義祖父の命日
もう思い出すまいと思いながら、自分の血縁を思っていた。
幼い頃の私は、「おじいちゃん」と呼んでいた人がいた。
ある日、一緒に遊んでいた従兄弟からこんな風に言われた。「おじいちゃんは、お前の本当のおじいちゃんじゃないんだぞ」と。
でも、そんなことは何気なく知っていた。
ただ、従兄弟に言われたのが悲しかった。
私の本当の祖父は、父が二歳の時に戦死していた。
でも、そんなおじいちゃんは、私を可愛いがってくれた。
小学校六年の終わり、ひい婆さんが亡くなって、おじいちゃんに1億円の借金が有ることが発覚した。
ひい婆さんの通夜は、修羅場となり骨肉の争いとなった。
そこから私や家族の人生も変わった。
新築の家から六畳二間になり、私は学用品しか無くなった。
私の貯金もローンの返済に充てられた。
義祖父達は生活保護を受け、団地に入居した。
私が17歳の時、義祖父が亡くなった。
私は義祖父の葬儀で従兄弟と会うのが最後となった。
私はその年、色々なことで自分を追い詰め喘息を患った。
歩く時も息苦しく、度々発作に襲われた。
死の恐怖と向かいあっていた。
20歳の時、ある日の夢に義祖父が出て来た。
死霊の姿で。
自分が苦しい時、私は何かのせいにしていたのだと思う。
だから、喘息も患ったし、義祖父が死霊として夢で現れたのだった。
今は、誰も恨むこともないし、人のせいにしたくない。
今、私がより幸せと感じることが出来るのは、今までして来た経験があったから。
おかげさま、感謝してます。
自分の妄想が強いばかりに作り出した現実かもしれない。
でも、そこから学べた事はこれからの財産となり、周りにも還元出来ると思っている。
改めて、「おじいちゃん、ありがとう!」
私の意識は家族へのマウントでなく生きていけます。
最後まで、お読み頂きありがとうございます
(*´╰╯`๓)♬
https://youtu.be/3fqZH8YGA90