の並び替えです。サイト内検索キーワードを管理画面から見て、ブランド名より商品名で検索するユーザーが多ければ、冒頭に商品名を持ってくるようにしていきます。

たとえば「ニット」と検索するユーザーが多ければ、ブランドやサイズよりも商品名「ニット」を先に持ってくるといったことです。元々きれいに大カテゴリ、中カテゴリ、小カテゴリとなっていたところを、ユーザーが検索する順番に並び替えていきます。

この表示と商品情報の並び替えが、フィードの改修で大きな変化となります。

DASL:
セールの価格要素でのタグ付けの価格表示と画像、検索ニーズに沿って商品タイトルを変更していくというイメージですね。

デジタルマーケティングの成功要因

DASL:
日々の取り組みの中で、目標達成をした一番大きな要因はどのようなところにありましたか?

東條様:
DASL様の「細やかな調整」が一番の要因です。

サイトのキャンペーンやクーポンを実施している時期は開催日程や内容を日々共有しており、反応の良し悪しを含めて運用いただいています。コロナ禍でリモートでの対応ですが、細やかに対応漏れもなく、スピーディに対応いただいています。

DASL:
DASL担当の小島に聞いてみましょう。どんな部分を「細かく調整」しているか、意識しているポイントを教えてください。

小島:
キーワード、デバイス、時間帯をほぼデイリーで見ています。プラス、週・月単位でオーディエンスを見ています。

タカシマヤファッションスクエアの案件の特徴は、広告がブランド単位で分かれていて、各ブランドの広告がGoogleとYahoo!で成果が分かれている点です。それをデイリーでGoogleとYahoo!それぞれ、インプレッション、CTR、CVRを見れるようにしています。今は各ブランド単位でキーワードや時間帯、入札の単価を調整しているところです。

DASL:
デイリーでいろいろな視点を持って、7・8カットの側面から分析をしているのですね。細かく見ているようですが、それを可能にする工夫は何ですか?

小島:
Yahoo!は管理画面で、Googleは広告の管理画面ではなくGAでキーワードごとに成果を見ています。

Yahoo!は広告グループ単位で、キーワードの中でもコンバージョンの多い・少ないが極端な傾向があるため、CVが取れていないが費用が使われているキーワードを駆除していく対応を重点的に行っています。完全に取れないものは止める、今後取れそうなものは抑制する、というさじ加減を週・隔週単位で調整しています。

DASL:
GoogleはAnalyticsと連携して、ツールで工夫ができているということですね。また、媒体特性の把握が大切だという印象を持ちました。Yahoo!はクエリや反応率がGoogleと異なるので、違った見方をしているのですね。

SNSでの施策

DASL:
最近ではSNSの出稿が増えていますが、力を入れているのですか?

東條様:
SNSは特定の媒体に限らず、伸ばしていきたいと思っています。

現在はLINEに力を入れ始め、友だち追加広告を開始しました。Instagram、Facebook広告は以前に行っていましたが、あまり良い成果が出ていなかったので、今後改善をお願いすることも検討しています。以前から挑戦したかったLINEやダイナミック広告など、新しいこともいろいろDASL様にご提案いただき進めています。

媒体別でいうと、ユーザー層の影響かInstagramよりもFacebookのほうが効果が高かったです。サイト全体としても特に50~60代のユーザー層がかなり伸びています。

DASL:
質のいいものを購入されるお客様はFacebook利用層に多く、Instagramは少し軽い傾向にあるかもしれないですね。私の友人のお母様も旅行の様子などをFacebookにバンバン投稿しています。60歳の方もSNSを活用しているので、そちら向けの施策も考えていきたいですね。

代理店と付き合うコツ

DASL:
最後の質問ですが、EC事業者様に向け、代理店と付き合うコツがございましたらお聞かせください。

東條様:
抽象的な表現ですが、目標に対して同じ方向に向いて取り組むパートナーとしてコミュニケーションをとることです。

ROASや売上目標は高めに設定していますが、DASL様はどうしたら改善・向上できるかを考えていただいていることが伝わってきます。広告以外の部分、SNSの活用などに関しても視野が広く、広告に限らずいろいろご提案いただいています。また弊社のペルソナ、特性を把握したうえで、最新の似通った特性の成功事例を参考にご提案いただけていることがとてもうれしいです。

DASL:
代理店と目標に向けて同じ方向を向いているということですね。

弊社としてはROASや売上目標が高いとおっしゃっていますが、東條様も含め担当者全員がポジティブな点が素晴らしいと思います。「高い目標」とおっしゃっているのに一緒に明るくやっている、それをにこやかにお話しされているのが印象的でした。

それでは本日のインタビューは終了とさせていただきます。セレクトスクエア、東條様ありがとうございました。