見出し画像

ダークモード設計の重要性

ダークモードは、ユーザーの目の疲れを軽減し、バッテリー効率を高めるために、ますます多くのアプリやウェブサイトで提供されています。 しかし、誤ったデザインのダークモードは、使いやすさを低下させ、ユーザーに不快感を与える可能性があります。今回の記事では、ダークモードのデザインでよく発生するミスと、それを解決するための具体的な事例をご紹介します。


コントラスト比が低く、視認性が悪い場合

問題:ダークモードでは、背景が暗いトーンであるため、文字と要素のコントラストが十分でない場合、ユーザーは内容を読みにくいと感じます。文字を自然に読みづらく、意外と疲れますよね。

具体的な事例:例え、ダークモードで商品説明のテキストを薄いグレー(#B3B3B3)で表示しした結果、ユーザーは重要な情報を見逃したり、ページを離脱することが多くなります。

解決策:WCAGアクセシビリティ基準に従い、十分なコントラストを持つテキストの色(例えば、#E6E6E6程度)を使用して、すべてのユーザーが内容を読みやすくする必要があります。 例えば、明るい白やオフホワイトの色を選択したり、ボタンやリンクには高コントラストの強調色を適用するなど。


単純に色を反転させるだけの間違い

問題:ダークモードを単純に既存のUIカラーの反転で処理すると、ブランドカラーやボタンの視覚的な階層が歪む可能性があります。

具体的な事例:例え、ライトモードでは明るい黄色のボタンがダークモードでは暗い黄色に変換され、CTA(Call To Action)ボタンがユーザーから目立たなくなる場合。

解決策:ダークモード用のパレットを別途設計し、重要なUI要素を強調するための新しいカラーシステムを作成する必要があります。 例えば、ダークモードでは、ブランドのプライマリーカラーを少し明るくしたり、ライトモードとは異なる補色を使用して視認性を高めることなど。


UI要素の視覚的な階層が崩れてしまう問題

問題:ライトモードでうまく機能していたグラデーション、シャドウ効果、境界線などがダークモードでは見えなくなったり、薄暗くなることが多い。

具体的な事例:ライトモードではカードUIにシャドウエフェクトを使用して階層感を表現していましたが、ダークモードでは、背景と同じような色でカードが区別されないケースがありますよね。

解決策:ダークモードでは、影の代わりに明るい境界線やコントラストを強化したカードの背景色を使用して階層感を維持しましょう。(→ Elavation)また、UI要素間の間隔を調整して、物理的な区分が明確に感じられるようにデザインします。(→Grouping)


ブランドカラーとダークモードの調和の欠如

問題:ブランドカラーが暗い背景で全く似合わない、または意味が変わってしまう場合がありますよね。

具体的な事例:例え、ブランドカラーは明るい青色(#007BFF)でしたが、ダークモードではこの色があまりにも鮮明に見えたり、目に負担を与えるアプリありますね。目がチカチカしたり。。

解決策:ダークモード用にブランドカラーの明るさと彩度を落とした「バリエーションカラー」を用意しましょう。 また、ボタンや重要なUI要素でブランドカラーを適切に使用するバランスを取る必要があります。こちらはDesign Systemの重要性が実感できるポイントです。そこでカーラーパレットをできるだけ多めに準備するのが良いです。


ユーザー設定を考慮しない一括適用

問題:ユーザーの好みに応じてダークモードを自動切り替えるはずですが、この設定を無視して無条件にダークモードを適用すると、せっかくライトモードで良いイメージを蓄積したものがマイナスになりやすいです。

具体的な事例:デフォルトでダークモードに設定されていると、ユーザーはこれを変更するオプションを見つけるのは当然ですよね。アプリの設定などで提供されないとユーザーはがっかりするのはお分かりですよね。

解決策:ユーザーにライトモードとダークモードの選択肢を提供し、OSやブラウザのデフォルトモード設定に従うオプションを追加しましょう。(最近は多くのアプリがこのパターンに従ってますよね)ユーザーの好みに応じた設定を選択しで提供し、簡単に切り替えられるようトグルを用意することですね。


まとめ

ダークモードは、単に暗い色を適用するだけでなく、UXを慎重に考慮する必要があるデザイン課題です。色のコントラスト視覚的な階層ブランドの一貫性を考慮した慎重な設計が必要ですよね。
そういったポイントがプロダクトに対するユーザーの信頼と利便性は自然に高まるのではと思います。

今日も長い記事を読み上げていただきありがとうございました。
ではそろそろ布団に入ろうかな〜

いいなと思ったら応援しよう!